最強家族のまったりライフ
14話 分かってくれるのか!?
「 フハハハハ!我がやって来たぞ!」
え?誰?
「「兄さんっ!!」」
え!?兄さん!?
今、俺達の目の前には独特のポーズをした青年がいる。年の頃は16~18歳くらいだろうか。男にしては長い銀髪に、父さんと同じ銀瞳だ。身長は前世の俺より少し高いくらいで170センチ程だろう。父さんとは違い、がっちりとした感じではなく細く引き締まった身体だ。……………そして、とても言いたくないが、イケメンだ………。この家はイケメンしかいちゃいけないのか!?
まあ冗談はさておき、このイケメンが姉さん達の兄さんなの?あ、そういえばレスティア母さんがもう一人子供がいるっていってたな。なるほど、それがこのイケメンなのか。
『マスター、彼もこの屋敷の者のようです。』
つまり化け物か………。恐るべしレグサンド家。
そして、さっきの言動からするに、おそらく不治の病だろう。この世界にもあったのか。ぜひとも仲良くしたい。
「こら、カルエナ。しっかり挨拶できないの!ってあら?クルス君もいたのね。」
厨二病患者と一緒に入ってきたレスティア母さんが未だに独特のポーズをする厨二病患者を叱っていると、厨二病患者は俺に気がついたようで視線を向けてきた。
「うん!おとまりしてたの!」
俺が答えるとレスティア母さんは驚いたような顔をした。
「まあ!そこまで仲良くなったのね。嬉しいわ。これからも仲良くしてあげてね。」
「うん!」
「ん?母よ。この者は?」
「ああ。言ってなかったわね。この子はクルス君。セーラの子供よ。」
「なんと!そうであったか。我はてっきり組織の者かと…………。」
組織って何!厨二病発症しすぎでしょ!
「クルス君。こっちはカルエナ。あなたのお兄ちゃんよ。カルエナ、挨拶しなさい。」
「ふっ、我は聖夜の殺戮者ダークネス・ヴァニッシュ・パニッシャー。混沌を統べ、世界を終焉へと導く闇の━━━いてっ!」
「しっかり挨拶しなさい!」
「…………カルエナだ。よろしく頼む。」
世界を終焉に導くって案外間違ってないかもしれないな……。
同類だが、悪い人ではなさそうだ。普通にしていれば超絶イケメンなのにな。
「それにしてもなんで兄さんがいるの?」
ふと疑問に思ったことをレレナ姉さんが聞いた。
「もう修行が終わったからよ。」
修行?なんだそれ?
「れすてぃあおかあさん。しゅぎょうってなに?」
「修行っていうのはね、魔王になるための修行のことよ。魔王の後継者に選ばれた者は他の魔王のところに修行に行くの。そこで認められたら、晴れて魔王の後継者ということなのよ。」
魔王になるための修行か。なんか大変そうだな。
「ここに連れて来たのは私がレレナ達と話すついでね。そうだわ!この際だから私がレレナ達と話してる間にあなたたち二人の仲を深めときなさいよ。それじゃあ、またあとでね。」
そう言うと、レスティア母さんはさっさとレレナ姉さん達を連れて何処かへいってしまった。
男二人の間に謎の沈黙が生まれる。
え?なんか言った方がいいの?この沈黙どうすればいいの?
俺がそう頭を悩ませていると、イケメン━━兄さんと呼ぼう━━が声を掛けてきた。
「ふむ。弟よ、お前にこの言葉を教えておこう。深淵を覗くとき深淵もまた━━━」
「しんえんもまた、おまえをのぞいている?」
俺もそのセリフを聞いたことがあったので、つい兄さんが言ってるのを遮ってしまった。
怒られる前に謝っとこう。
「あ、ごめんなさ━━」
「おお!おお!分かってくれるのか!?」
「へ?」
「こんなに早く同士が見つかるとは思わなんだ。弟よ…………いやクルス!お前は最高だっ!」
おお、お?おお………。なんか感動されてしまったが、仲良くなれたのかな?
