自由部・ふりーだむなへや
遭遇日記 (2
                                  1
 今日から高校生活が始まる。
電車に乗り、時間どうり乗り換え、最寄駅から学校まで歩いた。
 
                                2
 学校に着いた。
が、入学式のムードじゃない気がする。
ここは、私立高なので、僕のイメージでは、「入学式」と書かれた看板を始めとする、華やかな校門が出迎えてくれる感じであったが、これはどう見たってそうじゃない。
   普通の登校日という印象を受ける。
今日は間違いなく、4月1日のはず。
朝からカレンダーを見た記憶はないけれど、今日が4月1なことぐらいわかっている。
 だけれど、皆、普通に下駄箱のようなところまで行く。
体育館に集合して、資料とともに座席をしていされ、入学式を開始。
これが配られている資料に書かれていた予定。
なんで誰も体育館に向かわな…
「そりゃ、今日が入学式の日じゃないからだよ。」
                                  3
 「えっ、それって。」
「ん、いやだから、今日はもう学校が始まってから一週間経った、4月9日だよ。」
 入学式は日曜日、だから、1日飛ばして今日は月曜日。
 そう、伝えられた。
「いやいや…百歩譲って1日間違えてた…ならわかりますが、一週間と1日は流石に間違えませんよ?。」
 もしかしたら先輩かもしれない。
 「ん、いや、同級生。僕も一年。」
 
 あれっ、さっきから心読まれてる?
「いや、テキトーに言ってるだけ。そんなことできるわけないじゃん。」
「それにしてはよく当たるね。」
「おっ、当たってた?。」
何者だろうこの同級生
「君のクラスは1年4組。今からなら職員室に行って取り合ってもらった方が楽かな。」
「う…ん。分かった。」
 とりあえず行ってみよう。今できることはそれしかない。
「あ、それと、電車の事なんだけど、あまりみんなに話さない方がいいよ。」
「?、電車?。」
「………あっ、そんなことより、早く職員室に行っておきなよ。下駄箱から右にあるからさ。」
「靴はどこに置けばいいの?。」
「うーん。左側の靴ロッカーが職員、来客用になってるから、そこからテキトーに。」
「わかったよ、ありがとう。」
「あっ、ちょい。」
「んっ?。」
 振り返る。すると、後ろから来ていたはずの登校している生徒達が1人もいなくなっていて、彼だけがそこにいた。
「一年後。部活は自由部。次に僕にあった時は、久しぶりだね、優。と、言ってくれないかな。あ、これ、忘れないようにメモっといてね。」
「次にあった時に、久しぶり。優君。でいいのかな。」
「ん、そう。カナタ君。じゃあ、また会おう。」
 なんで名前を知っているんだろう。まあ、彼が優という名前だということを知れたので、別に問題ないんだけど。
                                   4
 前を見る。入学式。長ったらしい校長の話を聞いていたせいで、寝てしまっていたみたいだ。
ふと、膝を見ると、手にペンと、メモがある。
そこには、記憶に新しいことが記してある。
不思議な夢…だったのかな。
そういえば、夢らしく、起床してから、登校するまでの間が記憶にない。
だけれど、あの会話だけは覚えてる。
一年後…?
同じ学年なんだから、これが終わった後にでも、いるかどうか確かめてみよう。
そう思って名簿を見て見たけれど、優という名前の男子は一年生にはいなかった。
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