異世界石使いの気まぐれ異世界放浪軌

ノベルバユーザー241899

2話

あらすじ
外に出たい。


「ねぇ、母さん。」

「どうしたの?レイ。」

レイ、と言うのは、セキレイスを縮めた、ニックネームである。

「えっと、外に出てみたいんだけど···」

「え?」

「え?いや、外に···」

「···わかったわ。ちょっと待ってて。」

母さんはそう言うと、家の物置に入っていった。

···2分後
母さんは青い液体の入った小瓶をもって物置から出てきた。

「じゃあ、外に出ましょう。」

何だあの液体。

···なんか嫌な予感がしてきた。



母に手を引かれ、玄関まで来た。

母がドアを開け、外に行くよう促す。

そして俺は、異世界の屋外への第一歩を踏み出すため、足を伸ば··し···た?

太陽の光を浴びた途端に、気が遠くなっていった。

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母の声が聞こえる。

「····!?······ぶ?!········だ···うぶ!?····大丈夫?!レイ?!」

「だ、大丈夫だよ。母さん。」

そうは言いつつもかなり全身がだるい。

そんな俺を見て、母は言いづらそうに言った。

「実はね、貴方···いや、ノール家の祖先は吸血鬼なの。」

「···え?吸血鬼って、あの物語に出てくる、あの吸血鬼?」

「えぇ。でも、吸血鬼の血筋はもう薄れていて、吸血鬼の特徴はもう出ないはず何だけど、レイは[先祖帰り]っていうのを起こして、吸血鬼の肉体なの。」

だから、太陽の光を浴びた途端に倒れたのか。

「ごめんね。こんな体に産んじゃって。」

そう言うと、母さんは泣き出してしまった。

「大丈夫だよ。別になにもできない訳じゃないんだから。」

結局母さんが泣き止むまで10分程かかった。

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