「おれもなかまにあえてうれしいよ。」
「む?それがお前の素か?」
あ、やべ………。いつもは子供っぽく振る舞ってたけど、同じ男だからつい気が緩んじゃった。
「………」
「まあ、そんなことはどうでもいい!さあ!クルスよ!ともに世界の深淵を覗こうではないか!」
「お、おお………。」
そのあとは母さんたちが戻ってくるまで二人で厨二病を全開にして語り合ったのもあって、すっかり仲良くなった。
あれから1年の月日が経った。
この1年間もステータスを一切見ずに魔力操作などの訓練をしていたので正確には分からないが、強くなった実感はあった。
すっかり意気投合した同士はあれから毎日のように俺の部屋に来ては一緒に語り合った。話していくうちに分かったのは、兄さんの厨二病は魔王の後継者になるための修行で発症したということだ。なんでも魔王というのは威厳を保つことが重要だということで、魔王の嗜みを教えられたときにそれを気に入り今のようになったのだとか。
姉さん達とは相変わらず遊んだり、週3くらいの頻度でお泊まりをしたりして楽しく過ごしていた。泊まりに行ったときは必ず鬼ごっこをするので、今でも戦々恐々としているが、鬼ごっこのおかげか、身体強化系のスキルレベルが上がりやすくなっていたので、やらないということはなかった。姉さん達と一緒に風呂に入るのはさすがに慣れたので大丈夫だ。
そんなこんなで早くも1年が経ったが、どのくらい強くなったか楽しみだ。
ステータス!
クルス・レグサンド :男    3歳
種族:高位森人族
状態:健康
Lv . 1 
耐久力   10/10
魔力      10200/10200
攻撃  5
防御  5
俊敏  5
器用  3054
運     85
《スキル》
【武術系】
・剣術Lv . 1
【魔法系】
・深淵魔法Lv . 1 (new)
・神聖魔法Lv . 1 (new) 
【技能系】
・身体強化Lv . 10(2up) →超越化Lv . 3(3up)
・気配察知Lv.10、超感覚Lv. 6(4up) 
・気配遮断Lv . 10、隠密Lv . 6(3up)
・魔力操作Lv.10(1up) →神力操作Lv . 1 
・魔力探知Lv .10、精霊眼Lv. ━
 ・隠蔽Lv. 1
・調教Lv . 1 
・加速Lv . 10(3up)→瞬速Lv . 4(4up) 
・成長倍加Lv ―
【ユニーク】
・神の導き手Lv . 3(1up)
・スキルクリエイトLv . ―(0P)
《加護》
主神イリスの加護、魔王の加護
《称号》
転生者、神の加護を受けし者、 
魔王の息子、世界の深淵を知る者、学ぶ者、深淵を覗く者
このステータスの伸びを見ると1年間頑張った甲斐があったな。
身体強化と魔力操作と加速の上位スキルが解放されてるな。
ん!?なんか魔法と称号が増えてる!なんだこれ?
『マスター。私、ガイドマスターのレベルが上がったことにより、スキルの鑑定ができるようになりましたので、それらについて説明をすることができます。』
すごいじゃん!それじゃあお願いするよ。
すると、頭の中に新たな魔法と称号の深淵を覗く者についての説明が流れた
・深淵魔法………称号『深淵を覗く者』を持つ者だけが使用できる。一度行使すればあとには何も残らない。
・神聖魔法………称号『深淵を覗く者』を持つ者だけが使用できる。全てを浄化し、安寧を齎す。
・深淵を覗く者………魔王の加護と神の加護を持つ者が、世界の真理に至らんとする称号。深淵魔法と神聖魔法を使用できる。
うーん、凄そうな魔法だけど使ってみないと分からないな。
称号の世界の真理に至らんとするって、俺そんなことしてたか?
………あっ!もしかして兄さんと厨二病全開で語り合ったからか!たしかにそれっぽいことを言ってたような気はするけど、あんな適当なのでいいのか?称号ってよく分からないな。
そうだ、ティオ。他のスキルとか称号とかも鑑定できる?
『はい、どれを鑑定しますか?』
今から言うのを鑑定して。
・精霊眼………精霊を視認できるようになる。また精霊との契約もしやすくなる。
そのまんまだ。そういえばエルフは精霊魔法を使うことができるんだっけか。じゃあエルフってみんな精霊眼持ってるのかな。あれ?俺精霊魔法使えないんだけど。ハイエルフは違うのかな。
『いえ、精霊魔法はエルフが精霊と契約して、初めて使うことができます。そして、エルフ族は姿は視認できませんが精霊と交信することができるので契約することができます。ちなみに、契約すれば契約精霊だけですが、視認することができるようになるそうです。ハイエルフも同じです。つまりマスターも精霊と契約をすればその精霊の属性の精霊魔法が使えるようになるのです。』
なるほど最初から使えるわけじゃないんだ。それならノイントと契約すれば使えるようになるのか。
《あ~ごめんなさいご主人様。ボクは普通の精霊と違ってご主人様の魔力から生まれたからか、まだ契約できないようなのです………。》
ノイントの声がだんだん暗くなっていくのが分かる。
いや、別に責めてるわけじゃないんだ。気にしないで。
それじゃあ、ノイントが契約できるようになったら契約してもらえるかな?
