嫌悪感マックスな青春~マジでお前ら近づくな~

黒虱十航

作戦1

入学式当日。帰りに同級生数人と一緒に近くの店で軽く食事をとりながら話をして最終的に日が落ちるよりちょっと前まで話してから解散となった。藤本、横山、東野の3人と話した。藤本というのが初めに話した男子生徒で横山と東野が同じ小学校だったという。まあ、初めの内は同姓同士で群れていたほうがいいだろう。俺は、スペック的に女子にもてないはずがないし両親曰く社会的にみても顔はいいほうらしい。自称するのはよくいる中学生だが世間的に色々活躍していて世間の顔の平均を職業柄知っている両親が言うのだ。お世辞分をひいたとしたってイケメンになるレベルである事は明らかだ。まあ、それを鼻にかけているわけではないんだけどまあ、女子グループと近づくのも簡単ってことだ。後は俺の持ち前のコミュニケーション能力でどうにかなるわけで今、俺は生徒の名前を復習して翌日からの作戦を練っておく。まず、俺に並ぶほどにコミュニケーションの達人グループの中心になりうる奴と近づかなければならない。ある程度全体を観察しなければならないのだがそれともう一つ水面下で進めなければならないことがある。それは、上手に先生たちとも仲良くなること。それはまあ、色々理由があるんだけど思い出してくれ。必ずクラスに数人くらい先生と仲のいい奴がいただろ?そいつだけ冗談をなんの躊躇いも無くいっても何の関係も無く過ごせたりとかする奴。ああいう奴は基本的にクラスの中でも中ぐらいのカーストに存在するのである。故にそいつと仲良くすることによって全体を取り締まることが出来る。そこからならば下のものにも上のものにも関われるというわけだ。簡単だろ?それにもろもろなところでそういう奴と関われると都合がいいだけじゃなくて先生と仲良くなれるだけでも利点がある。仮面を被るのならばそういったところも計算しておかないとだ。
「・・・、と。この程度かな。中々の作戦が完成した。これで何とかなるだろう。」
一人でそんなことをつぶやきながら考えた作戦をもう一度脳内で復習する。名前はその間にも無意識にノートに書き連ねている。完璧だ。やっぱり腐ったこの世界でなら俺がトッププレイヤーになるのなんて簡単だな。でも今日も色々とミスった部分もある。その辺はしっかりとしておかないとだめだ。俺よりトッププレイヤーがいないとも限らない。力を抜いてはいけない。常に努力。それこそ正義!
それはともかく、俺にはもう一つやることがある。これは、俺が俺になれる少ない居場所。ゲームである。GAMEでござる。今、はまっているのがRPGである。アクションRPGは、結構楽しいぜ。努力すればするだけレベルが上がるしそれがカンストしたって色々なスキルをとったりとか動きを極めたりとか出来るというわけである。あと、普通のアクション。これもこれで動きを極めたりするのが難しくて楽しい。要するに時間をかけて特訓したりするのがすきなのである。そういうこと。OK?ってことで、ゲームだゲーム。無茶苦茶楽しい。最近発売されたライジングデイショメン1(ライデイ)。アクションRPGながらも大会の時には公式ルールとしてどスキル制に変化する。キャラの性能もほとんど関わってこないのでアクションとして楽しめる。端的に言えば二つ楽しみ方があるのである。それはおいておこう。
時間は既に8時。3時ごろに作戦を考えてそのほかに色々と練習もする。それで7時ごろになった。そこで夕飯を7時に作って食べた。それで帰って軽く練習して作戦考えたら8時になった。で、ゲームをやってるんだがそういうときにも笑顔を絶やさない。それにより口角も鍛えられているしそのままで冷たい声を出す練習もしている。そこからあいうえおを色々なトーンで発する。
「あーいーうーえーおー」
「あぁいぃうぅえぇおぉ」
「あっいっうっえっおっ」
「っあっいっうっえっお」
「っぁっぃっぅっぇっぉ」
「ぁーぃーぅーぇーぉー」
色々な種類のあいうえおを発しだす。俺の部屋には俺しかいないのは確かなんだけど音が静か過ぎて悲しい部分がある。母親は、今日、小説家仲間でちょっと飲みに行くらしく父親は今期も連ドラに出演してるので今は家には俺と妹の二人しかいない。その妹がやたらと静かなのは、ちょっとよく分からないのだがな。様子を見に行ってやりたいのも山々なんだけど今は、ライデイで忙しい。特にZコマンドと呼ばれる動きと練習を今やっている。これを今月中に安定させておきたいのでそれこそ妹に構っていられる程の余裕が無い。
「よし、じゃ、次々」
いつもやっている数十種類のトーンによるあいうえおを完了させていたので次のノルマ。いつもやっている早口言葉を色々なスピードとトーンで話す。完璧だ。それが終わったら明日のために考えた数十種類の会話を色んなトーンで試してみる。どれがしっくり来るか考えといたほうがいいしな。
「あ、あ、なあなあそういえば入試って難しくなかった?」
「なあなあ、入試ってさ、難しかったよな。勉強もきついのかな?」
「おいおい、入試って結構難しかったけど勉強も難しいのかな?マジできつそ・・」
「ちょっとお兄ちゃん」
俺が練習しながらゲームをやっていると扉がばたりと開いた。妹、猫実響である。通称ひび、響。ステータス化してみよう。まず、一つ。人間関係スキルについては俺と違って天才。意識しなくても俺と同レベルに動けている。小4にして完璧な会話回し。俺でさえすごいと思ってしまうレベルである。さて、じゃあ勉強だ。勉強レベルで言うと残念といっていい。そこまで優秀ではない。成績だとクラスの中じゃ下に位置しているはずではあるのだが、ここに俺が登場。俺の教育スキルの賜物で妹は中の上ぐらいの成績だ。
「勉強教えてもらおうと思ったんだけど・・・・なにやってたの?」
「何ってゲームに決まってるだろ?ライデイだよライデイ。で、勉強って?何が分からないんだ?」
「・・・・・・・お兄ちゃんって案外努力してるんだね。そっか天才じゃなかったんだ」
何だこいつ?小4にしてなに深いことを・・・・。まあ、俺の妹であることも遺伝して思考能力自体はそこそこ優れてるしな。だからまあ、分からなくも無いんだけど、さ。
「うっせー。そう思うならお前も努力しろ努力」
「・・・・そうだね。はいはい。じゃ、国語なんだけどここが・・・」
因みに、こいつは理系であり理系については小5レベルになる。それはまあ、俺的には微妙なんだけどそれでもすごいという風に思う。俺は文系だし国語とか社会を聞かれる場合が多い。
「じゃあ、まず自分で問題を言ってみろ。読み上げるだけでも気付くところがあるぞ」
「うん、そっか・・・・」
と、言う風に話して勉強を教える。ライデイは、一旦切り上げる。


こうして作戦準備時間1日目が完了。遂に明日から本格的な中学が始まる。

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