嫌悪感マックスな青春~マジでお前ら近づくな~

黒虱十航

入学

翌日の入学式も大過なく過ぎ去った。勿論何かあった方が異常なのだがそれでも可能性として捨てきれない部分があった。と、言うか大過というほどではないものの異常事態が起きた、
という点では一つ挙げるべき
ことがあっただろう。端的に言ってしまうとうちのクラスの担任について、である。ほんとにぼっち直帰をして頭を落ち着かせてもまだ具体的な答えにたどり着かない辺りマジで奇怪である。
誉田先生。俺の中学
1年の時の担任だ。その人はきっとこの世界で俺を理解しうる可能性が最も大きい人物であろう。
というのもあの人は俺の暗号を解いている。それでも1%ぐらいの小さな小さな確率でしかないので
何の問題は無いのだけれど。きっと人というのは全てをみている気になる。あの人もそうだ。例外では
無かった。誰一人として俺を知ることすら出来ていなかった。だからこの世界はクソゲーだ。俺程度の
人間を知ることすら敵わなかったのだ。明らかに俺よりも経験値をつんでいるやつらでさえ俺に敵う事は
無かった。それはつまりこの世界の人間がゴミでしかないということだ。そりゃ、
小さい頃はそんな奴らに
恋をすることを夢見ていた。馬鹿だった。ほんとに俺はそう思う。恋されることはあってもそれは
仮面に恋しただけ。だからリアルに恋することは無かった。その代わりに俺は2次元に恋をする。
恋に次元の境は無い、というのはよく言う話であり俺も全くそうだと思う。
そもそも想像の産物というのは
魅了する為にあるのであって魅了されないほうがおかしい。恋というのがどういうことなのか、勘違い
されることがしばしばあるが実際どうだろう。恋とは何だ?まあ、
そんな事はどうでもいい。それよりも。
何より一つ問題がある。何だと思う?簡単さ。”作文を忘れた”。なぜかって?坊やだからさ!じゃなくて
ほんとに昨日うっかり忘れて寝ちまった。もうちっと未来を見通して生活しないとな。
初日から誉田先生に
むっちゃ怒られた。というより過去を知っているだけあって「何故そうなったんだ?」みたいな口調が
メインになっている。なにこの人。そんなに俺にこだわってるの?そもそも何故に移動してるの?
そりゃ転勤かも知んないけどそんな偶然ってあるのですか?
「ちょっと、お兄ちゃん。顔を引きつらせてないで人の話し聞いてよ」
「あ?ああそうだな。で?何でここにいるんだ?」
「そこから~~?」
急に話しかけてきたのでマジでびびったゾ☆・・そーでなくて。マジでこいつなんでここにいるんだよ。
こいつも今日が中学校の入学式だろ?じゃあまさか終わったのが同じ?いやいやでもこいつは、
リア充真っ盛りだったわけだからありえなくね?いやいやでもなぁ。ありえるのか。これが愛の
成せる技なのかっっ!!いや、それキモいから。ほんとにそういう趣味は無い。
「だ・か・らさっきも言ったように今日は早めに帰ってきたの。基本的に同じ学校の人ばっかだったから
コミュニケーションで困ることも無かったし。それでお兄ちゃんが心配になった。
「マジか。愛のなせる業か。おうおう、分かるぞ。そうなるように育てからなぁ~~」
春の頭をなでながらしみじみといってみるがどうにもお気に召さない様子でございます。あっれれ。
おっかしいな。こういう時翻訳ソフトがあると便利。何を言いたいのか分かる。全国的に
導入することを視野に入れて生きるべきだと思った今日この頃。
「違うし。あれだよあれ。お兄ちゃん、年を老うごとに腐っていくじゃん。だからマジで心配。
最近はほら、アニメのキャラの人気投票にまで手を出したんでしょ?マジでやばいし」
「ううせぇ。いいか?お前だって好きな奴が生徒会選挙に出たら投票するだろ?それと同じ道理なんだよ。アニメだから特別やばいとかそういうことは無いだろ?」
「そういうもんなのかねーー。ちょっとよく分かんない」
無知でかわいそうな春の事はおいておいて俺はちゃっちゃと歩く。教科書とかは事前に配られてたので無茶苦茶軽くてすむ。マジでありがたい。作文作文っと。
「そうだお兄ちゃん。お兄ちゃんの学校に何か声優さんがいるらしいよ。生徒に。そういう噂に詳しい人が先輩にいてさ。教えてくれたんだけど。」
「あ?そうなのか。声優か。まあ、声優って言っても神から塵まで幅広いからな。俺が知らないって事はどうせろくな奴じゃないんだろ。気にしとくけど期待しないでおく」
声優、声が優れている人々のことだ。その点で行ってしまうと俺もかなりその気が強い。というのも俺は、声を操るのも得意なのだ。主にトーンという意味で。トーンの扱いならば一級品といっていい。
俺は勿論声優が好きなので有名どころから期待できそうな新人まで完全に頭に入っている。分かっている情報は大体頭の中だ。なので俺が知らない時点で基本的に期待できない声優という事だろう。
「つーか早く帰ってやることあるからお前と話す余裕も無いんだけど」
「えー、折角可愛い妹が友達と話すのを諦めてまで一緒に帰ろうとしてるのに?いいの?そんなことしても。ほらほら、私と一緒に下校だなんて私のファンの人ならうらやましがるよ」
「うっせー。早く行くぞ」
うざったいネットアイドルの春を跳ね除けてちゃっちゃと家に向かって鍵をあける。今日は、父さんも母さんも仕事でいない。というか母さんはネタ集めとかでしばらく帰ってこない。全く、あの自由奔放さはどうにかして欲しいところなんだけれど。まあ、別にいっか。
「んじゃ昼飯作っちゃうか。」
「おー」
腹も減ったし時間的にも昼飯を作る時間なので昼飯を軽く作って振る舞い部屋に戻る。机にもろもろの筆記用具を出して作文を書き始まる。とはいえ分量はそこまで多く無くていい。なのでちゃちゃっと書き上げても問題ないしむしろ凝ってしまうとあの先生に何かやられかねない。
「つっても何を書くか・・・」
ぶつぶつとつぶやきながら悩み結局小学校の頃からずっと書き続けている小説を書くことにしてパソコンを立ち上げる。ネットゲーも色々とチェックしておく。期間限定イベントなんかを適当に攻略しながら快適空間で小説を執筆し始める。これいい。無茶苦茶快適だわ。リズムを鳴らすようにキーボードを鳴らす。
それと共に大好きなアニメのドラマCDを聴くことにした。これは限定1000枚のみという無茶苦茶レアリティの高いアイテムである。いや、癒される。

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