嫌悪感マックスな青春~マジでお前ら近づくな~

黒虱十航

問題

きっと八街は失敗する。この場合きっとというのはほぼ100%である。経験則がそういっている。だからまず100%失敗してクラスから阻害されるであろう。その先は?ここで傷ついたらもう再起不能になるかもしれない。声優の仕事すらやっていて恐ろしくなるのかもしれない。やめたほうがいい。けれどもやるというならば俺は止めない。止めずに見守り傷ついたところで教える。何故間違ったのか。


昼休み。俺は机ではがきを書いていた。資料に挟まれた付箋を見たらこの資料の期限がまだ先だったのでとりあえずいいかなって感じだ。はがきの進みは無茶苦茶早い。端的に言ってしまうならばもうほとんど終わった。これはキャラソンを聞いているおかげで無茶苦茶パワーがチャージされていることにある。後クラスの空気が悪い。あ、これは害でしたね。ただし内輪もめだったためむしろ色々とうれしいです。昼飯を空気にもなれずここ数日は春の分だけ作っている。母さんも気付かないし大丈夫だろう。父さん?ああ、あの人なんか最近帰ってこない。何でかって教えると映画とってるからなんだけど。昨日寝る前に電話が来た。母さんに伝えといてくれって。おいおいパパンとママンは、仲が悪いのかよ。やめて。俺を養うまでは、もめないで!理由がゴミでした。
「ふんふふんふんふ」
「・・・・・・・」
沈黙が続いていた。そのせいかキャラソンにのって鼻歌を鳴らしていたらかなり注目されていた。いやホントに目立とうとか思ってないですよ?ホントホント。リアルな話マジで気付いたら鼻歌鳴らしていた鳴らしていた。
「・・・・・・」
やばい。視線が痛い。だが断る。使い方が違うな。




と、いうことがあったせいであまり思考が進まずに放課後になってしまったのでした。以上回想終了。回想感のなさが半端無いという謎の言葉が流されましたね。ニュースだったらジ・エンドなレベル。むしろ俺からすればトゥルーエンド。
「それで?何故あなたはそんなにも死にそうな目をしているの?」
「いやな、ちょっと色々あったんだよ。クラスのリア充の東浪見とか言うやつがな、昼休みにすごい教室の空気を悪くしてたみたいでよ。無意識のうちに鼻歌歌ったせいで冷たい視線を向けられてな。ほんとに辛かった。」
「自業自得でしょ?」
「うるさい。ベナのキャラソンが心地よすぎるのがいけないんだ」
マジで。ベナのキャラソンは俺じゃなくても口ずさんじゃうから。むしろ俺が鼻歌で止まった事を褒めてほしい。それは無理ですかそうですか。リアルにあんなすごい歌を聞こえないのに歌えてる八街ってすごいよな。その雰囲気ゼロなんだけど。
『それで何をするの?』
ここからはメールでお送りする。理由は簡単。八街に聞かせる必要があるから。それだけでござる。
「私は出来るだけ頑張ります」
『何言ってるんだ?』
「え?」
『あなたこそ何を言っているの?』
八街が自信満々にそういうので俺は、指摘する。するとメールで鋭い言葉が返ってきた。いやね、マジでこの人、八街を守る時だけ酷くね?むしろ俺を攻撃する時が酷いのか。どっちにしたって北風原にとっちゃ俺は、他のやつとは違う面を見せられる相手ってことなんだよな。それが悪い意味であれいい意味であれ悪い意味であれ悪い意味で・・・・・すみませんでした。もう調子には乗りません。友達だとか全然思ってないですよ大丈夫。
『いや、出来るだけじゃない。体がぶっ壊れてもやるんだよ。そこから意識を変えろ。いいか?今からやるのは俺が実際にやったやり方だ。よって100%耐えられなくなる。それでもいいんだよな』
「はい。勿論です」
『八街さんはさっきからそういってるじゃない。』
『これをやっても多分クラスの連中と仲良くなれないぞ』
そこまでメールを打って一度送信する。それを読んだ二人の反応を確かに確認してから俺はもう一度メールを打って送信する。
『何の利益も無かろうとそれでも自分の技術の向上の為だけに死ねるか?』
「それ・・・・は・・・・ぅぅ」
震えた声が聞こえる。言葉じゃない。けれども確かに追い詰めている。後はほんとに追い詰めるだけだ。言葉は与えられない。けれど俺には・・圧倒的なスペックがある。
『ここまでいってそれでも望むなら』
ならば・・・・
『手伝ってやる』
かっこつけている。そんなのは当然だろ。人の印象を左右するのは言葉と表情と姿勢。姿勢一つで体が大きいように錯覚させられるし表情一つで無茶苦茶いい奴に思われる。言葉一つで人なんて巧みに騙せる。けれどこの世界にはそれらが通用しない奴もいる。
「はい。やります。」
『私も八街さんと一緒にやるわ。不安だし』
これが特訓の始まりだった。


『んじゃ、意思確認が終わったところで』
『その、前に一ついい?』
『何だ?』
『何故、成功したとしてもクラスに馴染めるとは思えないの?私もそうだったけれどコミュニケーションとかを学んで使いこなせれば三十数人のクラスぐらいなら馴染めるでしょ?』
『ま、そうかもな。』
八街でなければ、というニュアンスをこめたがメールだから伝わらないだろう。さて、ここからが本題。昨日春に頼んでおいたのでことをすすめられる。
『お前らさ、今日俺んち来れるか?今から』
「えっ?」
「は?」
意味がわからないといった表情を見せる二人。
「猫実君?何を言っているのかしら。まさかあなたはそのために依頼を引き受けたのではないでしょうね?確かにあなたは八街さんのファンだったのだし分からなくは無いけれど流石に真剣に話しているのにそれを口実に家に連れ込むというのは」
「違うっつぅの。」
北風原が長々と八街の分まで話しそうだったので一気にぶった切る。こうでもしないと話しまくりすぎて困る。
『料理やるんだよ。他にも色々教えるし俺の家のほうが色々と都合がいい。それだけのことだ。言っとくけど女の子を家に連れ込む趣味とか無いから』
『そう。どうする八街さん?』
「い、行きます。行かせて頂きます。師匠」
「は?」
『ちょ、待て、師匠って何だ』
「今日から猫実君は師匠なので師匠と呼ばせて頂こうかと・・・。嫌ならばすぐにやめますが・・・」
そうやって申し訳なさそうにする八街の声は正直萌えの次元じゃない。これを使えば軽い男子ならまず落ちるのだが問題は会話が一方通行なところ。それがこの全て。こいつにSのような達者なまねは出来ない。俺が唯一実力を信じてやまない奴だから。

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