屋根裏見たら異世界降臨

ノベルバユーザー198902

25話 ハルキ達の敵

「ナツ、メネル!この水路を辿って行くぞ!」


そう言い、ジリジリと照らす太陽の下、ハルキ達は駆け出す。


「はぁはぁはぁ熱い」


「もうちょいだ、頑張ろう。」


が気をぬけない。なぜなら未だに爆発音が止まらないからだ。


「多分あいつらは中心地に向かってる。急いで…」


「そこの君。いや君達、と言うのが正しいか。」


走って向かっている方向には岩に腰を掛け、フードを被った人がいた。見たところ男性だ。声的にも男性。間違いないだろう。


「くっそ、足止め役の手下か!?」


「そうみたいだね。」


「ハルキ!このまま突っ切って言っちゃて。こいつはちょっとした敵、私一人で大丈夫。」


と、言い訳しておこう。ちょっとした敵でも何でもないんだ。アイス街で手に入れた情報。すっかり忘れていた。


「私あとから追いかけるから。」


「分かった、俺とナツは先に行くよ!」


ハルキ、なっちゃん、ごめん。





ここでお別れかも。


・・・・・・・・・・・・


「よしっナツ見えてきた!」


「スケルトンも見えてきた!」


そして


「スケルトンの後ろにいるのは…ネクロマンサーだ!」


「ネクロマンサーは頼めるか?」


「任せて!」


そう言うと正面にいるスケルトンの処理から始める。


「【抜刀剣】」


そう言うと剣(太刀)を鞘から抜いたかと思えばスケルトンが倒れていく。


「ナツ、いつの間に」


「私だって負けられないもの。ヴァーギルは頼んだよ!」


「ああ、先に行くぜ!風の精霊よ、我が背中を押せ。【風の加護・俊】」


そう唱えると背中に風が吹き、一気に格段と移動スピードが速くなる。


「あいつは無理か、ならそこのウルフからだな。」


久しぶりに聞く、ネクロマンサーの声。


「一人で大丈夫か?勝てるとでも?」


「前とは違うんだからね♪」


がこれは半分は事実。もう半分はハッタリだ。先の戦闘から休まずに戦闘だ。それに大蛇とは度等かそれ以上。計り知れない敵だ。


「さて、ハルキ任せたよ。」


・・・・・・・・・・・・


ジリジリと照らす太陽の下風の加護使い、風を切り走っていく。一般人は気づかないであろう。その場所をハルキが走っていった事に。


「思ったよりすごいな。よくアニメでこう言うのがあるから使ってみたかったんだよな~♪」


何よりも気持ちいい。爽快。


「なんとも言えぬ感触と言うかなんというか。」


と、とぼけてるが段々と真ん中に近づく。


それと同時に人影が見えてくる。


「やっぱり、来たかぁ!確か」仲間が呼んでいた名前を思い出す。


「もうあの時のようにはならねぇ!」今度こそは!


「ハルキ!」


「ヴァーギル!」


風の加護で走ってきたハルキと待ち構えたヴァーギルの剣の音が、決戦場。魔水砂漠に鳴り響いた。

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