妹はヤンデレで小学3年生、姉はツンデレで大学2年生
1.
暑い 重い 苦し 起き上がれない
これが朝1番の感想だ。
目を開けると妹が寝ていた、俺の上で。
 
(やっぱりか)
この俺の上に乗りながら首にガッチリ抱きついているのは、妹の白崎雫だった。
小学3年生で、栗色の髪はうなじを隠すくらい伸びている(いつもはツインテイル)、そしてパッチリとしたこれまた栗色の瞳で整った顔をしており兄の俺から見ても美少女と分かるほどだ、体型はスラッとした手足に3年生なだけありほんわりと膨らんだ胸が可愛らしい。
 
「おい、起きろ。」
「んっ ん~~  あっ お兄ちゃんおはよう♪」
「おはよう」
「うん」と元気に言ってきた。しかしそんなことは今はどうでもいい。
「なぁ、我が妹よ。」
「なぁに?我が兄よ。」
「何故俺のベットでしかも俺の上で寝てるんだ? 昨日雫の部屋に寝かしつけに行ったよな?」
そう、雫は小学3年生になっても兄である俺に寝かしつけて貰わないと寝れないのだ。 しかも最近までは一緒に寝ないと寝れなかった。
「それはね、夢でお兄ちゃんが出てきて抱き着きたくなったからだよ。」
oh......。そんなことを無邪気な笑顔で美少女の妹から言われるとは、世界中のロリコン達よ恨むなよ…。
「あ、ありがと...う?」  
しかし、困ったものだこれで兄離れ出来るのだろうか?  俺は自他ともに認めるシスコンである。  なら何故困るのかというと、雫のことを本当に考えているからだ。雫には雫のことを真剣に思ってくれているやつと結婚して、幸せな家庭を築いて欲しいと思っているからだ。 だから言うべきだろう甘えるのは程々になっと。
「なぁ、雫 甘えるのはいいんだかもう雫も3年生だから甘えるのは程々にしたほうが良いんじゃないのか?」
「えっ?」
俺がそういった途端、雫の目からハイライトが消えた。
(あれ、俺怒らせる様なこといったかな?)
「ねぇ、お兄ちゃんなんでそんなこと言うの?  ねぇ、お兄ちゃんは私が嫌いになったの? ねぇ、私はこんなにお兄ちゃんのことが好きなのき。ねぇ、私お兄ちゃんが嫌う様なことしたかな? ねぇ、お兄ちゃん他に好きな人が出来たの? ねぇ、だから私はいらないの? ねぇ、それとも、もう彼女が出来たの? ねぇ、教えてよお兄ちゃん。 ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん」
(な、何だこれは!? し、雫が!? ど、ど、どうして? まさかとは思っていたが雫はブラコンでヤンデレ気質なのか?)
 
「ご、ごめん。けして雫のことが嫌いなわけじゃない。それに、俺に彼女はいないしできそうでもないから安心しろ!」
(あれ?自分で言ってて悲しくなってきた…。)
「本当?」
「あ、あぁ。」(無表情のままジッと見ないで欲しい。何か怖い...。)
数秒見つめ続けられたら、雫の目からハイライトが少し戻った。 しかし、少しだ!(ここ重要だから2回言う。)
「分かった。お兄ちゃんを信じる。」
「おう、信じてくれてあry...「けど、本棚にある本の奥に隠してある本は何?」」
(えっ!? えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!  なんで知ってるの!?  バレないように1番上の段で雫が届かないところに隠したのに!!)
「ナ、ナンノコトカナ?」
「分からない? えっと確か。『巨乳幼馴染と24時間イチャラブセッk...「あぁぁぁぁ!!それ以上言うなぁぁぁぁ!!」』」
(あぁ、終わった…。)
「お兄ちゃん、これは許せないよ。                    
『巨乳』だなんて!!!!!!!!!!!!!!!」
「へぇ?」
「だーかーらーなんで『巨乳』 なの!?」
「えっ?  雫さんは俺がエロ本を読んでたから怒っているのでは?」
「それも怒っているけどお兄ちゃんも男の子だから仕方ないって分かってるもん! 私が怒ってるのはなんで『巨乳』なのかってことだよお兄ちゃん!?」
「い、いや、それは...。」
「そ・れ・は?」
「実は俺幼馴染ってのに憧れてて。それでついその本が目に入って買っちゃいました。」
「要らないよ!幼馴染なんて!幼馴染なんていたらお兄ちゃんと一緒にいられる時間が少なくなっちゃうじゃん…。そしたら私寂しいよ。」
そして、雫の目尻に涙が溜まる。
それを見た瞬間俺は後悔した。 妹を悲しませたこと。 エロ本を買ってしまったこと。 幼馴染を欲しがってしまったこと。よりにもよって『巨乳』のエロ本を買ってしまったこと。
そう思った瞬間俺は雫に向けて土下座で謝罪した。
「ごめん 雫俺が悪かった。雫を悲しませるようなことをしてしまってすごく後悔している。
だから本当にごめん。」
「うん、許してあげる。だからこれからも甘やかしてね?」
(今回のことでかなり悲しませてしまったので少しの間は甘やかしてやろう今まで以上に。)
「あぁ、どんと甘えて来い!」
「うん」っと満足したような声で完全に目のハイライトが戻り俺に抱きついて来たので、俺はしっかりと受け止めた。
「お兄ちゃん大好きだよ。」
「俺も雫が大好きだよ。」
(あぁ、なんてかわいいんだ俺の妹は!まさに天使!!)なんて考えていると。
「それじゃあ、その本はもう要らないね。」
「え?」
「だから、今ここで破り捨てて。」
「え?     いや、その、それとこれとは別ってことには...。」
するとまたもや目からハイライトが失われつつあったので、
「いえ!今から破ります!(涙)」
そう言うと俺はダッシュで本を取りに行き破り捨てた。
「こ、これでいいだろ?」
「うん、これからは私がいるもんね。ね?お兄ちゃん」
「あ、あぁそうだな…。」(わりと高かったのに)
そんなことを思いながらふと時計を見ると時間がまあまあ迫っていたので、支度を済ませ下に雫と降りて行き軽く朝食を食べて学校へ向かった。
いつも雫を小学校に送って行ってから自分の高校へと向かう。
「じゃあな、雫頑張れよ。」
「うん、お兄ちゃんも頑張ってね。」
と元気に手を振ってくれる。これが登校のながれだ。
そして、時計を確認するとHRが始まるまであと7分程だった。
(やべ、走って間に合うかな)
雫の通っている小学校から俺が通っている高校までは遠くもなく近くもなくだ。 今から走ってギリギリ間に合うかもしれないってところだ。
この後、不運なことに全ての信号が赤で時間を取られた。そして担任に怒られたのは言うまででもない。
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コメント
ノベルバユーザー420578
俺はめっちゃ好きです
西東 北南(さいとう ぼくなん)
どうも。読んで下さりありがとうございます。変なとこがあったり、「こうした方がいい」と思うところがあったら教えて頂けたら嬉しいです。そのコメントに対して必ずそうするってわけでわありません。自分なりに検討して変更するのでご了承ください。