岩戸開きから始まる恋愛物語
第1話 障子の先に女神
*人が住んでいる地上の遥か上にある神の住んでいる天界。今この場所では史上最悪の出来事が起こっていた。
「もう、イヤ!もう何も見たくない!」
そう言って天界の太陽神が岩の中に引きこもってしまったのだ。天界の神々はこの出来事に困り果ててしまった。
「どうしたものか…。このままでは地上はおろか天界の空に日が射さぬ。」
そう言って1人の神がため息をついた。またある神は、
「それどころか、地上はこのままずっと雨だ。近いうちに災害も起こるだろう。」
と嘆いた。そんな神々の予想どおり、地上は太陽神が引きこもってから1週間の間、ずっと雨が降っていた。
*9月10日(月) 雨
9月11日(火) 雨
9月12日(水) 雨
9月13日(木) 雨
9月14日(木) 雨
9月15日(金) 雨
9月16日(土) 雨
9月17日(日) 雨
「はぁ…この1週間ずっと雨じゃん…」
そう言ってさっきまでテレビの1週間の天気予報を見ていた少年はため息をついた。彼の名前は下崎トオル。この絵馬心市にある霊能力者の一族『下崎家』の長男である。そんな彼は今日、20歳の誕生日だった。
「今日、俺の誕生日なのに父さんと母さんは旅行に行っていないし、親戚が来たと思ったら将来はどうだの跡取りはどうだの、うちの娘はどうだの…あーもう、イヤだ!!!まったく、ろくなのがいない。うちの家系!」
とトオルが叫んでいると机の上に置いていたスマホの着信音が鳴った。出てみると、海外旅行中のトオルの母親からだった。
「もしもし、トオル。元気?」
「うん。2人とも大丈夫?」
「こっちは全然問題ないわ〜。」
「そう。それで何の用?」
「うん実はねぇ、私達、あと三ヶ月程海外旅行をすることにしたから。トオルにそれを伝えようと電話したのよ。」
「……は?」
今このバカ親は何と言った?
「…嘘だよね?」
「嘘じゃないわ。まぁ、そういうことだから。じゃあね〜」
そう言って電話がきれた。トオルはスマホを机に置き、天井を向いて叫んでいた。
「クソッタレー!!このバカ親がー!!!」
トオルはこの時、吹っ切れていた。
「あーそうかい!そういうことなら今日は贅沢してやる!20歳になったんだ。やけ酒だ!あはははは!!!」
トオルがそう天井を向いて叫んでいた時、
「はうん!?」
何かが倒れる音と共に聞き慣れない女性の声が部屋の向こうの廊下から聞こえた。
(…今、誰かの声がしたよな。間違いなく。…泥棒かな?まったく、ロクでもない誕生日だな。)
トオルは呆れながらも部屋の障子を開けた。するとそこには、
「!?」
「ふぇ!?だ、誰ですか!?」
長い黒髪の美女が涙目で廊下に倒れていた。
「もう、イヤ!もう何も見たくない!」
そう言って天界の太陽神が岩の中に引きこもってしまったのだ。天界の神々はこの出来事に困り果ててしまった。
「どうしたものか…。このままでは地上はおろか天界の空に日が射さぬ。」
そう言って1人の神がため息をついた。またある神は、
「それどころか、地上はこのままずっと雨だ。近いうちに災害も起こるだろう。」
と嘆いた。そんな神々の予想どおり、地上は太陽神が引きこもってから1週間の間、ずっと雨が降っていた。
*9月10日(月) 雨
9月11日(火) 雨
9月12日(水) 雨
9月13日(木) 雨
9月14日(木) 雨
9月15日(金) 雨
9月16日(土) 雨
9月17日(日) 雨
「はぁ…この1週間ずっと雨じゃん…」
そう言ってさっきまでテレビの1週間の天気予報を見ていた少年はため息をついた。彼の名前は下崎トオル。この絵馬心市にある霊能力者の一族『下崎家』の長男である。そんな彼は今日、20歳の誕生日だった。
「今日、俺の誕生日なのに父さんと母さんは旅行に行っていないし、親戚が来たと思ったら将来はどうだの跡取りはどうだの、うちの娘はどうだの…あーもう、イヤだ!!!まったく、ろくなのがいない。うちの家系!」
とトオルが叫んでいると机の上に置いていたスマホの着信音が鳴った。出てみると、海外旅行中のトオルの母親からだった。
「もしもし、トオル。元気?」
「うん。2人とも大丈夫?」
「こっちは全然問題ないわ〜。」
「そう。それで何の用?」
「うん実はねぇ、私達、あと三ヶ月程海外旅行をすることにしたから。トオルにそれを伝えようと電話したのよ。」
「……は?」
今このバカ親は何と言った?
「…嘘だよね?」
「嘘じゃないわ。まぁ、そういうことだから。じゃあね〜」
そう言って電話がきれた。トオルはスマホを机に置き、天井を向いて叫んでいた。
「クソッタレー!!このバカ親がー!!!」
トオルはこの時、吹っ切れていた。
「あーそうかい!そういうことなら今日は贅沢してやる!20歳になったんだ。やけ酒だ!あはははは!!!」
トオルがそう天井を向いて叫んでいた時、
「はうん!?」
何かが倒れる音と共に聞き慣れない女性の声が部屋の向こうの廊下から聞こえた。
(…今、誰かの声がしたよな。間違いなく。…泥棒かな?まったく、ロクでもない誕生日だな。)
トオルは呆れながらも部屋の障子を開けた。するとそこには、
「!?」
「ふぇ!?だ、誰ですか!?」
長い黒髪の美女が涙目で廊下に倒れていた。
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