泡沫
火
長い蝋燭のまま火は消えた。
細い蝋燭は、音も立てずに折れていった。
今日は珍しく、私の近くで蝋燭が消えたらしかった。
人々は声を潜めて言う。
“見てごらん。まだあんなに長かったのに。”
“まだ火を灯していけるはずだったのに。”
“悲しいことだ。”
“悲しいことだね。”
「ー可哀想に。」
母は私を何度も抱きしめる。
まるでまだ、私の火が消えていないことを確かめるかのようだった。
細い蝋燭は、音も立てずに折れていった。
今日は珍しく、私の近くで蝋燭が消えたらしかった。
人々は声を潜めて言う。
“見てごらん。まだあんなに長かったのに。”
“まだ火を灯していけるはずだったのに。”
“悲しいことだ。”
“悲しいことだね。”
「ー可哀想に。」
母は私を何度も抱きしめる。
まるでまだ、私の火が消えていないことを確かめるかのようだった。
「詩」の人気作品
書籍化作品
-
【初稿版】特オタ～特撮ヒーローズオルタネイト～-
37
-
【完結】辛口バーテンダーの別の顔はワイルド御曹司-
52
-
異世界で始める人生改革 ～貴族編〜(公爵編→貴族編-
2265
-
ゴミ屋敷令嬢ですが、追放王子を拾ったら溺愛されています！-
3
-
Pessimist in love ～ありふれた恋でいいから～-
439
-
チートあるけどまったり暮らしたい
-
3395
-
僕は御茶ノ水勤務のサラリーマン。新宿で転職の話をしたら、渋谷で探索者をすることになった。（書籍版・普通のリーマン、異世界渋谷でジョブチェンジ）-
2
-
【書籍化】マジックイーター 〜ゴブリンデッキから始まる異世界冒険〜-
4503
-
賢者への軌跡～ゼロの騎士とはもう呼ばせない～（旧題：追放された重装騎士、実は魔力量ゼロの賢者だった～そのゼロは無限大～）-
381
コメント
コメントを書く