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異世界を8世界ほど救ってくれって頼まれました。~本音で進む英雄譚~(仮)

八神 凪

0-4 旅は道連れ、世は情け容赦なし

俺の名は陽。地球は狙われている!


と、往年のアニメのような事を言いたくなるが、無理もない。
どうやら世界を壊したい神様は、地球から勇者を呼んでいるのを察知し、地球も壊すことにしたというのだ。
まあ250人以上も呼んだり戻したりしたらバレるよな・・・。


「さて、陽君と綾香さんが旅立つ前に、まずは名乗っておかねばなるまい。わしの名前はハーレル。最初に行ってもらう世界の創造神じゃ」


「やっと名乗ったな・・」


「うむ、おいそれと名乗る訳にもいかんのでな、それで・・・」


「ちょっと待ったー!!」
と、話を続けようとしたところで、金髪のお姉さんからストップがかかる。


「何で一番最初に行ってもらうのはアンタんとこの世界なんだよ!?」
続けて細マッチョの神様、ゼアトさんだっけ?が呆れたように言う。


「な?だからこの爺さんは油断ならねえんだって。黙って見てたらしれっと最初に送り込むつもりだったぜきっと」
なるほど、神様内に順列は無いみたいだな。


「でも、他の神様はどこいるんですか?ハーレルさんと、ゼアトさんに金髪のお姉さんと赤い髪の子しかまともに見かけないんですけど」
狼頭の獣人や、ピンクの髪の子とかは一体どこへいったのか?


「ああ、あたしの名前はメントルだ、よろしくな。他の連中は地球に向かおうとしている刺客を食い止めに行ってるんだよ」


「えっと・・そもそも何故自分の世界を自分で助けないんですか?」
綾香のいう事ももっともだ。それが出来れば一番いい。するとどこからか赤い髪の女の子が出てきて説明してくれる。


 『世界に干渉できない訳じゃなんだけど、相応の力は必要だし、特異点を殺すために送り込まれた刺客は私達で倒すことができないの。他の神が創ったモノはその創った神しか手を入れることができないというルールがあってね、だから食い止めるのが精いっぱい。言い方は悪いけど、各世界で生活する人々・・・ゲームで言うなら”盤上のコマ”が何とかしないといけないと思ってもらえればいいわ。だけど逆に言えば自分の創ったモノである、特異点を私達が強化することはできるの』創造した管轄の違いってことか?他人が創ったものはその人のものだから、手を加えることができないって感じかな。


『難点は特異点を強化すれば刺客と特異点の力の相殺はできるけど決め手がないって感じね。刺客はその世界の住人より強くして送られるからね・・・丁度、特撮モノの怪人に都合がいい空間みたいなもんだと思ってくれればいいわ』


今どき特撮モノでも特殊フィールドで戦うものは無いと思うが・・・いつの時代の特撮だ・・というか特撮見てるのか神様・・。でも強化して五分ということは、しなかったらあっさり殺されるわけか、急がないといけないな。


「つまり特異点だけで戦うと、負けはしないけど、勝てもしない。けど、そこに俺達が加われば勝てる要素が出てくるってことか」
特撮のくだりはスルーして、考えを述べる。まあ複雑な力関係ではなさそうだ。


「そうだねえ。ただ相手がどういった手段で特異点に近づいて殺すのか、それが分からないのが中々厳しいのさ」
刺客がどんな奴なのかまでは把握できていないらしい。これは長丁場になるぞ・・。


「刺客も特異点が誰か、まではすぐに掴めないだろうから、今ならまだ十分間に合うけどね。こっちは特異点が誰かは知っている訳だし」


「うーん、そういう意味では有利なのか?とりあえず行って接触してみるしかないか・・・」


『とりあえず話は逸れたけど、最初に行ってもらう世界は平等に決めましょ?ああ、でも私の世界は最後でいいわ。しばらくは耐えられるでしょうし』


「そうなんですか?」
綾香が疑問の声をあげる。


『まあね、少しくらいなら何とかするでしょう。一応、助言もしてあるし、ね』


「なら、今ここにいる三神で決めるとしよう。他の神は地球を守るので忙しいしな。この中の誰かの世界を救ったら交代ということで」
ゼアトさんが、テキパキと今後の事を詰めていく。マッチョだけど脳筋ではないようだ・・ってそういや魔法とかつかってたな。


「よし、なら公平にアレで決めよう」
神様たちの間に緊張が走る・・!
ゴクリ。俺と綾香が喉を鳴らす。おちゃらけているが一応神様だ。いったいどんな方法で決めるのか・・!


