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最強魔神の封印解除

ゼノン

村を守り抜け

ガルビナが仲間に加わってから3日が経った。俺がガルビナと色々話していたとき、シルヴィアは騎士達と共に王国に帰ったらしく、俺がリオナの家に戻ったときにはもうシルヴィアの姿はなかった。
俺は今後の魔族たちに対してどうしたらいいのかを考えていたが、ふと仲間になって家にまでついてきたガルビナを見る。
相変わらずセクシー衣装のままでいるガルビナだが、ちゃんと女の子としての恥じらいというはあるらしく、この衣装をあまり見られるのは恥ずかしいらしい。
「さて、どうしたものかな……」
「どうかしたの?」
「うーん?    いや、今後の魔族たちのだな……うおぉ!?     なんでいるんだ!?」
俺がリビングで一人考え込んでいると、王国に帰ったはずのシルヴィアが俺の隣に座っていた。
「なんでって、ゼノンがどうしてるか気になったから、この村に残ってたのよ」
「いやいやなんで!?」
「全く……乙女心がわかってない人ね」
俺が慌てあわめいていると、急に扉が開いてリオナが家に帰ってきた。その顔はどこか切羽詰ったような感じで、リオナにしては珍しく急いでいるように感じ取れる。
「どうした?」
いつもと違うリオナに俺は少し気落とされる。
「大変なの!    魔族達が村を襲いかかっているの!」
「なんだと!?」
「なんですって!?」
リオナの言葉を聞き、俺とシルヴィアは声を揃えて叫ぶ。そして、三人揃って家を飛び出し魔族が来ているという場所まで走る。





ミラクラ

クッ……ゼノン様が復活してからそんなに時間は過ぎてないはずなのに、どうして魔族達はこんなにも早く村に襲って来たのかしら?
単に村があったから人を襲いに来ただけかもしれないけど、タイミングが良過ぎている気がする。あーもう、イライラするわ。
スライムにオーク、ゴブリンから、上位魔族のミノタウロスにラミアなどもいる。
ゼノン様の魔力が尽きかけている今、私が何とかしなければ……そうじゃないと、ゼノン様に借りを返せなくなる。
「クギャアアアァァァァァァァァァ!」「ブフォオオォォォォォン!」
上位魔族のミノタウロスが人間に向かって指をさすと、ゴブリンとオークが鳴き声をあげて襲いかかりに行く。
「ひぃぃ!!   た、助けてくれぇ!」
「いやああぁ!」
「怖いよーー!」
村の人たちが悲鳴をあげながら必死に逃げ惑う。この悲鳴を聞き、魔族はニタリと笑いを浮かべ、追いかけていく。
「ブフォ、ブフォ、ブフォ!   そうだ、そうだ!   逃げ惑うがいいぞ、人間ども!   我らが王ゼノラル様の命令で、貴様らに殺戮を見せてくれようぞ」
ミノタウロスのその言葉を聞いて上空で見守っていた私は、ピクリと固まる。
今、なんて言ったかしら?
聞き間違いではないと思うけど、まー念のために聞きに行こうかしら。
「ねぇ、ミノタウロス?」
「ブフォ!    此れは此れは、ミラクラ様!   どうなさいましたかな?」
私が地面に足をつけると同時に、ミノタウロスが私を見る。その薄汚い瞳を私に向けないで欲しいものだけど……殺したらダメかしら?    ダメよね、きっと……。ゼノン様は無駄な殺しはしない主義みたいだし。
「いえ、先程ゼノン様の命令で人間に殺戮を見せるって聞こえたのだけど」
「ブフォ!    その通りにございますが、何か問題でも?」
薄汚くて気持ち悪い眉を寄せて首に傾げるミノタウロス。正直そんなの見せられても吐き気しか起こらないけど、取り敢えずは我慢ね。
「えぇ、私の知ってるゼノン様は、無駄な殺戮は好まなかったはず」
「ゼノン様も魔族であられます。ましてや、我らを支配する王であり、神でもあられるのです。そのためでしょうな」
「でも、ゼノン様はつい最近までは封印されていたはずよ?」
私が【封印】という単語を使うと、ミノタウロスに何言ってんだこいつ的な目で見られた。殺したい。
「ゼノン様は1000年前からもちゃんとおられました。そのようなありえない事を言うのはおやめください」
うわーウザい。
やっぱり殺したい。殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい。
でも、流石に殺すのはまずい。ガルビィート様の配下だったみたいだし、ガルビィート様の亡き今、こいつらはただの魔族。本当なら殺してやってもいいんだけど……ゼノン様が封印されてる時だったら殺してたのに。
「随分と魔族いるなー」
私がそんな事をずっと考え込んでいると、いつの間にか、私の隣にゼノン様が苦笑いをしながら立っていた。魔族どもも気づいていなかったららしく、ゼノン様の声を聞いてようやく気づいたらしい。
「何者だ人間?」
ミノタウロスがゼノン様の目の前に立ちながら威圧を込めて言う。いやいやいや、流石に気付きなさいよ。お前らの目の前にいるのゼノン様よ?    あと、ミノタウロス、ゼノン様にそんな言い方したら殺されるわよ!
「いやー、いくら魔力が尽きかけているからって、こいつら馬鹿ばっかだろ」
私の予想と反してゼノン様が笑いながら言う。よかった。ゼノン様はお怒りじゃなかった。
「でもさ。主人が誰がわからないような馬鹿には、少しばかりお仕置きが必要だよね?」
よく見ると実は引きつった笑いを浮かべていたゼノン様は、ウンウンと頷くとミノタウロスの体に触れて、波動を飛ばす。
するとミノタウロスは何をされたのかわからずに村の外に飛ばされていく。
魔族も私も驚愕の表情でゼノン様を見る。ほとんど魔力が尽きかけていると言うのに、体のだるさを感じさせないゼノン様の精神力は凄まじいほど凄いようです。
私でも魔力が尽きかけて仕舞えば、ほとんど動きたくないようなだるさが来るのに……。
やはり私の主はゼノン様だけですね。






ゼノン
俺が誰だかわからずに突っかかってきた身の程知らずのミノタウロスを村の外をぶっ飛ばしたあと、俺の隣に立つミクの方に顔を向ける。
「これはどう言うことかな?」
言葉を向けられたミクはビクッと体を震わせながら、俺の方に顔を向ける。表情は少し怯えているが、魔族達の手前必死にクールぶっている。
「ま、いいや」
俺が何か言っても意味がないと思ったので、取り敢えず俺にバリバリ敵意を向けて来る魔族を見る。
「はぁ……仕方ない。こいつらちょっとお仕置きだな」
俺がそう言って闇のオーラーを出すと、ミクも魔族も揃ってゾクッとしたのか、数歩後ろに下がった。
俺はニヤリと笑みを浮かべて、
「さぁ……楽しい戦いの始まりだ」
魔族達に向けてそう言ったのだった。




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