君は魔法で僕は剣を…。というか魔力無いんでお願いします(泣)
7話 そして戦場となる
「あっ!あそこなんかいます!!」
「やっと気づいたわぁ」
嬉しそうにそう言うと待ちきれなかったのか、背の高い男が眉毛をピクリと動かすとワンピースの女と反対方向に移動をしていく。それを見届けると少年は再びリーダー格っぽい男を見上げる。
「どうするつもりだ。」
「君が決断するまでって分かってるじゃん?」
「別にどうなってもいい。」
それでもどっちにしろ決断は必要だ。自分の命か、こいつらについて行くか。
どちらにせよゆっくりはしてられない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「とりあえず外には出たけどどうする?校庭が近いけど…」
周りを見渡して場所を把握するがローズの言う通り校庭が近いだろう。だが校庭に行っても丸見えで敵の思う壷だろう。
「いや、裏に回って2階の窓から侵入して敵を探そう。」
「分かった。けど先生も来るの?」
ふと後ろを振り向くと剣が収まっている柄を握った先生が立っている。
「生徒を見過ごすわけには行かない。こう見えても先生戦闘経験豊富なんだぞ〜」
「それ違う意味の修羅場じゃ?(汗)」
「ぎくり」
そう言って苦笑いを浮かべる。
「そんなことより行くなら行くぞ!ローズ!」
「先生は!?」
そんなこんなで走り出す。が、そんな簡単に行くわけもなく…
「……27人…」
その瞬間二階から血しぶきが外に飛ぶ。それはハエのように意図も簡単に。
「おっおい、まじかよ。アラン。これどうするんだ?未経験のお前らじゃ叶うような敵じゃないぞ。」
「ああ、ものすごくビリビリ来る…けど、その…誰?」
「っておーいじゃなくてローズも…分かるわけないか。」
ローズも横に首を振る。知るはずもないであろう。王国機密並の情報となる10年以上前からの組織。
「こいつらは王国機密に指定されている…ヴァンパイア。それはもう本当に不死身のように。」
「先生なんで知って?」
だが、その疑問はアランの声に遮られる。
「来るぞっ!」
剣を抜き…戦える体制を取るが
「ちっ、お前らは戦うな!敵が悪すぎだ。お前らが叶うような…」
そう言って先生もアラン同様に剣を抜く。が、唯一違うとしたら鉄剣ではなくそれはそれは見事に綺麗な緑と黒の剣で…
「なんで俺じゃだめなんだよっ!」
そんな中、戦場となる場所で声を荒らげたのはアランで
「ゼイスに負けたからなんだ?弱いと思われたら困るんだよ。」
「ちょ、そう言う事じゃないと思うよ?」
それは耳に届かず、アランは戦闘体制を取り、敵は短剣を逆手に持ち、突っ込んで来るが間合いを取り直し、アランからも突っ込んで行くが…
「っ!君その首のマーク、呪われてるよ。」
「なんだ!よく喋るじゃねぇか!」
金属音が鳴り、怒りと冷静なるぶつかり合いが始まる。
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