会社員(26歳)の俺にJKのストーカーがいるんだが。
15.俺とJKとSNSばえ
なんだかんだ忙しかった年度末も終わり、4月に突入した。
家の近くの公園も桜が満開になって見頃になってきた。
気温も3月と違って暖かい日々が続く。
なかなか心地よい日々だ。
そんな4月の日曜日の話。
「悠志さん!今日のお昼は外にしませんか?」
午前8時過ぎ。我ながらはやく起きたなと感心した。
鈴鹿のお手製朝食は大盛りの白米にワカメとじゃがいもの味噌汁、ひじき入りニラ玉、なすと肉味噌の春巻きだ。
なかなか健康的だ。
そんなことを思っていたら鈴鹿からの提案。
「別に良いけど、どこ行くの?遠いところだと混むから早めに行きたい。」
「それはですね……。」
ふふ。と笑いながら鈴鹿は春巻きを食べた。
▼△▼△
「悠志さんー!ここら辺でどうですか?」
「まぁ良いんじゃね。」
鈴鹿とやって来たのは家から15分程度の総合公園。
天気がいいので家族連れや小中学生の子達が敷地のあちこちでお花見してる。
  
鈴鹿は自分の持っていたリュックから虹色のきれいなレジャーシートを出した。
おおさすがJK。
会社だとただのブルーシートだぞ。
器用に足のみで靴を脱ぎ、シートにあがるとランチボックスや謎の袋を出した。
「鈴鹿、その袋は……?」
「よくぞ聞いてくれました悠志さん!これはですね……」
「フォスタばえするための小道具です!!」
「フォスタばえ……?」
「ご存じないですか?フォトスタイルっていう写真投稿専用のSNSがあるんです。そこで沢山注目してもらうために良い写真を撮ることですよ!」
おお、JKだ!!
冬の間はストーカー気質なところしかみてなかったから新鮮だ。
「おい、鈴鹿……?」
「はい?」
「袋、まだあるの……?」
 
「フォスタを舐めてはいけませんよ!同じアングルでも!周りの雰囲気が違えば別物なんです!!」
フォスタグラマー(あとから調べた。フォトスタイルのガチ投稿ユーザーのことを言う。)の鈴鹿に火がついた。
▼△▼△
目の前には豪華なランチボックスがあると言うのに造花の花を持たされたり、変なポーズをさせられて写真を撮った。
「お前、SNSにこれあげんの?」
「あげますけど、首より上はトリミングしますので安心してください!」
「ほへ。あと何枚ぐらいとる?」
「本音を言いますと自分用をまだ……。あ!もう大丈夫です!お昼食べましょう!」  
少し闇な部分が聞こえたがあえてスルーしておこう。
「おお、なかなか良いじゃん!」
 
ランチボックスの中にはサンドイッチやおにぎりが沢山入ってた。
「悠志さん、ご飯食べたらあれやりませんか?」
鈴鹿の指差す先には小さな子供がシャボン玉を飛ばしてる姿が。
すごく久しぶりに実物を見た。
「よき。」
「悠志さんその言葉は今のJKは使いませんよ?古いです。」
「えっ。」
前よりも少しストレートな発言もあるがそっちの方が俺は嬉しい。
「春って良いな……。」
そっと俺は呟いた。
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