命の残響

ふみゅうひぅ

第11話 侵食

碧月「ただいま」

ミカ「おかえりー」

碧月「今日は沢山友達が出来たよ」

ミカ「それはよかったね」

碧月「うん!」


碧月「お父さんは?」

ミカ「部屋にいると思うわ」



コンコンッ



碧月「お父さん……話があるんだけど……」

月「ん?どうした?」

碧月「……怒らない?」

月「うん。聞かせてごらん」

碧月「今日、僕のせいで友達も見えるようになっちゃったの……」

月「………」

碧月「怒ってる……?」

月「ううん、怒ってないよ。その友達はきっと強い子なんだろうね」

碧月「……?」




碧月「……おやすみなさい」

ミカ「ん、おやすみ」


月「…………」

火「……どうすんだ?」

月「何が?」

火「少し一般人を巻き込みすぎじゃねぇか?」

月「……いや、こうなるってことまで決まってたんだ。決められた人間だけに伝染する、それが何よりの証拠だよ」

火「……そうか」

月「それより、ワン達は転生しても変わらないんだね」

火「……そうだな」












僕「友達、沢山出来たね」

碧月「うん」

僕「……いいの?」

碧月「え………」

僕「ほら、もう腰まで来てるよ」

碧月「……!!」

僕「君は皆を巻き込みたくなかった。それは本能なのかもね」

碧月「……お前……誰だ……!!」

僕「やだなぁ、僕は君だってば」

僕「……ほら、朝がやって来たよ。さようなら」




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