「「「あ、最初はグー!じゃんけんポン!!」」」


ガクウ!?
俺と綾香が盛大にこける!!
あれだけ緊張感もたせておいてじゃんけんかよ!!


「いよっし!最初はあたしの世界だね!!」


「くうううう・・二回目のあいこの時パーを連続で出しておくべきだったか・・!!」
「わし、じゃんけん弱いのに・・・」


負けた二人が悔しそうに呻く。しかし勝負は勝負だ。


「決まりましたか?じゃあ、世界の概要と装備とかアイテムとかをプリーズ」


「おうおう、そうだな。あたしの世界はオーソドックスな人間の世界で”エクレイル”って名前だ。だいたい中世くらいの生活レベルだな。で、特異点だが、冒険者で”シルト”ってやつがそうだ」


「シルトさんですね、分かりました!メモしておきます!」
綾香がカバンからノートを取り出しメモをしていく。
行く気満々だが、俺はできれば綾香には行ってほしくないんだけど・・。


「なあ、綾香は行かせないで俺だけってのはダメなのか?」


「んー?何?彼女を危険に晒したくないのかい?まあ、どっちかが行ってくれればあたしとしてはどっちでもいいけど」
彼女うんぬんあたりはもちろんスルー。そしてどうやら問題ないらしい。この白い世界は退屈かもしれないけど、危ないよりはマシだな。


「えー!?せっかく二人きり・・じゃない・・勇者になったのにここでお留守番なんて嫌だよ私!?」


「でも、お前に何かあったらおばさんに何と言っていいか分からん。悪いが待っててくれないか?」
真面目な話、死ぬことがあるような事を言っていたのだからここは譲れない。
まあ俺が死んだら次は綾香が行かされるんだろうから、何とも言えないんだけどな。


「う、うん・・そこまで言うなら・・待ってるけど・・(私を大事にしてくれる陽、優しい・・!)」


「うーん、二人の方が戦力としてはいいと思うけど・・まあしゃあないか。とりあえず現地ガイド代わりにあたしの部下を連れて行っていいよ。フィリアーフィリアー!」
何も無い空間に突然扉が現れ、そこから金髪ふわふわな女の子をひっぱりだす。
特筆すべきは胸が大きい事だろう。綾香より背が低く、胸はでかい。


「ふえ?な、何ですかメントル様!?今は休憩中なので、お菓子食べてても大丈夫ですよね!?」
ペットボトルとせんべいを手に抗議する女の子。昼休み中の女子か。


「うんうん、大丈夫だ!で、悪いんだけどちょっとあの男と、あたしの世界を救いに行ってちょうだい♪」


「は、え!?な、何でわたしなんですか!?」


「暇そうだったし・・」
身もふたもないメントル様だった。まあお菓子食ってる余裕はあるだろうけど、世界を救う暇はないんじゃないかなあ・・・。


「うう・・どうせ暇じゃないって言っても行かされるんですよね・・?」


「まあね」


「うわあああああん!!!」
さっきからなんだか不憫な子だ。


「な、なあ・・無理して行かなくてもいいぞ?」


「うう、ぐす・・あ、初めまして・・フィリアと言います・・」
とりあえず泣き止んで自己紹介と握手をしてくれた。


「ああ、俺は神代 陽。とりあえず、俺一人で行くから、別にお供は無くていいぞ?」
うん、フィリアちゃんだっけ。とりあえずそろそろ手を離そうか?綾香がすごい顔でこっち見てるからさ!


「ダメダメ、もし綾香ちゃんと行くとしても一緒に行かせるつもりだったからね。エクレイルのことに詳しいこの子がいれば旅も早くなるだろう?」
なるほど、そういう考え方か。神様の部下だし、戦えたりするのかもしれない。
それは素直にありがたい。


「後は、やっぱ少年も男じゃない?旅先で欲情すると思うんだよ。そんな時、この子を使って発散させてもいいからね!」


「よくありませんよ!?」
フィリアが当然のごとく抗議の声をあげる。


「確かにその胸には興味があるが・・」


「え!?」
ボソっと呟いたのが聞こえたのか、高速で俺の方を向くフィリア。


「なら決まりだね。じゃあ次は装備だけど・・」


「ねえ!メントル様!?冗談!冗談ですよね!?」
冷や汗を流しながら、えへへ、っと問い詰める。


「え、何が?」


「うわあああああん!!!」
再び泣き始める。そんなことはしないと言おうと思ったその時、俺に悪寒が走る・・!
しまった、さっき俺は何と言った!?


「陽ぅ・・?大きな胸に興味があるの・・?」
こいつなら魔王でも一撃で仕留められる。そう確信できるほどの殺気を纏い、俺の肩を掴んでいた。

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