屋根裏見たら異世界降臨

ノベルバユーザー198902

22話 大蛇の回避

「はぁはぁはぁはぁはぁ」


立たなきゃ。仲間を守るためにも。俺一人で倒さなきゃ。こいつらじゃ…


「ハルキ今私達じゃ勝てないって思ったでしょ?」


「えっ?なんで分かったの?」


「ハル、そんな顔してたし」


「もう長い付き合いだしね!あと少しは信じて?」


メネルがそう言う。実際にはメネルは俺の記憶の方だと殺されてる。だから余計に心配なのだ。


「ダメだ。お、俺一人で!」


「だからそれを信じてって言ってるの!前とは違う!強くなってる!ハルキほどじゃなくても!」


ハルキはナツとメネルには言ってないが闇属性を使えるようになっている。それのおかげで成長してるようなもんだ。だが、メネルとナツは違う。


それでも。やっぱり。


「仲間だから。だからお前たちには死んでほしくないんだ!」


実際に敵は大蛇。倒せるかもわからない未知の敵。


その瞬間大蛇が、待ち切れず先制攻撃を仕掛けてくる。


「っ!ナツ危ない!」


その瞬間ナツは太刀で突進攻撃を受けきる。


「カウンターは準備できてなかったからできなかったけど、ハル!この通りナツ達は戦える!」


「仲間なら一緒に戦う理由なんていらないでしょ?」


ナツ、そしてメネルと言葉を投げてくる。


「ああ、理由なんていらないな。ナツ、メネル!」


ハルキは立ち上がり剣を構える。


「敵は大蛇!危なくなったら一旦後衛に下がって回復!1番は安全をとるぞ!」


「分かった!」


メネルと同時にナツは「任せて!」といいながらハルキのところまで下がる。


「大蛇。まずはお前を見極めさせてもらうぞ!【ダーク・スラッシュ】」


縦にハルキの1番の技。
【ダーク・スラッシュ】
を発動する。


「さぁどうする?」


ハルキが出した【ダーク・スラッシュ】の斬撃が飛び大蛇に迫っていくが、大蛇は回避せず強大な威力の斬撃がもろに入る。


「うおっ!?回避しない?ってかあの巨体じゃダーク・スラッシュは回避できないか」


これで一気に有利になったかと思いきや斬撃があたり真っ二つになったはずの大蛇が再生していく。


「なっ!再生!?」


「そうみたいだね。砂を利用してるみたい」


「ハルキどうする?」


メネルの大技。そのまんまの名前だが【ゴッドパワー・デスアロー】これはメネルに今ある全魔力と引き換えにその魔力の分だけわ神の力を矢と一緒に放つ技だ。だが説明のとおりに一発しか打てない。それプラスこのあと何があるかわからない。魔力が切れれば当分は魔法は使えない走れない。


昔のメネルなら外して、魔力が切れてもすぐ走れるのだが。今のメネルだと。


「くっそどうする?考えろ。」


「ナツ!うまく捌きながらカウンター!メネルは後ろから矢を撃っといて!」


一気に指示を出し返事が帰ってくる。肝心のハルキは…


「最近闇ばっかりに気を取られてたから久しぶりだぜ【分身魔法】」


久しぶりに使う分身魔法。今のハルキなら20ぐらいまで増やせるがとりあえず10人にする。


「よしっ、俺の分身!弱点がないか全体を攻撃して探せ!」


分身の俺が返事をする。


「ハル!ダメだカウンターやっても砂になる!」


ナツのあとに分身からも続々と「ダメだ!」「こっちもダメだ!」などの声が聞こえてくる。


「ちっ、情報がない今は考えるより無駄か」


そう言うと走って大蛇正面から走って行く。


「そんなに殺気出したって無駄なだけだぞっ!【スラッシュ】」


普通のスラッシュでやるが無駄におわる。


「くっそ」


その瞬間大蛇が回転しながら尻尾で攻撃をしてくる。


「早いっ!?」


あまりにも早すぎて回避しきれない。剣でガードしようにも間に合わない。


「ぐはっ」


思わず口から血が出てしまう。


バシャンッ


尻尾の攻撃による吹っ飛びで近くにある、水たまりに入ってしまう。


「こんなところに水?あっちの方から水路?たしか魔水砂漠の方でってなるほど。」


なぜか納得してるハルキ。


「やばい剣まで濡れちゃてる。早く戻らないと」


濡れたまんま、大蛇との戦場に戻る。


「ハルキ大丈夫?ってびしょびしょじゃん!」


「ああ、それよりも【分身魔法解除。】っ!」


痛くて思わず顔をしかめる。何人かダメージを食らっていたようだ。


「とりあえず正面リベンジ!」


濡れた剣で大蛇に攻撃を当てようとするが


「回避したっ!?」


大蛇が初めて回避した時であった。

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