三代目魔王の挑戦!
初めての肉体強化に挑戦!
俺、棚部亮。マジ、頑張ってる。
「魔王様。片言で話されても、ゴーレムのように強くなりませんよ?」
「知ってるし。第一、ゴーレム程度の強さでなんとかなる相手なのか?」
「なんともなりませんが、今の魔王様よりもゴーレムの方が強いですからね」
「クサリさん。優しさって知ってる?」
潤んだ瞳でクサリさんを見つめてみる。
そんなチワワのような視線を向けられたクサリさんは、
「知ってますよ。ですから、」
と、俺の肩にそっと手を添えて、
「全力ダッシュ……いきましょうか」
「……それは優しさじゃない」
正しくは厳しさって言うと思うんですが? 違いますか?
魔力はあらゆるモノの代替品になる。
その特徴を利用することにより、馬鹿げた筋力を産み出すことが出来る。
クサリさんが馬鹿の一つ覚えみたいに、全力ダッシュを推奨してくるのは、足の筋力増強と魔力を筋繊維に変化させる感覚を身に付けさせるためだ。
「ってか、魔法が使えれば、筋力とか要らなくない?」
「馬鹿ですか?」
「魔王ですけど?」
呆れた表情で、おまけにタメ息まで吐き出したクサリさんは、
「魔法を使用するには、膨大な知識と緻密な魔力の操作が必要になります。初級魔法すら発動させられない魔王様が、魔法士になれるとお思いですか?」
「思ってますけど?」
「グーで殴っても?」
「そんな夢を見ていた時期がありましたっ!」
マジで拳を作り始めたので、俺は平謝りに徹することにした。
ってか俺、魔王なんだけど? クサリさんって、俺の部下でしょ? 違うのか?
「……話を戻しますが、魔力の操作を完璧にすれば、魔力のみによる戦闘が可能となります。術式などを覚えている時間が無い以上。魔王様には魔術師を目指して頂くしかないのです」
っと……
「なぁ? 魔法士と魔術師って、何が違うんだ?」
言葉で聞いているだけなら、どっちも変わらねぇように感じるんだが。
「魔法士は魔法を主体に戦う職種です。主に後衛を任されることが多いですね。拳闘士のような前衛に補助魔法を使用したり、攻撃魔法で敵を殲滅したり……それに引き換え、魔術師は魔力による肉体強化で戦う前衛職です。希に魔法で肉体強化をした上で戦う魔術師も居ますが……例外に近いでしょう」
つまり
「俺はその例外ってわけだな」
「………………」
「突っ込めよっ! ぐふあっ!?」
言った途端にグーで殴られた。
さすが、魔力が込められた一撃だ。背中で芝生の上を滑らされた。
「今のは素の一発ですが?」
「………………」
魔力の存在意義っ!
魔力による肉体強化。
これは、魔術師を志すならば、基本中の基本となる技術であり、習得できないなら諦めるしかないレベルの技術だ。
だがそれは、日常的に魔力という得体の知れない物質に触れ合ってきた住人たちの言い分であり、日本から送り込まれた俺としては、感知することすら出来ない物質なんだ。
それをだぞ?
たったの三日で習得できると思うか?
思わねぇだろ? 当の本人である俺だって、全くの予想外だ。
「って回想しとけば、使えるようになった。そんな気分になるよな」
「芝生に寝転んで現実逃避してないでください。というか、さっさと次を走ってください」
全然、習得出来そうに無いんですけど。どうすりゃいいの?
とはいえ、体力ってのは必要になる。
いくら魔力を体力の代わりにすることが出来るといっても、効率が悪すぎるらしいし。
なお、それを『リキュア』というらしい。
傷の回復がメインの魔法らしいが、多少の体力も回復されるとか。
『リキュア』はともかく。
「筋トレなんか、ろくにしてないからな」
ここいらで腹筋を六つくらいに割っても良いだろう。うん。
「では腕立て伏せと腹筋。背筋にスクワットも追加いたしましょう」
「………………」
試練が追加されました(涙)。
「魔王様。片言で話されても、ゴーレムのように強くなりませんよ?」
「知ってるし。第一、ゴーレム程度の強さでなんとかなる相手なのか?」
「なんともなりませんが、今の魔王様よりもゴーレムの方が強いですからね」
「クサリさん。優しさって知ってる?」
潤んだ瞳でクサリさんを見つめてみる。
そんなチワワのような視線を向けられたクサリさんは、
「知ってますよ。ですから、」
と、俺の肩にそっと手を添えて、
「全力ダッシュ……いきましょうか」
「……それは優しさじゃない」
正しくは厳しさって言うと思うんですが? 違いますか?
魔力はあらゆるモノの代替品になる。
その特徴を利用することにより、馬鹿げた筋力を産み出すことが出来る。
クサリさんが馬鹿の一つ覚えみたいに、全力ダッシュを推奨してくるのは、足の筋力増強と魔力を筋繊維に変化させる感覚を身に付けさせるためだ。
「ってか、魔法が使えれば、筋力とか要らなくない?」
「馬鹿ですか?」
「魔王ですけど?」
呆れた表情で、おまけにタメ息まで吐き出したクサリさんは、
「魔法を使用するには、膨大な知識と緻密な魔力の操作が必要になります。初級魔法すら発動させられない魔王様が、魔法士になれるとお思いですか?」
「思ってますけど?」
「グーで殴っても?」
「そんな夢を見ていた時期がありましたっ!」
マジで拳を作り始めたので、俺は平謝りに徹することにした。
ってか俺、魔王なんだけど? クサリさんって、俺の部下でしょ? 違うのか?
「……話を戻しますが、魔力の操作を完璧にすれば、魔力のみによる戦闘が可能となります。術式などを覚えている時間が無い以上。魔王様には魔術師を目指して頂くしかないのです」
っと……
「なぁ? 魔法士と魔術師って、何が違うんだ?」
言葉で聞いているだけなら、どっちも変わらねぇように感じるんだが。
「魔法士は魔法を主体に戦う職種です。主に後衛を任されることが多いですね。拳闘士のような前衛に補助魔法を使用したり、攻撃魔法で敵を殲滅したり……それに引き換え、魔術師は魔力による肉体強化で戦う前衛職です。希に魔法で肉体強化をした上で戦う魔術師も居ますが……例外に近いでしょう」
つまり
「俺はその例外ってわけだな」
「………………」
「突っ込めよっ! ぐふあっ!?」
言った途端にグーで殴られた。
さすが、魔力が込められた一撃だ。背中で芝生の上を滑らされた。
「今のは素の一発ですが?」
「………………」
魔力の存在意義っ!
魔力による肉体強化。
これは、魔術師を志すならば、基本中の基本となる技術であり、習得できないなら諦めるしかないレベルの技術だ。
だがそれは、日常的に魔力という得体の知れない物質に触れ合ってきた住人たちの言い分であり、日本から送り込まれた俺としては、感知することすら出来ない物質なんだ。
それをだぞ?
たったの三日で習得できると思うか?
思わねぇだろ? 当の本人である俺だって、全くの予想外だ。
「って回想しとけば、使えるようになった。そんな気分になるよな」
「芝生に寝転んで現実逃避してないでください。というか、さっさと次を走ってください」
全然、習得出来そうに無いんですけど。どうすりゃいいの?
とはいえ、体力ってのは必要になる。
いくら魔力を体力の代わりにすることが出来るといっても、効率が悪すぎるらしいし。
なお、それを『リキュア』というらしい。
傷の回復がメインの魔法らしいが、多少の体力も回復されるとか。
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ここいらで腹筋を六つくらいに割っても良いだろう。うん。
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