詩花 同じ夢を見れたら

葵冬弥

詩花 同じ夢を見れたら

触れ続けたら


いつかこの夢は本当になるのかな


声に出し続けたら


いつかこの想いは報われるかな


絡めた指先に力を込めて


遠くを見るあなたの瞳に


私を映させる


いつか終わる夢をあなたは見る


いつまでも終わらない夢を私は見る


押し付けられる現実に


いつも悲しくなって


心は涙を溢れさせる


優しくまぶたに触れる


温かい感触に


いつも心支えられて


優しい声が耳元で囁いて


あなたの温もりに溺れていく


一緒に眠りに落ちる前に


いつかこの夢は覚めるとあなたが言うたび


そんなことないと私が怒ると


悲しそうに笑うあなたを見たくない


一緒にそうだねと笑ってほしいのに


なんでだろう


どうしてだろう


それでも


あなたが愛を囁くのは


あなたが握る手に力を込めるのは




だから


いつかあなたと


同じ夢を見れると


いつまでも繋いだ手が離れないと


あなたの寝顔を優しく照らす月に


私は願う

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