異世界召喚 ~繋りを失った幼馴染の少女に異世界へ召喚されました~

ノベルバユーザー232154

12話

~放課後~

「じゃあ、優君、帰ろっか?」

「せやな!」

僕達は、階段を下りて(学校は屋上を合わせて三階建て、一年が一番奥に配置されている)、玄関に向かった。

「ここに、俺達に歯向かった一年が居るらしいなっ……!」

「腹括って出て来いや!」

昼休み、屋上でいびって来た不良の仲間が、校門の前で叫んでいて、他の生徒は近づこうとせず、教師も止めようとしない。

「優君、どうする? やる?」

「せやな……、面倒事はさっさと終らせようや!」

「他の人達に迷惑、っちゅうか、彼奴等が迷惑掛けているんやけどな……」

僕達は、不良達の方に向かった。

「僕達やで、不良さん? 親分に教育しときや!」

「公共のスペースは、私物とちゃうんや言うてな!」

「何や、一年! 痛い目に遭わんと……」

「痛い目に遇っても学習出来ひん者が居るみたいやけど? あっ、勉強も出来ひんみたいでしたね? すんまへん?」

「このガキ! やってまえ!」

相変わらず、沸点低いな……。

「はっ!」

「ほいっ!」

「グハッ!」「ゴホッ!」

僕達は、不良達の攻撃を避け、鳩尾に打ち込み、殴って来た腕を掴んでは投げる、タックルして来た奴には膝蹴りを顎に打ち込み、掴んで来た奴には頭突きを喰らわせた(雄蔵さんは、コンクリートブロックを頭突きで割らせるから相当な石頭になった、余談だけど)。

「下校中の生徒の皆さん、お騒がせしました。騒ぎは収まりました。どうぞお通りください!」

「僕達がみっちり躾ますさかい、心配せえへんといてや?」


「先輩方?」

「弱い者を虐げ、強い者に媚びる、それは弱い者がする事やな? つまりは、あんた等は弱い者やっちゅう事や!」

「僕達が要求する事は、公共のスペースは、皆が平等に使うスペースで、あんた等の私的スペースにせえへん事で、脅しを立てへん事、暴力による自分達の鬱憤晴らしや目的実現を図らん事! まあ、当たり前の事なんやけどな、先輩?」

「この誓約書をあんた等の親分に渡すんやで?」

「写メも撮って置いたから、棄てて見せなかったりとかあったらわかるんやで? しっかりやってくださいよ?」

「優君、このぐらいにしとこか? 頼みますよ、先輩?」


今度は、親分が出てくるんや……。僕達は、喧嘩王とかになりたい訳やないんやで?



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