異世界召喚 ~繋りを失った幼馴染の少女に異世界へ召喚されました~

ノベルバユーザー232154

3話

「小明、体調はどうや?」

小明が入院して翌日、僕は病院へ見舞いに行った。昨日、帰ってきたおやじ、お袋、小明の父さん、母さんの様子を見るに、これは簡単な病気やないって感じ取った。


「さよか……。ほな、尚、行かなアカンやろ」

学校で、優君に昨日の様子を話した。

「ホヤな!」


「今んとこ大丈夫やで……、凌君」

小明は、気だるそうだが、心配させんとこって思っているのか、空元気に見える感じで答えた。

「まあ、病気ん時は大人しくしときや……。俺が神様に、早う小明の病気治したって!ってお願いして来るわ!」

「ありがとう……。気持ちだけでも嬉しいわぁ……! 私は、凌君が傍に居ったらそれでええねん!」

小明は、本気にしてないみたいやな……。僕は、小明が死んでもうたらアカンねん!小明が良かったとしても、小明がこの世からいなくなって、二度と会えなくなる事、それが一番避けたい事なんや!小明の病気さえ治るなら、小明が生きてさえいれば、例え、命を捧げたって僕にはどうって事無いと本気で思っていたんや……。


「凌! 小明ちゃんの具合が悪くならん内に、な。今週末が良いやろ!」

優君が提案して来た。

「せやな! 善は急げ!っていう諺もあるし……」

「せや! 後な、神様にはお供え物が付き物や……、お稲荷さんには油揚げ持って行くやろ?」

「確かに……。せやけど、今度の神様には、何をお供え物にしたらええんやろか?」

「わからへんわ……」

僕達は、しばらく、唸っていた……。



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