リーンカーネーション 小学生に戻ったおれ

seabolt

それから・・・それから・・・

日曜日、俺達の小学校のグラウンドに約20人の女子が集まってきた。そのメンバーを見て、俺達は驚いていたのだった。そこには、HIGH SCHOOLの文字がハイスクールララバイではな い。ハイスクールと書かれている。ふと、俺達がコーチを睨むと。ハイスクールって中等部よね・・・などと知らないふりをしている。その言葉を真に受ける矢部っち達なんだけど、精神年齢は伊達に高くない。こいつらは高校生だと分かった俺は、コーチにかみついた。

「高校生じゃないですか?」

「あら?そう?」

「そうじゃなないでしょう!!ただでさえ、中学生でも勝つ見込みがないのに、100%勝てる可能性はあありませんよ」

俺の言葉に逆に安堵したようだった。

「そうなの・・・勝てないんだ・・」

「挑発をしてるつもりですか?全くのシロートと試合をしても、何にもなりませんよ」

するとコーチがぼそりと

「勝ったら私のおっぱいを見せてもいいけど」

「「「うぉぉぉおおおおおお!!!」」」

みんな盛り上がっているけど、まず勝ち目はない

「コーチ!!キャプテンである俺が先発に」

「あなたはスピードがいまいちだから、控えよ、矢部君、君が先発よ」

「え?俺が?」

指をさされて驚いている矢部っちなんだけど、その前に俺たちの攻撃、それは、瞬殺と言っていいのだろう、1番から3番まで3球3振、完全に弄ばれている。こうして1回裏の攻撃、矢部っちの速球はそれなりに荒れていて、的を絞らせない。と言えば聞こえがいいのだが、実は、ファーボールですでにワンアウト2、3塁のピンチ、そこへ、4番がチョンとバットに当てたボールは俺が守るセンタ-へ何とかとり抑えたけど、これで簡単に1点を取られてしまった。

「楽勝!!楽勝!!」

何とか、この回は1点で終わることが出来たが、この回だけで、打順は8番まで回った。矢部っちも既に30球以上を投げていた。とりあえず、2回表、4番俺の出番だった。打席に立つ俺の姿を見て、ピッチャーは笑みを浮かべていた。俺の身長が低いこと、線が細いことが原因だろう。一球目は内角高めのボール球、俺は、わざとのけぞって避けた。それを見て安堵したのか、次のぼーつは何とど真ん中に入って来た。

キン!!

レフト線を抜ける痛烈な辺り・・・・これは、ランニングホームランのコースだった。しかし、油断は禁物、俺は、全速力で走った。そして、ホームイン、その直後にはボールが帰って来ていた。

「あぶない・・あぶない・・」

2回裏、矢部っちは3連打を浴び、ノーアウト満塁・・・球数も50球を超えている。これは、限界だ、思わず俺がタイムを頼んだ。

「大丈夫か・・・」

「はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・」

息をするだけで精いっぱいの矢部っちに、コーチは続投を言おうとするが、俺達はこれを拒否した。そんな俺たちの行動を見た。コーチは頭を抱えてマウンドまでやってきた。

「何よ!!」

「このままでは、矢部っちが潰れてしまいます」

「何言っているのよ、このくらいのことで」

「いいですか?矢部君は、既に50球以上投げているんだ!!選手の状態くらい把握しろ!!」

「あ・・・わかったわ・・・」

俺の剣幕に押されたのか、投手交代を言い渡した。そう

「投手交代、矢部君から佐藤君:

こうして、俺がマウンドに立つことになった。

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