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会社員(26歳)の俺にJKのストーカーがいるんだが。

伏見キョウ

17.俺とJKと高校生活



 「JKって何して生きてるんだろう。」


 「え?」


 とある平日の夜7時半過ぎの悠志の自室のリビング。
 ふと悠志が発した言葉に鈴鹿が反応した。




 悠定時で上がった悠志は5時半ごろに帰宅した。ポストには新作の美少女ゲームがネット通販で届いていたので急いで家事を済ませた。
 悠志がヒロイン二人目を攻略してる最中にストーカーJKこと鈴鹿は悠志との約束の部活をしっかりやってから来た。
 今日の夕飯は悠志特製のカレーライス。鈴鹿は食べる前に100枚以上写真を撮ったり、拝んだりしていた。
 いつもならそこで悠志のツッコミが入るが今日は無。
 ちょっと寂しく思いつつも、ゲームを邪魔されたくない気持ちは分かるので見まもる鈴鹿。


 あ、そこの選択肢Bの方が嬉しいでしょ……。


 心の中で悠志の選んだ選択肢に不満を持っていたら悠志が口を開いて呟いた。


 「JKってなんなの?」


 「女子高校生です。」


 「JKって」


 「はい?」


 「何して生きてるんだろう。」


 「……?!」


 最後の一口のカレー、飲み込むのに苦労した。


 悠志さん、一体何を言い出すと思ったら……!


 「えー、普通の高校生活ですよ?」


 「普通の高校生かぁ……。」


 コントローラーを手に持ち、テレビに映し出された美少女を見つめる悠志の目は輝いてはいなかった。




▼△▼△


 「普通の高校生ってなんだろう……。」


 私立明大高校、特別進学コース2年4組の教室。
 4月特有の暖かい気温を鬱陶しく感じセーラー服を間繰り上げて机に寝そべる鈴鹿。


 今日は有給を使ってギャルゲーを進める会社員に言われた一言が忘れられないでいる。


 「ねぇ、るーちゃんとのぞはどう思う?」


 鈴鹿は窓側の1番後ろの席。
 その前の席に腰かける『るーちゃん』と鈴鹿の隣の席の『のぞ』が反応する。


 「「男女共学、それがないと始まらない。」」


 るーちゃんとのぞは口を揃えて言う。


 「うちは女子高だからもうアウトなんだよぉ!」


 まるで心の叫びのようなことを発するるーちゃん。


 「なにが!!ときめきだ!!少女漫画だ!!女子高万歳だ!!」


 デモ運動を想像させるのぞ。


 「あー、君たちに聞いた私がバカだった。」


 男子に飢えている女子高生に聞いてはいけないことを1つ学んだ鈴鹿は窓の外を見た。


 ほんとに高校生って感じの生活なんだよね。


 ちょっとつまらない先生の授業の時は居眠りしたり頻繁に時計を見たり。逆に好きな先生の授業は一時間があっという間。
 体育は運動音痴ならゆるく楽しく、ある程度できるならガチでやってみんなで楽しんでる。
 お昼休みにはYouTuberの話をしたりして騒いで。お弁当食べたあとに購買でパンとかすごく食べるし。午後の授業はもう睡魔との格闘をして。
 あ、部活はちゃんとやるよ。1年生に初心者が多いから教えるのが大変。終わりのミーティングが終わったらダッシュで電車乗って悠志さんのお家に行く。


 「あー、ちょっと後半違うか。」


 「何が違うんだ花園。」


 あ、しまった。
 おもいっきり授業中だった……。
 授業中に考え事をしてしまったことを悔やみつつ国語の教科書を起立して一人で読んだ。


 「ある日の暮方のことである。一人の下人が羅生門の下で雨やみを待っていた。」






 今日の国語のことを昼休みの仲良しグループにいじられた。それ以外は特にいつも通り。部活だってそうだ。


 音楽室がある特別棟は少し遠い。
 入って1年たつが、未だに音楽室が遠いと感じている。


 「こんにちはー。」


 音楽室にはいると何人かの生徒は既に来ており楽器を出したり、椅子を並べたり、部活の準備をしている。


 「鈴鹿先輩、今日は何をしますか?」


 新しく入ってきた1年生にすぐに声をかけられる鈴鹿。
 今年はユーフォパートを希望する生徒が多く、まだ全員楽器が決まっていない。


 「じゃあ、何人かずつグループになってユーフォパートを体験する順番を決めてください。順番が来るまでは他のパートをまわっててください。」


 正直、1年生の時はまともに部活に来ていなかったので仕切り方は分からない。ちょっとやる気はないものの7時頃まで3時間頑張る。


 これも悠志さんのためだ……!


△▼△▼


 部活が終わると本当にすぐに学校を出て駅まで走り、電車に飛び乗る。


 あと少しで悠志さん、悠志さんだ!


 電車に乗っている15分間さえもどかしい。
 スマホを開いて時刻を確認したら、ある通知が入っていた。
 それを開くと少し険しいかおをした鈴鹿。




 『次は古河~、古河~。』


 駅につくと走って改札を抜けて悠志さんの家に。


 「こんばんは悠志さん!」


 ひたすらテレビに写された美少女とコントローラーを通じてコミュニケーションをとる悠志。昨日からあまり寝ていないのか目の下にクマがある。


 「私、わかりましたよ!」


 「なにがっ?」


 「私の生活、それが高校生らしい、JKらしい生活です。」


 「いや、ストーカーライフのどこが普通だ!今朝、リビングに盗聴器おきやがって!」


 『悠志くん、女子高校生はね恋をする生き物なの……。』


 テレビからはギャルゲーのキャラクターの声が。


 「これだよ、こういうピュアさを待っていたんだよおおお!」


 ギャルゲーのキャラクターに負けた気分の鈴鹿。
 あとであのゲーム、こっそり隠そう。
 心の中で少しばかりブラックなことを考えつつ笑顔で悠志の姿を見た。


 いくら2次元キャラが好きでもナンバーワンは私が良いんです!
























  

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