屋根裏見たら異世界降臨

ノベルバユーザー198902

32話 ナツにとっての基礎

立てる。動けるけど、やばいどうしよう。


いや意地を張ってラストバトルとか言ってるけど立って少し動くので精一杯なんだけど。少し休憩すれば動けそうだけど、そんな余裕与えてくれないよね?


「ちらっ~」


「???」


ちらっと見るがネクロマンサーはどうやらハテナマークらしい。


「はぁ。」


「どうしたため息ついて?」


「いや、ちょっと考え事ね。ネクロマンサーの、倒し方とか」


「そんな口聞く余裕があれば十分だなっ」


そう言うとネクロマンサーの攻撃が始まる。スケルトンを召喚し、一気にナツに接近する。が、詠唱ありのときとなしのときだとなしのほうが少ない。


「そこまで万能ではないと言いたいけど詠唱と言っても唱えるだけだしなぁ」


詠唱なしといえばネクロマンサーみたいな無属性の分類にされるのが多いがハルのスラッシュは風属性と例外もある。


だけど僕はカウンター。と言ってもオリジナルではない。太刀とカウンター、そして不確定要素が高い雷でなんとかしなくてはならない。


僕の太刀では勝てない。今だけ、父の…今まで見てきた父の力を借りる。


ナツが太刀を使っていた理由。それはお父さんが亡くなってからであった。


お父さんが生きていた頃は山の麓の村で暮らしながら動物を狩り生きていた(種族は狼です)が、狩りをしていたのは父の一人。さらに銃などではなく太刀で、狩りをしていた。そして帰ってきたときにはかすり傷1つつけずに、帰ってきていた。


そんな父を見ていたイアはすごく憧れていたが年頃のナツは太刀など全く興味なかった。そんなナツをみかねた父は幾度となくナツを狩りに連れて行った。その中でナツは当然太刀を見ることになる。もちろん、父の太刀の流儀も。


そしてナツは両親。そして妹を失い真っ先に復讐を考えたナツは武器などには興味はなかった。その中でも一番使えたのはもちろん太刀であった。そして見てきた経験値を活かし父の面影がある戦い方を使いその村を旅立って行った。その中で戦いやすい戦い方を使いカウンターを覚え今の僕となる。


が今だけは使わせてもらう。僕にとって、ナツにとっての基礎を


「こんな日が来るとはなぁ」

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