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最強魔神の封印解除

ゼノン

シルヴィアの想い

私はどうしたらいいのだろうか?
あのままゼノンを行かせてしまったけれど、ほんとにこれで正解だったの?
もう私には何もわからない。
ゼノンの強さは底なしだと思うから、別に死ぬなんて思ってないけど、でも、それでもなんでだろう?    何故か心配になる。
王都にある私の自室でずっとそんなことを考えていた私は、取り敢えず晩御飯でも食べようとベッドから立ち上がる、すると、コンコンとノックの音がした。
「どうぞ」
私は短くいい、近くの椅子に座る。
扉が開いて部屋の中に入って来たのは、炎の勇者ラノス・ブレイノーズという少年と水の勇者ベルファスト・ラスディーン、そして、これまた不思議私の従者であり元天使長を務めたギルバートだった。
炎の勇者と言われているラノスは、体の中に炎霊を宿しているから、そのせいで勇者なんて言われているらしい。ラノス本人は別に威張るわけでもなく、逆にその力を嫌っているように見えるけど、でもだからって力を破壊のために使うわけではなく、誰かを守るために使うらしい。
女神である私としては良い心がけだなぁって思うわね。今のこの時代で誰かのために力を使う人はいないから、感心するわ。
そして、ベルファストは水の勇者と言われていて、ラスディーン家は代々水の勇者の末裔らしい。また別名として《湖の乙女》とも呼ばれているほどの実力と魅力を持っているけど、本人はとても恥ずかしそうにしていたわね。
ちなみにだけどこの二人、仲がとても悪い。炎と水というのもあると思うんだけど、それでも仲が悪い。
時々夫婦かってツッコミを入れたくなる時もあるけど、殺し合いをするほど仲が悪いというわけでもなく、単に幼馴染だからこそできる仲らしい。
「どうしたのみんな?」
だからこそ私はこの組み合わせに疑問を抱きつつも、とっさに笑顔を作る。
「聞いたぜ、シルヴィア!    魔神ゼノンを逃したんだってな!?」
「ちょっと失礼ですよ!   もうちょっと慎みを覚えたらどうですか!   ラノス君!」
「うるせーな。お前は俺のかーちゃんかよ!」
「な、ななな、なんてこと言ってるんですかー!」
ラノスが言った言葉に何故か頰を赤く染めるベルファスト。漫才でもしに来たのかしら?
「それで、用件はなんなの?」
私がそう言うと、さっきまで言い合いをしていた二人がピタリと動きを止める。
「用件、は?」
私が用件を強めて言うと、二人はダラダラと冷や汗をかき始める。用件は特になかったのね。
「シルヴィア様」
「どうしたの、ギルバート?」
何をしに来たのか問い詰めようとしていた私の肩に手を置いて、ギルバートが声をかけてくる。
「いえ、ゼノン殿はどうなされたのですか?」
「取り敢えず行かせたわ。何か大事な用があったみたいだから」
「左様ですか。シルヴィア様がゼノン殿を行かせるとは思いしませんでしたので、少し驚いております」
「……そう。驚いているのは私も同じよ」
私はそう言うと、足を組んで1つため息をつく。
「全く……ここの連中は……」
私がそこまで行った時、
『緊急事態発生!    緊急事態発生!    直ちに王立騎士団は出撃してください。繰り返しますーー』
何者かが攻めて来たことを表すベルが鳴り響く。
私も含め、部屋にいたみんなは一斉に部屋から出て、王都中央まで走る。
「くそっ……!     一体なんだってなんだよ!」
「こんな時に……!」
ラノスもベルファストもイライラを隠そうとせずに、苛立ちを言葉にする。
まぁ、わからないでもないけど。
私も村の一件で疲れて一休みしたいって思っていた時なのに、こんな事態だからっていうのもあるからかなりイライラしているのよね。
「シルヴィア様。魔族の気配です」
「そう……ありがとう」
ギルバートの報告を受けて、私はすぐさま聖剣を鞘から引き抜く。
もしかしたらゼノンに会えるかもしれない。会わなくちゃいけない。
この千年者の間に何があったのかを、私は知らなければならない。それが、光の王女としての役目だと思うから……

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