凡人探偵・颯の事件簿

織稚影願

プロローグ・影

やっと……やっとだ………!
これであの人のために………!

学校の屋上。
肌寒い時期に、そんな所に人影が3人。
影は笑っていた。
目の前に横たわる、動かない3つの人のような人形を見つめながら。
その人形は、人形では無かった。
人だったのだ。本物の、人。
その3人の人は、仰向けに倒れていた。
その周りには血の海ができている。死んでいるのだろうか。
そしてそれを見つめていた3つの影は、屋上を出ていった。
屋上に忘れていった、忘れ物に気づかずに。

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