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俺の心は傷んでいる

ゼノン

Ⅲ・俺キレました!!

「まさか、ストーカーの犯人がお前だったとはな…………及川翔太」
俺が電柱の背後からでできた及川を睨みつける。
「いやいや、僕の方こそ驚いたよ。まさか、クラス一……いや、学校一の美少女と君が一緒にいるんだもん、ねぇ?」
「そうだろうと思ったよ。だから、俺とミノアがクラスでよく話す時に突っかかってくるんだろ?    ミノアをストーカーしている犯人がお前だから」
そう。俺は及川がよく俺に喧嘩腰で話しかけてきたおかげ、ここまでの答えが出た。当然、何故ゆえにミノアを(変態を通り越した)ストーカー行為しているのかも答えが出ている。
及川本人は隠しているつもりだが、こいつにはかなりの執着心があり、それと時として面倒臭いほど。
俺も面倒臭いほど喧嘩売られたのはこいつの執着心から来るせいである。
俺として普通に過ごしたいのに邪魔するようなやつなのだが。
「ふっふっふっ!    よくぞ気づいたね。そうだよ。篠崎さんをストーカーしていたのは僕さ!    というよりも僕がストーカーして何が悪い?    それは篠崎さんが困るから?    僕は何も困らないね、なにせ、そのおかげで篠崎さんの色々な顔が見れるのだからさ!」
うわぁ〜こいつここまできたら、もう変態とか犯罪者とかの域完全に超えてるじゃん。何これちょっと怖いよ。
それに色々自分勝手なこと言ってる気がするんだけど…………気のせいでいいのかな?
「俺ちょっと引いたわ」
「私も」
おいミノアにまで引かれてんぞこいつ。もう人生終わったな。というか、早く終わってくれ。
「はぁはぁ、篠崎さんに引かれるとちょっと興奮するかもしれないね」
「………………ひぃっ!」
ミノアが及川の視線と言葉を受け、あからさまにゾクっとして一歩下がった。こりゃあ、完全にトラウマレベルだぞ。
「もうアレだな。お前なんで生きてんのって言いたいぐらいの変態っぷりだな」
「別にいいではないか。僕は《僕の篠崎さん》が見れればそれでいいんだ」
なんか開き直ってない?    ってか、今とんでもないこと言ったよなこいつ。
「あのさ、お前ってミノアのこと好きなの?」
俺が及川にそう聞くと、及川の眉がピクリと動いた。
「貴様如きのクズが僕の気持ちを《好き》で終わらすな!」
なんか怒られた。というか意味わからんし。なんか隣でミノアが震えてるし。まぁ、そりゃあそうだろうけど。
「こりゃあ、もう手遅れだな」
俺がそう呟くと、
「及川さん」
ミノアが震えながら喋った。
「なんだい?    マイハニー?」
あーこいつもうダメだな。完全に頭ん中おかしくなりやがったよ。
「私は今のあなたの気持ちは嬉しくありません。それよりもキモいです、寒気します、吐き気します、生きて欲しくありません、もう死んでください」
めっちゃ怖いこと言うな、それも震えながら。
「そんなこと思ってもないくせニーマイハニーは照れ屋さんだねー」
聞いてもないし。
「…………」
なんかミノアが笑顔になったし。
「じゃあ死にますか?」
笑顔で怖い事を言いました。ミノアさん地味に怖いです。
「ふっふっふっ。この人数を見てまだそんなことが言えるのかな?」
及川がそう言って指をパチンと鳴らす。するとおそらく及川のボディーガードか何かがの黒服の男たちがやってきた。
あー面倒くさ。
「僕のボディーガードさ。彼らは僕を護るためにいる。しかもものすごく強い。何故なら体術から剣術まであらゆるもののプロだからね!    中には殺しのプロまでいるのさ!」
へぇーそうなんだーそれはすごい。
と言うか、ものすごくどうでもいい。
プロ?    何それおいしいの?
「信じてないようだね。殺れ」
黒服の男の一人が俺の方に向かって銃を撃つ。
「……ッ!」
俺が肩の痛さに顔を歪めて膝をつく。これは痛い。いつもの冷静さを保てなくなりそうだなこりゃあ。
「黒神君!?    大丈夫?    ねぇ、ねぇったら!」
「ふははははははははははは!!     僕にあんな態度とるから悪いんだよ。今なら土下座して地面舐めながら『お許しください翔太様』って言ったら許してやって構わないぞ?」
ものすごく腹立つ顔で及川が俺を眺める。なんか腹立ってきた。もう殺したい。
「はっ!    全然だね」
俺が挑発する。二度目の弾が俺の方にあたる。
「ぁぁあ!!」
流石に痛かったので俺も呻いてしまった。
だが、それも一瞬のこと。すぐに立ち上がった俺は多分ものすごい殺気を出していたであろう。何しろ、この時の俺はもう意識は全くなかったのだから。





                  ミノア視点

大変な事になりました。
黒神君が黒服の人の銃で二回も打たれてしまいました。正直私もうキレそうです。
でも、二回目の時は流石に声に出して呻いた黒神君だったんだけど、なんだか様子が変わってました。
私が泣きたくなるぐらいものすごい殺気を放っていたんです。もう死ぬかもって思ってしまうよあんなの。
それからのことは一瞬の出来事です。
黒神君の瞳が赤く輝いてなんか目に見えるぐらい黒い瘴気なのかはわからないけど発してて、時々「殺してやる」と言う声が聞こえたから、どうなるんだとヒヤヒヤしたよ。
及川くんは及川くんで変わりビビっていたらしく「ごめんなさい」って言っているんだと思うけど言葉になっていなくなっていて、慌てて逃げていちゃった。死ねばよかったのに。
でも本当に大変だったのはその後だよ。黒神君はやることは終わったみたいな感じでいきなり倒れ出すんだもん。ビックリしちゃったよ。
それから私はすぐそこに家があったから、黒神君を家の中にいてたんだけど、そこでビックリしたのは私実は男の子を家に招いたのはこれが初めてです。
もうちょっとロマンチックな招きかたをしたかった気がするなー。
はぁ…………私どうしたらいいんだろう?
とりあえずお風呂に入っていった。




                     優魔視点
あれから俺の目が覚めたのは、意識を失ってから三十分後の事だ。
「うぅ〜ん?」
俺が頭の下に何か柔らかいものがあるのに気づくのに、少しだけ時間がかかってしまった。
俺は寝ぼけていたのかはわからないが、その柔らかいものが何か知りたくてつい触ってしまった。
「ひゃぁん!?」
その可愛らしい声で俺の頭は綺麗に覚める。そう、俺は今はとんでもないことをしでかしてしまったのだ。
「あ、あのー黒神君?    いつまで私の胸触っているの?」
そう俺が触っていたのはミノアの大きな胸だったのだ。当然ミノアの顔は赤い。それはもう果実のように。
そして、女の子のあまり接することのない俺の顔も赤くなる。
慌ててミノアの胸から手を離した俺は、頭がオーバーヒートを起こしそうになっていたので取り敢えずミノアから離れた。
そもそもここどこ?
「なぁ、ミノア」
「な、なに?」
俺がミノアの名を呼ぶと少し赤くなっているミノアがより頬を紅潮させる。
「ここってどこ?」
俺が聞くとミノアはそわそわしながらこう答えた。
「ここは私の家…………だよ」
上目遣いで可愛らしくそう答えたのであった。


                    次回に続く

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