会社員(26歳)の俺にJKのストーカーがいるんだが。
9.俺とJKとデート+5
「それじゃあいくよー!!」
「スクール??」
「「「「カースト!!」」」」
パーンと大きな音がなりステージの方から銀テープが客席の方に発射された。
「今日はありがとうございました~!また、お会いしましょう!!」
ステージの上にいる声優さんたちは手をふりながら舞台を降りていく。
客席からは暖かい拍手や声優さんを呼ぶ声が聞こえた。
鈴鹿とハリポタのアトラクションを体験したあともいくつかアトラクション巡りをして楽しんでいた。そして『スクールカースト!!』の声優さんによるトークショーを観覧。
5人のメインキャラの声優さんが登壇し作品に関する企画をやってくれた。
最後には声優さんたちと観客によるコール&レスポンスをやってイベントは幕を閉じた。
「声優さんたちすごいですね!私初めて生で見たんですけどみんなモデルさんみたいに綺麗でした。」
隣で見ていた鈴鹿が終わるや否やすぐさま感想を言う。
「だろ?特に俺のオススメの女声優さんはな……。」
▽▲▽▲
長いと思っていた1日が意外とあっという間に終わった。
トークショーが終わって時間を見ると18時過ぎ。
明日お互い学校、会社という事で少しテーマパークを帰るには早いがWSJをあとにした。
退場ゲートを通ると鈴鹿は「また来るからねハリー!!」とエントランスに貼ってあるポスターに語りかけていた。
駅まで徒歩で5分ほどだが、そこまでの道にはイルミネーションが装飾されていた。
「ひゃー、綺麗ですね!」
「さりげなく手をつなごうとすんな。」
「ひゃん。」
イルミネーションを見てテンションが上がったのかJKは手をつなごうとしてきた。
確かにここならお互いの職業を知ってる人はいないと思うし、夜だからそんなに目立たない。
けれど一度許してしまうと次がありそうだからな。
「悠志さんは今日どうでしたか?」
切符売り場でグリーン車の券を買うため機械を操作していると鈴鹿が横から見てきた。
行きが快適だったから帰りも少し高いけどグリーン車。
「ん?普通に楽しかったぞ。」
「本当ですか?」
「おう、なかなか男だけでは来ないしな。」
「そうなんですか。……へへ。」
不意に笑った鈴鹿にドキッとしてしまった。
意識しないように目を合わせずにグリーン車用の切符を渡した。
  電車に乗ると疲れからか鈴鹿は俺の肩にもたれ掛かる形で寝てしまった。
最初は肩にもたれ掛かるとか少女漫画かよ、離れてもらおうかとした。けれど鈴鹿のバックからチラッと付箋がたくさんついたWSJの旅行誌が見えたのでやめた。
俺のために色々考えてくれたんだと思うと相手はストーカーだけど嬉しいもんだ。
出会った当初に比べてだいぶ打ち解けてきてまだストーカー行為がえげつないけど可愛らしいJK。
明日の朝食には何を作ってくれるのか。
俺の上着を少しつまんでいた鈴鹿の右手をそっと左手で握ってやる。
まぁこれくらいならな。今日のお礼ってことで。
右手でスマホをいじりながら俺は最寄り駅の古河につくのを待った。
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