《!!はいっ!もちろんです!》
俺がそう伝えるとさっきまでとは打ってかわって、とても明るい声で返事をした。
それじゃあ、次のスキルを鑑定してもらっていいかな。
『はい、お任せください。』
・神力操作………魔力とは全く別に存在するもので、魔力よりも高次元のものである。使い方次第で圧倒的な力を得る。
・主神イリスの加護………主神イリスから与えられた加護。主神イリスの加護はひとつひとつ効果が異なる。
:HP自動回復
:神託Lv . 10
・魔王の加護………魔王に与えられた加護。効果は魔王によって変わる。
:MP自動回復
・転生者………別の世界から転生した者に贈られる称号。
:経験値増加
・神の加護を受けし者………神から加護を与えられた証。
:光魔法強化
・魔王の息子………魔王の息子の証。
:言語理解
・世界の深淵を知る者………圧倒的強者を知り、世界の広さを身を持って知った者の証。ドンマイ!いつか君もきっとなれるよ!
:精神耐性up
・学ぶ者………大きな失敗をし、それでも前に進む者の証。ぶふっ!次から気をつけてね!
:経験値増加
おいっ!最後の2つなんだよ!鑑定にバカにされたよ………。
それはさておき、凄い効果ばかりだ。あ、転生者と学ぶ者の効果って……
『はい。おそらくこの2つがマスターのスキルレベルの異常な上がり方の原因でしょう。』
やっぱりか。謎が解けてスッキリした。
主神イリスの加護は2つも効果があるのか。ん?神託ってなんだろう?
・神託Lv . 10………神と交信できる。レベルによってできることが変わる。Lv . 10は神と気軽に会話できる。
へえ、神と会話ね。イリス様と会話ができるのか。………なんか忘れてるような………………あっ!!!
え?誰?
「「兄さんっ!!」」
え!?兄さん!?
今、俺達の目の前には独特のポーズをした青年がいる。年の頃は16~18歳くらいだろうか。男にしては長い銀髪に、父さんと同じ銀瞳だ。身長は前世の俺より少し高いくらいで170センチ程だろう。父さんとは違い、がっちりとした感じではなく細く引き締まった身体だ。……………そして、とても言いたくないが、イケメンだ………。この家はイケメンしかいちゃいけないのか!?
まあ冗談はさておき、このイケメンが姉さん達の兄さんなの?あ、そういえばレスティア母さんがもう一人子供がいるっていってたな。なるほど、それがこのイケメンなのか。
『マスター、彼もこの屋敷の者のようです。』
つまり化け物か………。恐るべしレグサンド家。
そして、さっきの言動からするに、おそらく不治の病だろう。この世界にもあったのか。ぜひとも仲良くしたい。
「こら、カルエナ。しっかり挨拶できないの!ってあら?クルス君もいたのね。」
厨二病患者と一緒に入ってきたレスティア母さんが未だに独特のポーズをする厨二病患者を叱っていると、厨二病患者は俺に気がついたようで視線を向けてきた。
「うん!おとまりしてたの!」
俺が答えるとレスティア母さんは驚いたような顔をした。
「まあ!そこまで仲良くなったのね。嬉しいわ。これからも仲良くしてあげてね。」
「うん!」
「ん?母よ。この者は?」
「ああ。言ってなかったわね。この子はクルス君。セーラの子供よ。」
「なんと!そうであったか。我はてっきり組織の者かと…………。」
組織って何!厨二病発症しすぎでしょ!
「クルス君。こっちはカルエナ。あなたのお兄ちゃんよ。カルエナ、挨拶しなさい。」
「ふっ、我は聖夜の殺戮者ダークネス・ヴァニッシュ・パニッシャー。混沌を統べ、世界を終焉へと導く闇の━━━いてっ!」
「しっかり挨拶しなさい!」
「…………カルエナだ。よろしく頼む。」
世界を終焉に導くって案外間違ってないかもしれないな……。
同類だが、悪い人ではなさそうだ。普通にしていれば超絶イケメンなのにな。
「それにしてもなんで兄さんがいるの?」
ふと疑問に思ったことをレレナ姉さんが聞いた。
「もう修行が終わったからよ。」
修行?なんだそれ?
