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小さき蒼雷の魔法使い

柊木凪

第七話「トラブル発生」

 俺は今自分の部屋にいる...そう、抜け出したあの部屋だ。
 抜け出す前と違うのは、お母さん...サーシャに抱かれていることくらいだ。
 サーシャは、ライガを一人にしてまた何かあってはいけないと一緒に寝ることにしたそうだ。
 だが、流石に子供だと眠気が来るのも早いため、特に考えることなく眠りに就いた。



 そして、翌朝たいぶ早めに家を出て街に向かっていた。

「ぎゃぁぁぁぁっ!」

「どうした?こんなので怖がって。水神龍と戦っても立ち向かっていった奴とは思えないな?」

「あらあら、あなた~?とばしすぎよ?早めに出たのだからゆっくり行きましょうよ。」

 俺は今、恐怖を感じている。
 理由?決まっている...この移動手段のせいだ!
 ガイヤ達は森の木の太い枝を足場にしてかなりの高速で移動していた。
 俺?俺はガイヤの背中におんぶされて高速で移動しています。

 なぜ、こんなことになったのか。
 それは俺が木を伝って移動できなかったからだ。
 あんな動き子供に出来るわけないだろ!魔法使っても練度が足りないために、木は伝えるが街まで行くのに日が暮れるとの事からこうなった。
 そんな現実逃避として過去を振り返っているとガイヤ達の動きが止まった。

「おい?大丈夫か?道に出たからここからは走りだからさっきよりは大丈夫だぞ?」

 どうやら、恐怖の絶叫マシンから解放されたようだ...

「...分かった。」

 やっとの思いで返事をしたのもつかの間、すぐさま強烈な風が押し寄せてきた。

「ぎゃぁぁぁぁっ!」

 普通は片道三時間...いや山道?森の獣道を合わせるともっとかかるだろう時間を約半分の一時間半で着いていることでお分かりいただけるだろう...家の家族の異常さが...

「よし!ライガ?ついたぞ。ここがこの国の辺境にある街、ルーベンスだ!」

 そう言って三人は門に向かって歩くこと数分...門にたくさんの人が並んでいるのが目にはいる。

「やっぱりこの時期は多いわね...辺境だけあっていろんな人がくるから。
こっちの門は魔境しかないから冒険者ぐらいしかいないけどもね。」

 俺には初めての街だから正直分からないが魔境?なんのことだろうか...あとで聞いてみるか。
 だが、見てわかることもあった。

「...門...でかすぎじゃない?」

 そう、門がでかいのは当たり前なのだがでかすぎるのだ。
 街壁もパット見、高さが15~20メートルはあり、門自体も壁ほどはなくても10~14メートルの高さがあろうかと思うくらいにはでかかった。
 ただ、子供のそれも3歳の身長で見たからかも知れないが...
 そんなことを思っていると、暇潰なのかガイヤがこの国のことを教えてくれた。

「ライガ。この国はなアルファル王国と言ってな、この大陸で二番目に大きな国だ。
そして、ここルーベンスの街はこの国の一番端で何かあった時の防衛戦ともなり得る街なんだ。」

 俺に分かりやすいように簡単に教えてくれて、時間潰しをしていると、街へ入るための検査順番が近づいてきたとき...
 並んでいる列を大急ぎで走って抜かしていく人たちが5人ほどいた。

「君たち街へはいるには順番をだね」それどころじゃないぞ!」

 門番の衛兵の言葉を全部言わせぬまま次の言葉を発した。

「俺達はBランクパーティーの風の翼だ!
ギルドからの指命依頼関係で不味いことになった!
至急ギルマスに報告する必要がある為ここを通らせて欲しい!」

 この人たちは冒険者でそこそこらしいがどうやら問題が起きたらしいな...なんたろう。
 
「了解した!では、ギルドカードを見せてください。特例をみとめます。」

「ありがとうございます!」

 冒険者パーティーの人たちは手短にお礼を行って走っていった。
 
 そして俺達は列が進むのを待っている頃...
頭を抱えているお爺さんがいた。





「...はぁ、ゆっくりさせて欲しいのぅ。近頃は平和でいいと思っておったが...
割りと忙しいのぅ...リザ君何とかならんかね?」

 このお爺さん名をウィド。ルーベンスの街の冒険者ギルド、ギルドマスターである。がギルマスとは思えない発言がある為、偉そうに見えないが偉いのである。...偉いのだ。

「...あのですね?忙しいのはウィド様が毎日サボるからじゃないですか!
サボらず仕事してれば忙しくないように私も考えているのです!」

 この女性。名をリザ。ウィドを補佐する役目を持つサブギルドマスターである。

「...そんなこと言わんと責めて休憩を1日4時間ぐらいは欲しいのぅ。」

 諦めもせずリザに交渉をするのがここ最近毎日であった。
 そして、ここに来て我慢の限界を迎えた。

「......仕事時間何時間か御存知ですよね?」

「一応8時間ってことになっとるのぅ。」

「今あなたがいった台詞とさっきの台詞を聞くと残り4時間で仕事するんですか?
今出来ていないのに出来ませんよね?
ですから、休暇無くして残業3倍にしますけど良いですね?」

