青い果実 -Unripe fruit-

*おれんぢ*

-傷モノの林檎-

「俺、璃夢のこと、好きなんだ。」

「付き合って欲しい」

「可愛い」

「大好きだよ」

「ずっと一緒にいような、」



『あたし、あたしも好きだよ。。』

「璃夢、やめときなよ…いい噂聞かないよ?」

『あたしが好きだからいいの!そんなの噂でしょ?』

「ほんとにやめた方がいいって…」

「あいつ軽いでしょ?」

「もう知らないよ…??」

みんな勘違いしてるんだよ。
あいつは、みんなが思ってるようなやつじゃないもん
あたしの事大好きってゆってくれてるもん
みんなが言うような人じゃない、
大丈夫だもん。
大丈夫…大丈夫だもん。

「ごめん、もう別れよ」

……え、?

「もう無理なんだ。ごめんな、」

ずっと、一緒って言ったじゃん!
ずっと一緒にいようって!
言った…じゃん……。

「璃夢なら、本気で好きになれると思ってたんだけど。いや、本気だと思ってたんだけど…」

なに、それ?
なれると思ってた?そうだと思ってた?
『本気じゃ…なかったって、こと?』

「ごめん…。」

待って、行かないで!置いていかないで!

『ごめんじゃわからないよ!!!』

「ごめんな…。」




「あいつ、二股らしいよ?」

「え?そーなの?」

「うん、二股しててあっち行ったんだってさ」

「うわ…。だからゆったのにね、」

「まぁ、これでりたんじゃない?」

「だと、いいけどね…」

みんな何言ってるの?違うよ、私は捨てられたわけじゃない…。
ちょっと、ちょっとの間だけ。
距離置いてるだけで、またすぐ前みたいに、
前みたいに…?

『あたしは…遊びだったの-。洸希…?』

………………………………………………………………………………………

「着いた…。」
  学校を飛び出したあたしは〇〇病院まで走った。
「嫌なこと、思い出したな…。」
佑衣の病室の前に着くと、あたしは目を閉じて1つ。
深く。深く息を吸って、吐いた。
「よし」
静かに目を開けて、病室のドアに手をかけ、そして…。


………Next➥

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