「れすてぃあおかあさん。しゅぎょうってなに?」
「修行っていうのはね、魔王になるための修行のことよ。魔王の後継者に選ばれた者は他の魔王のところに修行に行くの。そこで認められたら、晴れて魔王の後継者ということなのよ。」
魔王になるための修行か。なんか大変そうだな。
「ここに連れて来たのは私がレレナ達と話すついでね。そうだわ!この際だから私がレレナ達と話してる間にあなたたち二人の仲を深めときなさいよ。それじゃあ、またあとでね。」
そう言うと、レスティア母さんはさっさとレレナ姉さん達を連れて何処かへいってしまった。
男二人の間に謎の沈黙が生まれる。
え?なんか言った方がいいの?この沈黙どうすればいいの?
俺がそう頭を悩ませていると、イケメン━━兄さんと呼ぼう━━が声を掛けてきた。
「ふむ。弟よ、お前にこの言葉を教えておこう。深淵を覗くとき深淵もまた━━━」
「しんえんもまた、おまえをのぞいている?」
俺もそのセリフを聞いたことがあったので、つい兄さんが言ってるのを遮ってしまった。
怒られる前に謝っとこう。
「あ、ごめんなさ━━」
「おお!おお!分かってくれるのか!?」
「へ?」
「こんなに早く同士が見つかるとは思わなんだ。弟よ…………いやクルス!お前は最高だっ!」
おお、お?おお………。なんか感動されてしまったが、仲良くなれたのかな?
「おれもなかまにあえてうれしいよ。」
「む?それがお前の素か?」
あ、やべ………。いつもは子供っぽく振る舞ってたけど、同じ男だからつい気が緩んじゃった。
「………」
「まあ、そんなことはどうでもいい!さあ!クルスよ!ともに世界の深淵を覗こうではないか!」
「お、おお………。」
そのあとは母さんたちが戻ってくるまで二人で厨二病を全開にして語り合ったのもあって、すっかり仲良くなった。
あれから1年の月日が経った。
この1年間もステータスを一切見ずに魔力操作などの訓練をしていたので正確には分からないが、強くなった実感はあった。
すっかり意気投合した同士はあれから毎日のように俺の部屋に来ては一緒に語り合った。話していくうちに分かったのは、兄さんの厨二病は魔王の後継者になるための修行で発症したということだ。なんでも魔王というのは威厳を保つことが重要だということで、魔王の嗜みを教えられたときにそれを気に入り今のようになったのだとか。
姉さん達とは相変わらず遊んだり、週3くらいの頻度でお泊まりをしたりして楽しく過ごしていた。泊まりに行ったときは必ず鬼ごっこをするので、今でも戦々恐々としているが、鬼ごっこのおかげか、身体強化系のスキルレベルが上がりやすくなっていたので、やらないということはなかった。姉さん達と一緒に風呂に入るのはさすがに慣れたので大丈夫だ。
そんなこんなで早くも1年が経ったが、どのくらい強くなったか楽しみだ。
ステータス!
クルス・レグサンド :男    3歳
種族:高位森人族
状態:健康
Lv . 1 
耐久力   10/10
魔力      10200/10200
攻撃  5
防御  5
俊敏  5
器用  3054
運     85
《スキル》
【武術系】
・剣術Lv . 1
【魔法系】
・深淵魔法Lv . 1 (new)
・神聖魔法Lv . 1 (new) 
【技能系】
・身体強化Lv . 10(2up) →超越化Lv . 3(3up)
・気配察知Lv.10、超感覚Lv. 6(4up) 
・気配遮断Lv . 10、隠密Lv . 6(3up)
・魔力操作Lv.10(1up) →神力操作Lv . 1 
・魔力探知Lv .10、精霊眼Lv. ━
 ・隠蔽Lv. 1
・調教Lv . 1 
・加速Lv . 10(3up)→瞬速Lv . 4(4up) 
・成長倍加Lv ―
【ユニーク】
・神の導き手Lv . 3(1up)
・スキルクリエイトLv . ―(0P)
《加護》
主神イリスの加護、魔王の加護
《称号》
転生者、神の加護を受けし者、 
魔王の息子、世界の深淵を知る者、学ぶ者、深淵を覗く者
このステータスの伸びを見ると1年間頑張った甲斐があったな。
身体強化と魔力操作と加速の上位スキルが解放されてるな。
ん!?なんか魔法と称号が増えてる!なんだこれ?