 そんなことをやっていると執務室の扉からノック音が聞こえてきた。

「失礼します。指命依頼の依頼報告にBランクパーティーの風の翼の皆さんが来られています。」

「入って良いぞ?」

 入って来たのはギルドの受付嬢のチーフの役割をこなしているルリと、冒険者パーティーの風の翼のメンバーだった。

「取り敢えず、そこに座ってくれ。君達への依頼は魔境の森の探索だったな。
で、どうだった?」

 さっきまでの雰囲気とは打って変わり真面目なギルドマスターとしての表情を見せるなか、風の翼のパーティーリーダーであるミリヤが報告を始めた。

「私達は魔境の森に入り1時間くらい戦闘をしながら進んだ位置に魔物の大群を確認しました。
魔物の数は正確には分かりませんが見える位置にいたのは数千単位でしたが奥にもいる感じでしたので下手したら万にも届くかも知れません。
これは、パーティーメンバー全員で確認しているので間違いないです。
そして、戦闘をしながら進んだ事から分かると思いますが、恐らく長くても近日中には魔物の氾濫スタンピートが起こると思われます。」

 報告を危機ながらウィドは険しい表情でリザに向かって言いはなった。

「リザ!ギルドマスターの名においてDランク以上の冒険者を明日朝に緊急召集せよ。
儂はバルトの奴に報告に行ってくる。
風の翼の皆は、お疲れだったな。
依頼報酬は受付で受け取ってくれ。
ルリあとは頼んだ。」

 


 そして、ギルド内部が慌ただしくなるなかライガはやっとルーベンスの街に入ることができた。

「さて、先ずは今夜の宿を見つけないとなと言いたいが...サーシャお金はまだあったか?」

 俺達はルーベンスの街に入ったのはいいがお金を思った以上に取られてしまい。更に露天で買い食いをしたため、金欠に陥っていた。

「お金はそんなにないわね...
あっ!そう言えば、来るときについでに狩った魔物が少しだけどいるからギルドで売ればお金になると思うわ。」

 それを聞いた俺達は直ぐにギルドへ向かうことにした。
 ギルドへは二人がよく知っていたので迷うことなくたどり着きギルドへ入った。
 ギルド内は受付と酒場が併設されており昼も近いことからそこそこ賑わっていた。
 そんなところに、子連れの男女が現れたため一瞬にして注目を浴びることとなった。

「ん?なんでこんなに静かになったんだろうな。俺達なんかおかしなこと...し...た...か?」

 ガイヤはこの静けさの理由がわからず思わずサーシャに聞いてみたが...

「なあ!ねーちゃん?俺らと飲まね?少しだけだからさ。な?」

 サーシャは絡まれていた...思えば昔からよく絡まれて名が通ってからは絡む連中もすくなくなったが、それでも絡む連中はいた。
 そんなときは決まって相手が...

「ごめんね?用があるから。」

「そんな用は後でいいじゃんかよ!」

 ガイヤはそろそろ、止めなければ死人が出ることを察してライガに軽く用件を言って止めにいった。

「ライガちょっと離れて待ってろ。」

「はーい。」

「お前らそろそろいい加減にしとけよ!」
 
 俺は二人をほっといてギルド内を見て回っていると受付のお姉さんが手招きをしてきた。
 なんだろうか?まあ、いってみれば言いか。

「...はい。なんで」おい坊主!こんなとこにいていいところじゃねーぞ!大人しく帰りやがったらどうだ?ガハハハハハっ!」

 おいおい、俺も絡まれちゃったよ...
 あの受付のお姉さんがどうしようかすごい困ってるじゃん。

「なんだ?なんも言えねーのか?大人しく出ていけば見逃してやるぞ?」

「おい、お前止めとけって子供に絡んで面白いか?」

「そうだって、やめとけな?な?」

 どうやら、周りは止めようとしているみたいだが正面にいる俺は分かってしまった。
 こいつ、頭に血が昇ってやがる...

 あっちは...まだ言い争ってんじゃん...長いな。
 仕方ないやるか!

「あのさ、取り敢えず落ち着かない?おじさん。」

 その最後の一言が相手をキレさすには充分だった。
 この体格さじゃ相手にならないよな...使うか。

「...俺はまだおじさんじゃねーぞ!
ザギって名が知れ渡ってんだよ!
ぶっ潰してやる!!」

 そう言いながら殴りかかって来たのだった。




 どうも、皆様柊☆黐です。

 今回は調子にのって書きすぎてしまいました...そのため、長めになってしまいました。

 内容的にはテンプレと言えばテンプレですが、書いてみたかったのでしょうがないですね。

 次回はライガが少し暴れるかも...

 さて、次回第八話「危険の迫る街」でお会いしましょう。

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