第14話 冒険者ギルド その1

この世界には冒険者ギルドというものがある。

そもそもギルドとはなにか？

ギルドとはーーそれは同業の者同士が集まり、その業種の発達を目的として出来た、言わば同業者組合である。商人ギルドや、メイドギルド、錬金術ギルドなど、種類は多岐にわたる。そして1番ギルドとして有名であり、ひとつの国と言われているギルド。それが冒険者ギルドである。

次に冒険者とはなにか？

冒険者ーーそれは時に一般市民や、貴族、または、国からの依頼を受け、問題などを解決して報酬を貰うもの達のことである。依頼は多岐にわたり、街の手伝いや雑用から遺跡の調査や魔物の討伐などがある。
冒険者には2つの種類がある。
1つ目、一定の街にい続け、そのギルドの専属冒険者となる者。これはギルドから一定の報酬があり、お金事情も安定している。しかし、ギルドも質の高い冒険者がいいわけでランクの高い冒険者が指名される。
2つ目、様々な地を周りその場所場所で、依頼をこなす者。これは、高ランク冒険者になればなるほど自分の名前を売りやすくなる。また、このような冒険者は産まれた地や育った場所にあまり思い入れが無いものが多い。
それを管理するのが冒険者ギルドである。

そして今俺たちは冒険者ギルドの前に立っている。

「さてと、入るか」

「うん」

ギルドの扉を開けると酒の匂いがムワッと鼻をつく。そして中にはとても活気のある光景が広がっていた。
中には受付があり、酒場も併設されている。
俺は受付に行った。受付の人は猫耳をした獣人の可愛い人だった。


ネコミミ来たーーーーーーーー！！！！！


（´ρ｀*）ｺﾞﾎﾝｺﾞﾎﾝ

「いらっしゃいませ！依頼ですか？新規登録ですか？」

「登録だ」

「それではこちらの紙に必要事項をお書き下さい」

渡された紙には名前と自分の戦闘タイプなどが書く欄があって、名前、性別、戦闘タイプ、が必須の欄になっていた。

「必ず書かなきゃいけないのってこの3つでいいの？」

「はい！出生や種族などは書きたがらない人が多いため書かなくて良いことになっています！」

「そうなんだ」

俺とステラは書き終えた紙を受付嬢に出した。

「はい！受け取りました！……ほんとに必要なことしか書いてませんね」

「気にしないでくれ」

「大丈夫ですよ、そういう人は沢山いるので！それではギルドカードを発行しますね。この石の上に手を置いてください！」

受付嬢の人に出された石版の上に手を置くと淡く石版がひかり、1枚のカードが出された。

「そちらがギルドカードです！」

ステラも同じことをしてカードを貰う。

「ギルドカードは血を一滴垂らしていただくと、本登録になります」

と言って針を出された。
俺とステラは指の先にチクリと針をさし血を一滴垂らした。すると、カードが光って、収まるとそこには文字が書かれていた。

「表の文字はさっき紙に書いてもらった内容が書かれています。裏には討伐した魔物のランクと数が書かれます。」

「そんなことも分かるのか？」

「そうなんですよねぇ〜不思議です。これは聖遺物アーティファクトの1種なんですよ」

「すごいわね」

「それでですね。ギルドでは新人冒険者の死亡確率を減らすために一定の力があるか試験をさせていただいています。それで、誰か指名してもらってその人と模擬戦をして頂きたいのですが……」

「なるほどねぇ……誰でもいいのかい？」

「ええ、誰でも構いません」

俺はニヤリとした顔をして言った。
後ろでステラがやれやれという顔をしているが無視だ……





「じゃあさ、今このギルド内で1番強い冒険者か、今このギルド内にいる全ての冒険者で」