嫌悪感マックスな青春~マジでお前ら近づくな~

黒虱十航

ぼっち

正直マジで不安だった。仕事なんて物自体嫌なものだという認識しかないのだ。それでもカーストで上位を保つ為に昔は嫌々やっていた。それをあえてほんのり匂わせることで嫌だけど頑張ってくれてる優しい人、けなげな人という認識を与えることが出来る。身内で話すときの話題にもなるしな。それは生徒会長にもいえることでとにかく、俺は働きたくない。そもそも何故今回ペナルティーを受けないといけないのかが不明だ。働かない事はどう考えたって世界のジャスティスなのにそれを突き通そうと論ずるとペナルティーを喰らうだなんて全く不条理なワールド過ぎてダークになってしまいそうだぜ・・・・おっとカタカナ族なってしまうところだった。まあ、それはいい。元々そっち系に生きていた人間だし。
そーでなくて問題は仕事だ。まあ、もうしょうがないので図書室の掃除ならばまだよい。だが、この学校の第二図書室はまずい。さっきは完全に聞き流したけどあれだ。教室で耳に入った話とかを統計的に客観視するとちょっとほんとにやばそうな話だった。俺の耳のよさには定評がある。


曰く、この学校、都立銀杏高校とりついちょうこうこうには、結構やばい噂がある。それが本当か嘘かは誰も確かめようとしないらしい。というか、もうそこが胡散臭いしそこで思考を放棄する時点でどうでもいいレベルだと思う。んで、その噂って言うのが殺人事件らしい。何でも警察に終われて追い込まれた連続通り魔とやらがこの学校に逃げ込んだらしい。幸か不幸か学校には誰もいなかったため窓を割って簡単に侵入した。とはいえすぐに追い詰められるのは分かりきっていることでやがてその人は地下へ向かう。そっちに出口が無いんだし相当あせっていてもそんなことはとらないと思うのだがやっぱり噂だからな。それで警察に追い込まれたそいつはどんどん進んでいった。だが、その日本当にたまたま学校に忘れ物を取りに来た新任の教師がいた。主事の人には許可をとっておいて鍵の場所も教えられていたので窓が割れていることにも気付かないし夜だということもあって警察も小規模で追ってきていたから気付かなかったそうだ。そして地下の第二図書室に向かい、扉をあけた。そのとき、逃げていた通り魔はチャンスだとでも思ったようで見事に新任の教師を人質にした。それだけならばよかったのだ。だが、その二人は知人だった。新任の教師、というのが昔通り魔を振った女性だったのだ。彼を通り魔にしたきっかけともいえる彼女の顔を見た彼は激怒した。自分がこんなにも堕ちているのになぜこいつが堅気の仕事をしているのだ。公務員なんかやっているのだと思ったそうだ。そして彼は新任の教師を殺した。あまりに狂った様に警察も慄いたそうだ。それでも流石に止めに入る。だがそいつらも皆殺された。怒りの力、憎しみの力だろう。新任の教師を串刺しにしてそれこそぐちゃぐちゃと表現できるようなレベルまで殺しつくしてその通り魔も疲労しすぎて死んでしまったという。で、第二図書室への行き方は生徒のほとんどが知らずもし知っても大抵の場合行くことが許されない。第二図書室はそのときの血が飛び散っていて壁、床共に真っ赤に染まっているそうだ。


と、言うのが俺の盗み聞きした話。いや実際俺、幽霊とか信じないし抵抗は無いんですよ。そっち系では。ただなぁ。もう厄介なキーワードがそろいまくっている。血で染まっている&片付け&誰もいけない。ここから導き出される答えは幾つかあるがそこにペナルティー、誉田先生というキーワードが追加されることで一瞬にして一つに絞られる。もしも・・・もしも本当にそんな事件があったんだとしたら。もしも本当に血が飛び散っているのだというのなら・・・・。ならば、その片づけをやらされるのではないだろうか。いや、むしろもうこれは決定事項というか揺るがぬ選択みたいな部分がある。まあ、誉田先生もこの数年で変わっている。それは事実だ。何より国語の教師から数学の教師に代わっている。資格をわざわざとったのか元々数学の免許ももっていたのか知らないがどっちにしたって少しは打算的な人になってくれていると願いたい。・・のだがほぼ国語もになっているあの先生だ。やはり打算的になることなど願えないかもしれない。何せ生徒指導だからな。熱さではかわらないどころかパワーアップしているはずだ。生徒指導でさえなければそもそもこんなペナルティーを与えられること事態無かったのになぁ。そう思いながらも考えても無駄だと思い教室に帰る。そろそろ時間だ。一応ぼっちではいるつもりだからそこまで人間関係構築する気は無いけどだからといって狙われてしまうのも困る。ある程度存在を主張して釘を刺しておかねば・・。何せまだ俺の最強固有スキル「ステルス」が完成してないからな。


説明しよう・・・ステルスとは言わずもがな存在感の薄さを生かして気配を遮断するわざ。やましいことには使えない。別にそんな事する気ないんだけどね。それよりも説明しよう!だなんて粋がってたわりにどうでもいいことだったんで個人的に泣きたい。泣いてもいいんだよ。


んで、俺は教室に戻る。俺が即席で見つけたベストプレイスから教室までは、約3分。長いとは思わないし結構近いほう。何よりこの学校が大きいのだ。生徒の数は平均的なんだろうけどそれだって少なく感じるこの広さ。ぼっちだから周りに人がいなくて少なく感じるとかじゃありませんよ、多分。教室まで歩く間にも何人かの生徒とすれ違う。1年生の俺からすれば3分の2が先輩というこの学校なので若干気まずいがそれはどうでもいい。年上も年下も等しく皆、俺より劣っていて腐りきったどぶ沼に住む外来魚のようなものなのだから。だから俺が別段考えてやる必要も無い。例えば今聞こえてきた「あの先生マジうざくない?ホント意味わかんないしマジで運が悪い~~」「え~~でもその分○○君が同じクラスだしいいじゃん。うちなんて先生は普通だけど不細工ばっかだし」みたいなどうでもいいやり取り。こんなのを聞いているだけでも反吐が出てしまう。こんな下位の奴らの好意なんて飽き飽きするほど受けたしそれこそトラウマになるほど貰った。だから、今はもうリアルなんていらない。

「嫌悪感マックスな青春~マジでお前ら近づくな~」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く