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こんぺいとう

夢月結那

1



穂梨 風菜。私は高校生の16歳。明るくもなく、特に特徴もない、普通の人間。
今から何年か前、魔法使いが学校に現れたという噂が私の通う明麗高校にある。でもそんな噂が本当の訳がないと思っている人がほとんどだ。だから私も信じていない。この時までは。


ある日、私は日直の仕事をしていたために、夜まで学校に残っていた。日誌を書いて提出しなければならない。だから急いで先生のいる場所へ行っていたのだが…
階段の近くを通る時、突然鏡が光った。
「わぁ!」
驚きの声をあげた。
私は何が起きているのか全く分からなかった。なぜなら、私の目の前に魔法使いがいたから。そして、私の腕をものすごい力で引っ張り出したから。
私は必死でその力から逃れようと叫び声をあげた。その時だった。
「どうしたの?…ってえぇ!嘘だろ…魔法使いじゃん…」
私の叫び声を聞いたのか、誰かがきたが、やはり魔法使いがいることで声を失ったみたいだ。男子の力で魔法使いの力に勝てるのだろうか。
魔法使いは、そんな私たちの様子を見て、その男子まで引っ張り始めた。
「痛い!なんで引っ張るんだよ、俺はその子を助けたいんだよ…」
その男子は私を助けようとしてくれていた。でも、魔法使いは魔法を使っているのだろうか、全く力を弱めようとしない。
人間をどうしたいの?魔法使いさん。私は何も良い所なんてないのに。
やがて、私とその男子は魔法使いの力によって鏡の中に入ってしまった。
「着いたら休みなさいね」
と魔法使いは優しく私たちを諭した―。
……ザザッ…
私たちはどこかの上に着いた。森が近くにあるのか、木の揺れる音がする。
魔法使いは一旦二人から離れていった。


ーー「…おい、大丈夫か…?はぁはぁ、早く…起きろ…」
男子が私を呼んだ。普通の人間の力を強くいれたからなのか、疲れているみたいだ。
「おーい」
何回も私を呼んでいる。私は全く気づいていない振りをしようと思ってたけど…
「はぁ…え…?」
私は近くにいる男子を見たのでびっくりしてすぐに離れた。
「あなたは…私を助けようとしていた人ですよね?」
「うん、名前は秋野 蒼磨だよ。君は穂梨さんだよね、確か。同じ学年だから誰かから話を聞いて名前知ったんだ。」
そう秋野くんは言ってくれた。私の名前を知ってるなんて…びっくりだ。今思ったけど…この人なんだ。全然秋野くんだなんて気づかなかった。でも、かなり校内で有名だった。モテてたはず。そんな人とこれから何をしていくんだろう。
「私の名前知ってたんだね…私は秋野くんっていう名前は聞いたことがあるけど、顔と名前が一致してなくて分からなかった…。ごめんね。」
「別にいいよ。なんで魔法使いがいきなり明麗高校に出てきたんだろうね…噂はあったことは知ってたけど、まさか実際に現実に起こるなんて。最初様子を見た時本当にびっくりしたからな。」
「私たち、どうなっちゃうんだろう…ぐすん。」
私の目からは自然と涙が溢れてきた。悲しいのかわからないけど、今日の出来事が関係しているのは間違いないと思う。
ぎゅっ…
秋野くんは優しく私を抱き締めてきた。
「大丈夫、俺もいるだろ?1人じゃないよ。」
ドキン…
秋野くんの言葉と声が胸の中に響く。
「秋野くん…、ありがとう。」
私たちが色々話していた時…
ビクン…。
魔法使いが戻ってきた。
「あら、目を覚ましましたか。では今から学園に招待しますので来て下さい。あなたたちはもう逃げられないですから。魔法で逃げられないようにしてあります。」
そのように魔法使いは言った。
怖い…
何がこれからあるのか分からないし、もう逃げられないなんて嫌だ。
「あなた、怖がってますね。最初は魔法を掛けないから安心して大丈夫よ。あ、私の名前はセナルよ。学園の校長をしているから名前は覚えてくださいね。」
セナルさんは私に話しかけてきた。なんで秋野くんには話しかけないのだろう。今私の横に立っているから横顔が見えるけど…、秋野くんは落ち着き払っていた。怖くないのかな。


私はそんなことを考えていたけれど、今は学園へと行く道を歩いている。学園の生徒は魔法を使って行くみたいだが、最初だからということで歩いて行くことになった。
そして、30分くらい歩いて着いた。



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