狂った世界をクルクル廻して。

まろく

グレートホール3

「ところで魔王様…次のワルプルギスどうするんです?後五年ですよ」
皆の会話に混ざって紅茶を飲み終えたスマイルが笑顔で魔王に質問する。それは今どんな会話の内容よりも重要な質問、これからの方針について
ワルプルギス、1万年以上前から500年おきに行わせれいる悪魔と天使の戦い 3000年程前から人間が参戦したと言われている 近年は加速度的に過激になっており三勢力共に被害がおおきくなっている
「今回こそは決着をつけねばな、今回こそは我らが勝利しこの不毛な争いを無くそうではないか」
したり顔で話す魔王だが
「それ前回も言ってませんでした?」
「前々回もだな」
「その前では?」
部下からの返事は期待してたのとはだいぶ違っていた
「そ、そういう事はアリエが決めることで、俺がどうこう事では………」
「フフフご冗談を、方針を決めるのは魔王様のお仕事ですよ 皆さんもワルプルギスに向けて様々な取り組みをされてますよ フフ、ねぇ?」
一番席アリエ、軍の指揮、編成さらには自身で行軍するなど、戦いに関しては完璧なのだが、その大らかな性格と長い金髪に豊かな胸元とよく好んで着ている白のドレスが相まって全く恐ろしさを感じさせない
「マジで?」
「俺の方は訓練の精度を少し前からあげてますので順調にいけば過去最高の兵がそろいますぜ」
「私の方でも食料の備蓄、武器の仕入れと整備を行っておりますぞ」
「僕は特に何も」
ほらね一人くらいサボってるやつが
「さすがドクターお前は仲間だと思って」
「いえ、僕は既に完成してますので」
あれ、これ皆頑張ってるのでは?何もしてないのってもしかして…後は 視線を落とすとロネリーが笑顔で見つめ返してくれる
「ロネリーもね色んなお手伝いしたんだよ?えとね、お荷物運んだりお片付けしたり皆の応援したりね、あとねあとね」
「そーかそーかロネリーは偉いな色んな事が出来るんだな」
固い手でロネリーの頭を撫でてやると
「えっへん」
今度は自慢気に返事をしてくれた

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