異世界を8世界ほど救ってくれって頼まれました。~本音で進む英雄譚~(仮)
1-3 チョロ過ぎフィリアさん
「待ちやがれぇええ!」
見失わないように俺は男達から目を離さず、全力で追いかける。
ここでフィリアが誘拐されてしまえば、旅は前途多難になるだろうし、攫われた後の事を予測すると俺はきっと後悔するだろう。
「げ、追いかけてきたぞ!?」
「構うな! とにかく逃げるんだ!」
男たちはペースを上げようとするが、女の子とはいえ人間(?)を抱えて走るには限界がある。
さらに路地を走っているので、障害物が多いのが幸いし、俺は前を走る男に攻撃を仕掛ける。
「超スーパーミラクルキィィィック!!!」
すると後ろを走っていた綾香から声がかかる。
「ダメよ、陽! ”超”と”スーパー”は意味が被っているわ!!」
え!? 今そのダメ出し!?
謎のダメ出しをされたとしても俺の攻撃はもう止まらない!
俺の渾身の蹴りが男にヒットし、男は派手に転がった。
「失敗か!? クソ仕方ねえ!」
「ふあ!?」
もう一人の男が諦めてフィリアを地面に捨てた。
俺が蹴った方も慌てて立ち上がり、その後追って逃げた。
「ま、待ってくれよ!?」
男たちが武器を持って反撃や、フィリアを人質に取る行動に出なかったのはラッキーだったな・・・。
ナイフでも出されたら、転移⇒即死亡まで見える。
それはともかく、地面に転がっているフィリアを介抱しないと。
「危なかったな、到着して数時間で俺達の旅が頓挫するところだったぞ・・ほれ、立てるか?」
立ち上がらせるため手を差し出すと、フィリア俺の手を掴み俺を引き寄せて抱きついてきた。
「ふあああん! こ、こわ、怖かったようぅ! あの人達目が血走ってて・・今日はツいてるとか、楽しんだ後は売り飛ばそうとか・・もうわたし・・ダメなんだって・・」
えぐえぐと道の真ん中で豊かな胸に挟まれた俺の顔はきっとだらしないに違いない。
というかブラをつけていない・・!? そして殺気!? なんて忙しい展開!
「そぉろそぉろいいかしら~? 陽が苦しがっているから解放してあげてれないかしら~?」
一瞬殺気はあったが、誘拐されかけた恐怖を考慮してかやんわりと引きはがしにかかる。
ああ・・・勿体ない・・・。
「陽もだらしない顔してるんじゃないの。でも良かったわ無事で」
立ち上がったフィリアを正面からぎゅっと抱きしめて安心させる綾香。
女の子同士ならではの安心のさせかただな。
「(今回は仕方ないから許してあげるわ。分かっているわよね?)」
「(ヒィ!? で、でも・・は、陽さんは綾香さんの彼氏さんではないですよね? ならわたしにも権利があると思います!)」
「(な、何ですって・・!? もしかして・・・)」
何か抱き合ってるの長いな? ああ、フィリアが震えてるからか。
落ち着くまで待つか・・しかし、結構走らされたな・・その割にあまり疲れてないな?
---------------------------------------------------
私はフィリアと抱き合ったまま、ひそひそ声で会話を続ける。
陽にはまるで興味が無さそうだったのに・・・・
「(す、好きになっちゃいました・・・)」
フィリアの言葉に私は面食らう。
「(え!?)」
ちょ、ちょっといくらなんでもチョロ過ぎない!? 見知らぬ土地で誘拐未遂・・そこで助けてくれる異性・・・ああああ、これは恋が芽生える・・芽生えてしまう・・! 無理してでも私が助けるべきだった・・失敗した・・!
「(必死になって助けてくれた姿が・・えへへ、カッコ良かった・・)」
「(で、でも陽はフィリアが居ないと旅ができないから助けたのよ? その豊かな胸もきっと狙われている・・)」
「(いいえ、きっと綾香さんが居れば旅はなんとかなる思うんです。でも、会ったばかりのわたしのために助けに来てくれたのが嬉しかったんですよ! 胸は・・そう、むしろ武器になりますね!)」
恋する乙女の目になっているー・・!? 私も経験がある(現在進行形自覚あり)けど、こうなると今は何を言ってもダメなのよね・・それにしても私の異世界で陽とイチャラブ冒険生活がまさか開始10分で邪魔が入るなんて!
「(なるほど・・分かったわ・・なら私達はライバル。そういうことね?)」
「(え? 一緒に愛しましょうよ! この世界なら一夫多妻でも別に不思議じゃないですし?)」
なん・・だと? 何気にすごい事言うわね・・神様ってそんなもんなのかしら? でも確かに旅は長いから争うよりは協力した方がいいかもしれない。地球に帰ればフィリアも着いて来れないだろうし。
---------------------------------------------------
「よし、それで行きましょう! お互い協力していきましょう!」
「はい!」
「お? 落ち着いたか? とりあえず今日のところは宿屋とかで休まないか・・・って何で二人ともそんなに目がギラツイテルノ?」
「何が?」
「何のことでしょうか? コホン。陽さんの言うとおりまずは宿屋へ行って今後の予定を立てましょう。装備やコントローラーについて調べないといけませんしね」
「ん、了解だ。とりあえず大通りまで戻るか。フィリアはあまり俺達から離れるなよ? 流石に何度もさらわれたらたまらない」
そう言って来た道へ戻ろうと振り返ると、後ろから二人が駆けてくるのが分かった。
やれやれ、今日は何とか枕を高くして眠れそうだ。
見失わないように俺は男達から目を離さず、全力で追いかける。
ここでフィリアが誘拐されてしまえば、旅は前途多難になるだろうし、攫われた後の事を予測すると俺はきっと後悔するだろう。
「げ、追いかけてきたぞ!?」
「構うな! とにかく逃げるんだ!」
男たちはペースを上げようとするが、女の子とはいえ人間(?)を抱えて走るには限界がある。
さらに路地を走っているので、障害物が多いのが幸いし、俺は前を走る男に攻撃を仕掛ける。
「超スーパーミラクルキィィィック!!!」
すると後ろを走っていた綾香から声がかかる。
「ダメよ、陽! ”超”と”スーパー”は意味が被っているわ!!」
え!? 今そのダメ出し!?
