話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

最強魔神の封印解除

ゼノン

バレちゃったよ





ゼノン視点

「どうしたものかなー」
俺がミクと一旦別れた後、村の方に向かおうとした俺は、村の方で知っている魔力が感知できたので思わず立ち止まってしまった。
何故なら、その魔力の主は黒炎槍をリオナの方に向かって放ったからだ。
俺は思わず森から出ようしたが、それよりも早くシルヴィアがリオナを庇った。流石女神シルヴィアが持つ聖剣の一つである《シルヴィリアス》の名を持つだけはある。あの黒炎槍を斬り落としやがった。
後多分だけど、あの黒炎槍を使っている奴は《豪炎の魔神ヘルファイヤー》だな。確か8魔天将の一人だったはずだ。
さて、どうしたものかなー。あっ、ヘルファイヤーが黒炎槍を8つも作りやがった。流石にあれはシルヴィアもキツイだろうなぁ。手を貸すわけじゃないけど、今は俺もこの村に住んでるから、守らないとな。
俺は右手を8つの黒炎槍に向ける。
「邪悪なる黒き泉よ、焔を喰らいしその牙で全ての光を喰らい尽くせ!    我が魔神の導きにより、焔を喰らえ!    水黒龍!」
俺が詠唱をすると、掌から黒い水みたいなものが出現し、大きな黒い龍になる。黒い龍は真っ直ぐ黒炎槍に向かうと、あたりを少し濡らしながら爆発した。
「あっ、ゼノン!」
リオナが俺の方を見ながら叫んだ。
おいおい、俺の方見て叫んだらダメだろう。それしたらバレるから。
ほら見ろ。シルヴィアが俺の方見て驚いた顔してるだろうが。もうこうなったらヤケだ。例えバレたとしてもどうでもいい。リオナが無事なら、全てどうでもいい。
「全く、しばらく見ないうちに偉くなったものだな……ヘルファイヤー?」
俺が闇のオーラを放ちながらヘルファイヤーを睨む。
「あ、あなた様はもしや、ゼノラル様ですか!?」
「そうだけどな……お前、いい加減ゼノンって呼べって言ったろうが」
「そんな、めっそうもない。そんな恐れ多いことはできません」
ヘルファイヤーは俺を恐れながら、タドタドしく言う。正直俺こう言うの嫌いなんだよね。ウザいし。
ホント腹立つな。今俺の魔力が全開なら今すぐ消し飛ばしたいぐらいだ。
「こい!    魔剣デュランダル!!」
俺が空間から剣を取り出すと、鞘から刃を抜いて切っ先をヘルファイヤーに向ける。
「さて、ヘルファイヤー。今からお前がどうなるかわかるか?」
「い、いえ。全く」
俺はニヤリとしながら
「お前はこれから、この俺によって斬り殺されるんだ」
目にも留まらぬ速さでヘルファイヤーに近づき、肩から腰まで斜めに斬る。
ヘルファイヤーは一瞬ポカンとした後、自分が斬られていることに気づき顔を青くする。
「ひ、ひぃぃ!    何故!    何故我を斬るのですか!    ゼノラル様、何故ゆえ我を斬るのですか!?」
地面を這い蹲りながら喚き散らすヘルファイヤー。
「ふん。俺のお気に入りであるリオナを傷つけようとした罰だ」
俺はヘルファイヤーをゴミを見るかのような目で見て言う。それからリオナの方に近づく。
「リオナ、行こう」
俺がそう言って手を差し出した瞬間。
「ゼノン!!」
シルヴィアが俺の前を塞いだ。
「ようやくあなたに会えたわ!    この時を何年も何年も待ち続けたわ!」
「相変わらずうるさい奴だな、お前は。今の俺はお前と戦う気なんかねぇよ。俺は忙しいんだ。あっち行っててくれ」
俺がさもうるさいハエを追い払うかのように言うと、シルヴィアは顔を赤くして聖剣を俺の喉元に突きつける。
「忘れてないでしょうね?    貴方に掛けられていた封印は、対魔神に作られた大魔法なのよ?    つまり、今の貴方では私には勝てないの!」
流石の俺もこの言葉にはカチンときた。
「それは見逃せない言葉だな。俺が勝てないだと?    笑わせるな!!    お前は小さい頃から、喧嘩ケンカでも文学でも俺に勝ったことがあったか?    力が全てじゃねーんだよ!    と言うか、そこに何億年も前のことなんか知らないガキがいるんだから、もうちょっと考えろ!」
「喧嘩が全てじゃないって、それ魔神の貴方が言うセリフじゃないでしょ!!」
「魔神だからってダメなのかぁゴラァ!     俺だって戦いもなく終わればそれでいいんだよ!」
俺がついそう叫ぶと、先程まで俺を睨みつけていたシルヴィアが驚いた表情で目をパチクリさせ、話についていけてなかったリオナが尊敬の眼差しを俺に向ける。



<hr

あれからずっとシルヴィアと言い合いをしていた俺は、流石に疲れてきたのでリオナから一旦離れて俺が封印されていた場所に向かった。
封印されていた場所は未だ聖なる力が作動しており、俺の体にビリビリと電流が走るのがわかる。
闇の血族である俺にとって、光の血族によって作られた聖なる力は猛毒みたいなものだ。本来ならそんな場所には来たくなかったが、今俺の隣に立つシルヴィアのせいで俺はここまで来てる。
「ホントにここに、貴方が封印されていたのね?」
「あぁ、そうだ」
俺が封印されていた場所を見て、シルヴィアが俺の方に顔を向ける。それから、また封印場所を見てなにやら考え込んでいる様子で、顎に手を当てながらブツブツと呟いている。
まぁ、もう面倒事は起こりそうにないし、しばらくはこのままでいいか。


そう思っていた俺は、この後、物凄く面倒臭い奴と会うわけなのだけど、まーそれは次回の話というわけで……。

「最強魔神の封印解除」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く