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俺の心は傷んでいる

ゼノン

Ⅰ・クラス一の美少女はストーカー被害者

俺がまだ小さい頃、親父のことを恨んでいたある人によって家族は崩壊した。原因は全て親父にあった。
親父が多額の借金をし、それの払う相手を《ある人》に押し付けたのだ。そのために、《ある人》の家庭は崩壊して俺の親父に恨みを持った。
そこまではまだ良かった。だが、その《ある人》は恨みで俺の家で俺と妹、親父とお袋を柱に縛り付けで火事を起こし、俺たちを殺そうとしたんだ。
でも、それは叶わなかった。何故なら、親父がポケットに入れていた携帯ナイフで縄を斬り俺と妹を逃がしてくれたんだ。
その後の事は俺も憶えていない。俺もまだ小学生だったし、もう思い出したくないぐらいの恐怖を持っているから。
まぁ、そんなこんなで俺たちは離れ離れになって生活を過ごした。
そう、あの事件からもう10年が経ったんだ…………。




いつも通りの時間にベットから起き、いつも通りのご飯を食べ、いつも通りの学校生活を送っていた俺は、ただいま教室の中にいた。
俺はいつも一人で本を読んでいる。友達がいないからとかではなく、人と関わるのが嫌いだから、一人になって本を読んでいるだけ。
学校や授業とかでの行事ごとでは仕方ないので関わるけど、それ以外では一切関わらないことを決めている。
たまに話しかけてくる奴もいるけど、だからって無視はしない。それはそれで面倒くさいことになるからだ。
いわゆる陰口やいじめというやつだ。面倒臭いことに関わりたくないので、相手から来れば対応はするってこと。
「黒神君?    今いいかな?」
噂をすれば、このクラスで一番俺に話しかける頻度の高いクラス一の美少女である篠崎ミノアが話しかけてきたよ。
「なに?」
俺はいつも通りの少しそっけない態度をとる。
「えーと、ね。ちょっと……相談したいことがあるんだけどいいかな?」
「別に構わないよ」
ミノアは家庭の事情で悩み事が多い。凄さ同乗するやつだけど、それはミノアに失礼ってもんであるよな。
だからこそ、ミノアに対してはほっとくことが出来ないこともある。
「あのね、最近私ストーカーされてるんだ。どうしたらいいと思う?」
今回はだいぶハードな悩みだな。これ俺に解決できんのか?
「最近、登校中や下校中に誰かに見られてることがあるの。それに、部屋には盗聴器や小さな監視カメラっぽいものまであるの」
それストーカーの域超えてない?   なに、そこまでの変態いるの?    確かにミノアはこのクラスでは一番の美少女だけど。
「まぁ、ミノアさんは可愛いから、スコーカーされるっていうのはわかるけど、そんな変態がいるんだな」
「か、かかか可愛い…………って」
何故かミノアの顔が赤くなる。意味わからん。
ついでに言っておくけど、俺が相手の下の名前で呼ぶのは小学校からの癖であって、なんの理由もないからな。そこんとこ間違えないように。
「どうしたの?    顔、赤いけど」
「そんな、いきなり可愛いって言われたら、いくら私でもびっくりするよ」
「…………それはごめん」
俺が素直に謝ると、ミノアは何故か慌てだした。
「えっ?    別にいいよ!    うん、別に!」
やっぱり意味がわからない。
「そりゃあ、好きな人に可愛いって言われたら、誰だって驚くよ……(ボソボソ)」
「ん?    なんか言ったか?」
「ううん!    なんでもないよ!    気にしないで!」
…………対応に困る。
俺はどう対応したらいいんだ。ってか、周りの男子や女子の視線がなんか痛いし!
あー悪かったな!俺みたいな凡人が話してて!
「それで、どうしたらいいと思う?」
少し上目遣いで聞いてくるミノアに少しドキッとしてしまったが、俺は一瞬だけ考え、ミノアを見る。
「なら、常に一緒にいてくれる誰かと当分一緒にいるんだな」
これならいいはずだ。幾ら何でも友達といる時にストーカー行為をする奴はいないだろう。
「うーん、ゴメン。一緒に帰る友達はいない、かな」
まさかの俺の提案を裏切る発言が来てしまった。
「それ、もう俺じゃあ何も言えないよ」
「あっ、それなら黒神君が私と一緒に帰ってよ!」
意味わからんし!
「なんで?」
「帰り道一緒でしょ?」
「それは、そうだけどさ」
「ならいいでしょ?」
こいつ、意外と押しが強い。
「…………いいよ」
結局俺はミノアの押しに負けて承諾してしまった。
「ほんとに!?    やった!    なら放課後校門で待ち合わせね!」
満面の笑みで女子グループのところに帰って行った。
俺が「はぁ」とため息をつくと、背後から「おやおやー」と嫌な声が聞こえてくる」
「なんだよ?   及川」
俺の背後から話しかけて来たのは及川翔太と言い、俺がこのクラスで一番大っ嫌いな奴だ。何故なら、
「君はいつから篠崎さんと仲良く話すようになったのかなー?    君みたいなミジンコ以下の奴は少し、調子に乗っているのではないですかなぁ?」
こうやって俺に対して嫌味を言ってくるからだ。それも俺がミノアと話をした時だけ。だから嫌いなんだよなー。
「別にいいだろ。俺が誰と話そうと俺の勝手だ」
俺が振り向きもせず言うと、及川は「ふん!」と鼻を鳴らした。
「僕はね、君みたいな感じのやつが大っ嫌いでね、今すぐ消えて欲しいぐらいなんだよ?    僕にかかれば君を消すことだってできるんだよ?    この立場の差をわかっているのかな?」
「奇遇だな。俺もお前みたいな奴は大っ嫌いだよ。ってか、お前に俺を消す権利がどこにあるわけ?    あーお金持ちだから、後ろのおぼっちゃまは赤ん坊のようなワガママでもするのかな?」
俺がからかうと及川は背後から椅子を蹴りつけた。
「調子にのるなよ、クズが!    僕の善意でここにいられることを忘れるな」
それだけ言うと、及川は自分の席に戻っていった。
全くどこまで自己中心なんだか。
「ん、いやまてよ」
俺はそこである事に気がついた。そして、さっきのミノアとの会話と、及川の来たタイミングを考えた時、
「あーそう言うことか」
俺の頭の中で一つの答えが出て来た。



                       次回に続く

 

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