『マスター。私、ガイドマスターのレベルが上がったことにより、スキルの鑑定ができるようになりましたので、それらについて説明をすることができます。』
すごいじゃん!それじゃあお願いするよ。
すると、頭の中に新たな魔法と称号の深淵を覗く者についての説明が流れた
・深淵魔法………称号『深淵を覗く者』を持つ者だけが使用できる。一度行使すればあとには何も残らない。
・神聖魔法………称号『深淵を覗く者』を持つ者だけが使用できる。全てを浄化し、安寧を齎す。
・深淵を覗く者………魔王の加護と神の加護を持つ者が、世界の真理に至らんとする称号。深淵魔法と神聖魔法を使用できる。
うーん、凄そうな魔法だけど使ってみないと分からないな。
称号の世界の真理に至らんとするって、俺そんなことしてたか?
………あっ!もしかして兄さんと厨二病全開で語り合ったからか!たしかにそれっぽいことを言ってたような気はするけど、あんな適当なのでいいのか?称号ってよく分からないな。
そうだ、ティオ。他のスキルとか称号とかも鑑定できる?
『はい、どれを鑑定しますか?』
今から言うのを鑑定して。
・精霊眼………精霊を視認できるようになる。また精霊との契約もしやすくなる。
そのまんまだ。そういえばエルフは精霊魔法を使うことができるんだっけか。じゃあエルフってみんな精霊眼持ってるのかな。あれ?俺精霊魔法使えないんだけど。ハイエルフは違うのかな。
『いえ、精霊魔法はエルフが精霊と契約して、初めて使うことができます。そして、エルフ族は姿は視認できませんが精霊と交信することができるので契約することができます。ちなみに、契約すれば契約精霊だけですが、視認することができるようになるそうです。ハイエルフも同じです。つまりマスターも精霊と契約をすればその精霊の属性の精霊魔法が使えるようになるのです。』
なるほど最初から使えるわけじゃないんだ。それならノイントと契約すれば使えるようになるのか。
《あ~ごめんなさいご主人様。ボクは普通の精霊と違ってご主人様の魔力から生まれたからか、まだ契約できないようなのです………。》
ノイントの声がだんだん暗くなっていくのが分かる。
いや、別に責めてるわけじゃないんだ。気にしないで。
それじゃあ、ノイントが契約できるようになったら契約してもらえるかな?
《!!はいっ!もちろんです!》
俺がそう伝えるとさっきまでとは打ってかわって、とても明るい声で返事をした。
それじゃあ、次のスキルを鑑定してもらっていいかな。
『はい、お任せください。』
・神力操作………魔力とは全く別に存在するもので、魔力よりも高次元のものである。使い方次第で圧倒的な力を得る。
・主神イリスの加護………主神イリスから与えられた加護。主神イリスの加護はひとつひとつ効果が異なる。
:HP自動回復
:神託Lv . 10
・魔王の加護………魔王に与えられた加護。効果は魔王によって変わる。
:MP自動回復
・転生者………別の世界から転生した者に贈られる称号。
:経験値増加
・神の加護を受けし者………神から加護を与えられた証。
:光魔法強化
・魔王の息子………魔王の息子の証。
:言語理解
・世界の深淵を知る者………圧倒的強者を知り、世界の広さを身を持って知った者の証。ドンマイ!いつか君もきっとなれるよ!
:精神耐性up
・学ぶ者………大きな失敗をし、それでも前に進む者の証。ぶふっ!次から気をつけてね!
:経験値増加
おいっ!最後の2つなんだよ!鑑定にバカにされたよ………。
それはさておき、凄い効果ばかりだ。あ、転生者と学ぶ者の効果って……
『はい。おそらくこの2つがマスターのスキルレベルの異常な上がり方の原因でしょう。』
やっぱりか。謎が解けてスッキリした。
主神イリスの加護は2つも効果があるのか。ん?神託ってなんだろう?
・神託Lv . 10………神と交信できる。レベルによってできることが変わる。Lv . 10は神と気軽に会話できる。
へえ、神と会話ね。イリス様と会話ができるのか。………なんか忘れてるような………………あっ!!!
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