リーンカーネーション 小学生に戻ったおれ

seabolt

6回表の攻防

5回裏、3対3の同点、ツーアウトランナー1塁

1球目、超山なりのボールで見事に盗塁をされてしまった。

そして、2球目、ストレート

キャッチャーがサードへ牽制する。

「アウト!!」

3塁盗塁失敗。ラッキなーことにこの回を同点で切り抜けることが出来た。続く、6回表、この回は3番矢部っちからの好打順だった。すると矢部っちが

キン!!

レフト前ヒットを放って、ノーアウト一塁、この状態で、4番の俺に打順が回ってきた。彼らの守備位置を見るとやはりレフトはレフト線を守っている。一方、センターはさっきの打球を見てか定位置を開けていた。ということで、普段は考えられないくらい左中間が大きく開いていたのだった。江藤もそのことを知っているようだ。1球目から外角低めだ。

「ストライク!!」

俺はこの球を見逃した。続く2球目、インコース高めに思いっきり食い込んでくるボールを投げてきた。

「ボール!!」

続く3球目、何故かど真ん中にこいつを叩く

キン!!

ボールは左中間を転々と転がっていった。

「よっしゃ!!ホームランだ!!」

こうして、2点を取った俺達、続く、四谷はライト線へホームランを打って、3点差とし、これで勝負あったかに見えた。

6回裏を俺は難なくおさえて、7回表は0点で終わってしまった。そして、最終回7回裏を迎え、ピッチャーは矢部っちに変わった。

すると、あっという間にワンアウト1、3塁となっていた。発端は先頭バッターのショート強襲ヒット、そして、ファーボール、そのあとゲッツー崩れで現状になっている。そこへ3番バッターがレフト前へタイムリーヒット、押せ押せムードが出来つつあった。まだ、ワンアウト1、2塁バッターは、4番江藤だ。一番怖いバッターだ。矢部っちもストレート勝負しかない。一球目

キン

レフト線へ大きなファール

2球目を見事にレフトオーバーを打った。しかし、その距離は短く、1点入って、ワンアウト2、3塁、一打逆転のピンチに、5番はあの橋本さんからヒットを打ったバッターだ。ここは敬遠をして満塁策をとった。そして、運命のバッターと対峙していた、俺達はバックフォーム体制を敷いていた。そして、ここで、コーチがタイムを取った。そして、みんなの意見が一致した。ここはキャプテンである俺が投げるべきだと。

「わかった」

「たのんだぞ!!」

ワンアウト満塁、ここは確実にスクイズだろう。そして、俺がここで登板する意味は、制球力である。超山なりのボールとストレートの印象しかない彼らに、そのストレートの制球力までは情報に入っていないはずだ。初球は、内角高めのストレートだ

バッターは、高いと判断した

「ストライク!!」

よしこれであのコースがストライクとなった。今度は、あのコースのボール一個分の内側を狙う。

ガッ!!

「ファール!!」

これでツーストライク前で押さえた。続く3球目低めへ沈んでいくスローボールこれは、遅いため低めへ落ちて行くボールだ。特に変化したわけではない。遅いのでそれに合わせてバントをすると、ぼてぼてのピッチャーゴロになった。これを拾ってバックホームとファーストのゲッツーが成立した。

こうして、この試合を辛うじて勝つことが出来た。


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