謎のダメ出しをされたとしても俺の攻撃はもう止まらない!
俺の渾身の蹴りが男にヒットし、男は派手に転がった。
「失敗か!? クソ仕方ねえ!」
「ふあ!?」
もう一人の男が諦めてフィリアを地面に捨てた。
俺が蹴った方も慌てて立ち上がり、その後追って逃げた。
「ま、待ってくれよ!?」
男たちが武器を持って反撃や、フィリアを人質に取る行動に出なかったのはラッキーだったな・・・。
ナイフでも出されたら、転移⇒即死亡まで見える。
それはともかく、地面に転がっているフィリアを介抱しないと。
「危なかったな、到着して数時間で俺達の旅が頓挫するところだったぞ・・ほれ、立てるか?」
立ち上がらせるため手を差し出すと、フィリア俺の手を掴み俺を引き寄せて抱きついてきた。
「ふあああん! こ、こわ、怖かったようぅ! あの人達目が血走ってて・・今日はツいてるとか、楽しんだ後は売り飛ばそうとか・・もうわたし・・ダメなんだって・・」
えぐえぐと道の真ん中で豊かな胸に挟まれた俺の顔はきっとだらしないに違いない。
というかブラをつけていない・・!? そして殺気!? なんて忙しい展開!
「そぉろそぉろいいかしら~? 陽が苦しがっているから解放してあげてれないかしら~?」
一瞬殺気はあったが、誘拐されかけた恐怖を考慮してかやんわりと引きはがしにかかる。
ああ・・・勿体ない・・・。
「陽もだらしない顔してるんじゃないの。でも良かったわ無事で」
立ち上がったフィリアを正面からぎゅっと抱きしめて安心させる綾香。
女の子同士ならではの安心のさせかただな。
「(今回は仕方ないから許してあげるわ。分かっているわよね?)」
「(ヒィ!? で、でも・・は、陽さんは綾香さんの彼氏さんではないですよね? ならわたしにも権利があると思います!)」
「(な、何ですって・・!? もしかして・・・)」
何か抱き合ってるの長いな? ああ、フィリアが震えてるからか。
落ち着くまで待つか・・しかし、結構走らされたな・・その割にあまり疲れてないな?
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私はフィリアと抱き合ったまま、ひそひそ声で会話を続ける。
陽にはまるで興味が無さそうだったのに・・・・
「(す、好きになっちゃいました・・・)」
フィリアの言葉に私は面食らう。
「(え!?)」
ちょ、ちょっといくらなんでもチョロ過ぎない!? 見知らぬ土地で誘拐未遂・・そこで助けてくれる異性・・・ああああ、これは恋が芽生える・・芽生えてしまう・・! 無理してでも私が助けるべきだった・・失敗した・・!
「(必死になって助けてくれた姿が・・えへへ、カッコ良かった・・)」
「(で、でも陽はフィリアが居ないと旅ができないから助けたのよ? その豊かな胸もきっと狙われている・・)」
「(いいえ、きっと綾香さんが居れば旅はなんとかなる思うんです。でも、会ったばかりのわたしのために助けに来てくれたのが嬉しかったんですよ! 胸は・・そう、むしろ武器になりますね!)」
恋する乙女の目になっているー・・!? 私も経験がある(現在進行形自覚あり)けど、こうなると今は何を言ってもダメなのよね・・それにしても私の異世界で陽とイチャラブ冒険生活がまさか開始10分で邪魔が入るなんて!
「(なるほど・・分かったわ・・なら私達はライバル。そういうことね?)」
「(え? 一緒に愛しましょうよ! この世界なら一夫多妻でも別に不思議じゃないですし?)」
なん・・だと? 何気にすごい事言うわね・・神様ってそんなもんなのかしら? でも確かに旅は長いから争うよりは協力した方がいいかもしれない。地球に帰ればフィリアも着いて来れないだろうし。
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「よし、それで行きましょう! お互い協力していきましょう!」
「はい!」
「お? 落ち着いたか? とりあえず今日のところは宿屋とかで休まないか・・・って何で二人ともそんなに目がギラツイテルノ?」
「何が?」
「何のことでしょうか? コホン。陽さんの言うとおりまずは宿屋へ行って今後の予定を立てましょう。装備やコントローラーについて調べないといけませんしね」
「ん、了解だ。とりあえず大通りまで戻るか。フィリアはあまり俺達から離れるなよ? 流石に何度もさらわれたらたまらない」
そう言って来た道へ戻ろうと振り返ると、後ろから二人が駆けてくるのが分かった。
やれやれ、今日は何とか枕を高くして眠れそうだ。
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