嫌悪感マックスな青春~マジでお前ら近づくな~

黒虱十航

幽霊?―Ⅰ

教室に戻るがまあ、まだ少し時間に余裕があった様でだべっているリア充が多い。そんな様子を観察しながら俺は、席に座る。席に座って時間を確認しスマホを取り出す。イヤホンをつけてダウンロードしたベナのキャラソンを聞く。これ、ホントダウンロードするの大変だった。まあ、結構人気あるアニメだから捜すのは簡単なはずだったんだけどCD発売してから少ししてやっとダウンロードできたくらい配信が遅かったのと俺自身スマホを落としたせいで解約とかに手間取った。つまり主に俺のせい。マジで反省してる。キャラソンを聞いて癒されながらチャイムがなるのを待つ。こういう時ほんとに揺れたりしてリズムとりそうだから机に突っ伏して聞くしかない。そうするとどうしても眠くなってくるわけでベナの癒し系ボイスのせいでさらに加速するぅぅ。


正直自分でも予想はしてた。家でもこれを聞きながら寝た経験が何度もあるし何なら安眠のためにたまに使うぐらいだし。だがちょっと流石にまずったな、という感覚ぐらいはあった。というかそれ以外も無いとおかしいんだけど。で、結果的に起きたのは5時間目が終了してから。5時間目の授業が理科で結構温厚な先生であったことと俺の疲れ具合により免除されていたんだけど6時間目の授業が数学だった。
「猫実。何寝ているんだ。」
「・・・んあああ・・ああ先生。今ってやば。6時間目始まるじゃん。」
「さてと、罰をあた」
「先生待って下さい。李下の時間も寝てたんですよ多分。なのに注意されていない。これはつまり先生が容認したということですよね。間違ったことをそのままにするのは人に罰を与える方々のやることじゃないでしょうしそれを考えれば俺のやっていた居眠りという行為は正しいんですよ。そもそも何か外国じゃ昼寝の文化があってそれで午後の効率を上げるわけで。逆説的に考えて寝ていない奴らこそ授業に取り組む姿勢が見られないわけです」
「はぁ・・・。いいか猫実。佐治先生が注意しなかったのは、お前に気付いていなかったからだ。そもそも完全に安眠している現在のお前に気付けるほうが少ない。それこそクラスの連中も気付いていなかったんだからな。まあ、あの頃ならば別だが。全く、居眠りを正当化するな。」
「いや先生、それはちょっと無いと思いますよ。ほら、ぼっちって逆に目立つじゃないですか。だから何?気付いてないって事は無いと思うんですよね。つまり気付いていて俺があまりにも疲れているように見えて許した、ということです。」
完璧な論理である。もうここまで来たら何の文句も言えないであろう。それよりも問題というか文句が一つ。何でこの先生、何気に生徒の存在感を揶揄してるの?ちょっとおかしくないですかね?せめて気付いて起こさずにいた皆も悪いには悪いとか言ってくれたら納得できたんですがね。
「何、自慢げな顔をしている。全くもって完璧じゃないぞその話。穴だらけだ穴だらけ。そもそも君は自分の存在感を大きく捕らえすぎだ。ぼっちなんて次元を越えているぞ。それに君は疲れていないだろう。誰かと遊んだりも今はしていないだろうし何で疲れているんだ。」
「えーっと主に先生との会話ですかね?ほら、俺入学してから今日までの会話の比率的に考えて先生との会話がほとんどなんですよね。まあ、俺的には他の誰と話すつもりでもないですしいいんですけどね前みたいな面倒なことにならない分いいですけど」
俺が言うと先生はこめかみを震わせてこちらを睨んでくる。
「分かった。ならば今は罰を与えない。どちらにせよこの後君には重労働を任せるわけだしな。ただ、その言葉胸に止めておこう。」
先生の口から出たのは案外平和的な言葉でよかった。


と、いうことがあって数学の授業を受けているわけだがさっきから視線がいたい。いや視線って言っても別に昔みたいな女子からの視線と男子からの視線じゃありませんよ。一大人である誉田先生からの視線に決まってるじゃないですか。いや、マジでこれやばいから。ほんとに恐ろしい。野獣からの視線って言うの?それこそ鳥肌がたってしまいそうなレベル。それのせいという訳じゃないんだけど元々数学は苦手なのでほとんど頭に入らない。まあそれでも終わらせてるから良いんだけど。そんなことをしているとやがて6時間目が終わり、帰りのホームルームもさっさと終わったので俺は席を経ち後ろの扉からさっさと帰ることにする。いやぁ、おっかしいな。何かやらないといけないことがあったと思ったんだけど。いや、でも俺は忘れちゃったしなぁ。しょうがないしょうがない。さあ、いとしの春のためにも早く戻るかねぇ。顔だけはいいからな、あいつ。そんなことを思ってにやけながらさっさと帰ろうとすると目の前に魔王が現れた。おっと間違えた。誉田先生が現れた。いやぁほんとになにこの人?勇者を待ってる魔王なの?魔王城に大抵いる結構強いように思えて動きが鈍い番人かなんかなの?それにしても番人系モンスターの攻撃特化鈍足率は異常だと思う。で?この方はどなたですかね?記憶に無いのですが私の知人ですか。
「何、逃げようとしている。そろそろきれるぞ。」
「もうきれてるじゃないですか。心拍が明らかにきれているような動きですよ。かなり激しいですし。大丈夫ですか?その状態って結構体に悪いですよ」
「そう思うならもうやめてくれ。しっかり従ってくれ。さあ、行くぞ」
「行くってどこにですか?」
「猫実!忘れたわけじゃあるまいな」
「ま、まっさかぁ」
やばい。そうだ、ペナルティーで第二図書室を掃除させられるんだ。
「うむむ・・・先生、覚えていましたか。でももう引き下がりませんよ。最後まで運命に足掻くと決めたんです。運命は自分の手で得るものだからっ」
「何それっぽいことを言っているんだ。分かるぞ。気持ちは分かる。私も言ってみたいからな。だが、社会とは往々にして決められた運命に従うしかないものだ」
「そんな社会間違ってると思うんですよね。逆説的に考えて社会のつまはじき者である俺は正義ということで正義を束縛する先生こそ邪悪そのもの」
「黙ってついて来なければお前は二度とそんな口が叩けないようになる。それでもいいならばそうするが私としても体罰はあまり許されていないからしたくないんだ」
「逆に止むを得ない場合はするんですね」
ほんとになんて先生なのだろう。だがしょうがない。従うべきだろう。この人も多分やりたくてやってる訳じゃなくて仕事だからやってるんだろうし。・・・そうだよね?そうだと願いたい。


ということで地下へ向かう道のりを先生に引っ張られながら歩く。ホントにこの人力が強いな。体罰もガチでしそうだし個人的にはどうしようもない。まあ、しょうがない。さっさと仕事を終わらせてしまえばいいだろう。どうせ図書室の掃除なんてたいしたもんじゃない。まあ、それも事件とやらが無ければ、というだけの話なんだけれど。ああ、お願いだから問題起こりませんように!

「嫌悪感マックスな青春~マジでお前ら近づくな~」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く