リーンカーネーション 小学生に戻ったおれ

seabolt

えっ?そっち


俺の前に井上さん、太田さん、山田さんがやってきた。沢田さんについて話をしたいみたいだった。一方で俺の横にいた岡田さんはすっと姿を消すように俺から離れて行った。

「佐藤君、さっき告白されたんだって?」

そう聞いているが3人は俺が断ったことを知っているに違いない。

「そうだけど・・・なにか」

大体この頃の女の子はこういう話に夢中になるんだけど、3人はそのことについて一切触れないまま、沢田さんのことを話し始めた。

「聞いてよ。彼女、全然、私たちのこと気付いていないみたいで、私たちの話を理解してくれないのよ」

すると太田さんが珍しく怒っていて

「”好きになったの”の一点張りで、本当に話にならないわ」

山田さんは、うんうんとうなずいている。そして、

「大体、彼女はいつも一人でいるから周りが見えないのよね~」

「ホント~」

「困ったわ」

3人が考え込んでしまった。ということは、俺達の関係を話してしまったのだろうかと心配になってきた。

「ちょっと・・・さっき話していたのは?俺たちのことじゃなくて」

すると太田さんは、驚いた表情をして

「なに言っているのよ。私たちが佐藤君のこと好きということは言ったわよ」

そこへ山田さんが話を続けてきた。

「けど、彼女は自分の世界に入ってしまって、”好きになった”のって顔を真っ赤にして、好きになったこと自体が私たちにばれたのが恥ずかしかったみたい」

「そ・・それだけ?」

それだけのことで顔を真っ赤にしていたとは思っていない俺が驚いているとその表情に彼女達も気づいた。

「あれ?佐藤君、何か勘違いしていた?」

「てっきり、あのこと・・」

「そんなこと言わないわよ!!」

「っていうか、私たちが言っていること全く聞いていないし、彼女、OKされたって言っていたけど」

「はぁ~?俺は困るって言ったんだけど」

「「「やっぱり」」」

すると3人は頷いた

「そうよね・・これ以上増えたら大変よね」

「そうよ。これ以上増やさないでね」

「この間、井上さんが増えたばかりじゃない・・いい加減にしてよ」

「ごもっともです」

3人が交互にお尻をくっつけてきたんで、誰にも見えないように触ってあげたら、ニコニコとほほ笑んで耳元で呟いた

「この・・エロエロ大魔神」


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