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会社員(26歳)の俺にJKのストーカーがいるんだが。

伏見キョウ

7.俺とJKとデート +3





  なんでこんなことに……?
  困惑しながら大川千尋は状況を整理する。


  彼女は今現在、悠志、鈴鹿、和人とパーク内のカフェにいる。
  隣には和人、机を挟んで悠志と鈴鹿。
  なお、千尋1人だけコスプレした服装でいる。


  目の前にいる今現在気になっている上司、悠志は一向に自分と目を合わせようとしない。


  千尋はコスプレ撮影会の会場でカメラマンからセクハラを受けた。
  そしてそこに居合わせた幡多間和人はたまかずと、悠志の学生時代からの知人が連れ出した。


  二人は一度撮影会場から距離をとるため、会場から抜けようとした。


  そのとき、
 「あれ、和人……?」


 前を走っていた男、和人がその声に反応した。
  反応した彼はとまる。千尋も歩を止めた。
  振り返るとそこには彼女の上司、永江悠志と電車で見かけた美少女がいた。


  千尋の隣にいた男は「お、悠志じゃん。なに?会社サボって彼女とデート?」とのんきな口調で言う。


  「私は悠志さんの……「ただの知人だ。」


  悠志と一緒にいた美少女は今なんと言おうとした?!
  千尋は軽くショックを受けた。
  

  「和人こそこんな可愛いレイヤーさん連れてどうしたん……あああ!!!」


  悠志は和人から目線をとなりの千尋に移した瞬間叫んだ。


  「も、もしかして……ハルネさんですか?!」


  「え、あ、はい!!」


  急に千尋は自分のコスプレイヤーの時に名乗っている名前を言われて動揺する。
  

  え、え??永江さん、私のこと知ってたの……?


  「で、ですよね!お、お、俺、コミケでハルネさんの『ベジタリアンガールズ』のキャベツちゃんのコスプレ見てからずっとファンだったんです!!」


  悠志はまるで中学生が好きな人に告白するときぐらい言葉を噛んでいた。


  千尋は千尋でファンと言われてテンパっている。


  千尋はふと悠志の隣の女の子、鈴鹿をチラッと見る。


  そこには鬼の形相をした鈴鹿がいたので慌てて目線を下に下ろす。


  まるで蛇ににらまれた蛙のようだ。




 「ハルネさん、だっけ。少しどこかで休憩しませんか?ちょっと俺の知り合いがもう少し話したそうな感じなんで……。」




  悠志も無言で和人の言葉にうなずく。


 「はい、もちろんです。今戻っても変わった人がいそうなので……。」


  



  「はい、悠志と悠志の知りあいちゃん?行くよー。」


  学生時代、クラス委員や部長をやっていた和人がしきる形で四人は行動を一時的に共にすることに。




  近くのエスカレーターに乗り、2階に行く。


  コスプレ撮影会が行われていたのは普段、小さい子供向けに屋内ヒーローショーがメインにやっている2階建ての建物。
  1階にはショーをやるためのホールと展示室がいくつか。
  2階には軽食をとれるお店やホールの2階席がある。
  ちなみにコスプレ撮影会は1階の展示室の一角。


  「東京ドームシティにあるシアタージロッソみたいだな。」


  悠志はボソッと呟く。


  「今度行きます?行きます?」


  悠志の前に乗っていた鈴鹿が後ろを振り返りキラキラした瞳で訴える。


  「う~ん、今日の満足度による。」


  「お、それは頑張らないと!」




▼△▼△


  コスプレしている人でも入れるカフェに入る。
 テラス席もあったがカメコたちに見つかるのは避けたいので屋内の席に座る。


 悠志と鈴鹿、机を挟んで和人と千尋がいる。


  適当に注文を終えると和人が口を開いた。


  「ハルネさん、まだ自己紹介してませんでしたよね。
  俺は幡多間はたまです。栃木の方で美容室開いてます。
今日は撮影会目当てにお店休みました!
よろしく。」


  和人は何度か雑誌のスナップに乗るほどおしゃれで整った顔立ちをしている。
  千尋にとってはアイドルぐらいに眩しすぎた。


  「あ、えっと、本名言った方が良いですか……?」


  正直、会社の上司が目の前にいるので言いたくない。
  戸惑っていると、
  

  「いや、ハンドルネームで大丈夫ですよ。」


  普段から想像つかないくらいキリッとした悠志が答えた。
  さっきのファンだと言ったときとは全く違う。


  「は、はい!ハンドルネーム、ハルネです。SNSにも書いてありますが北海道出身です。今日はアイナと言うキャラクターのコスプレのためカメコさんたちからはアイナと呼ばれています。」


  悠志と話せたことで頭がいっぱいの千尋。
  なぜか聞かれてもいない出身地まで述べている。


  「北海道なんですね。今回は撮影会のために上京されたんですか?」


  和人が北海道というワードに反応する。


  「いえ、大学が栃木だったので高校卒業と同時に栃木に来ました。今は茨城に住んでます。」


  「「「え、茨城?!」」」


  悠志と和人、敵意を出していた鈴鹿でさえ声を揃っていった。


 「やべー、住み同じ県かよ。」


 「あ、和人さんもなんですか……?」


 「いや?茨城県住みの方、手をあーげて。」


  その場にいた四人全員が手をあげた。


  茨城すごすぎない?!!


  千尋は悠志が茨城住みだとは知っていた。
  まさか、今日知り合った二人も同じだったとは……。


  「悠志、良かったじゃん!ずっと応援してた人が同じ県!」


  和人に話しかけられた悠志は……


  真っ白になりかけていた。


  それもそうだ。
  このテーマパークに来てからまずかなりきついジェットコースターに乗った。
  そんでもって自分の推してる作品の撮影会に来たら応援していたレイヤーさんがいた。
  レイヤーさんとお話ができ、しかも同県住みだと知る。
  心への負担が良い意味でヤバい。


  「あ、この真っ白なやつは俺の学生時代からの知人。永江って言うよ。」


  千尋はメロンソーダをすすりながらうなずく。
  

  もちろん知ってます!
  住まいもLINEのIDも(交換してないけど)、恋人の有無もスリーサイズも!
  いや、スリーサイズは私の憶測です。


  「えっと、君は……」


  和人も初めて見た悠志の知人に戸惑いながら話を振る。


  「はじめまして、花園鈴鹿ともうします。高校一年生で悠志さんの彼女です!」


  千尋は飲んでいたメロンソーダをむせそうになった。


  恋人?!いたの?!!!
  しかもJKだよね?


  彼女の頭の中はクエスチョンマークで一杯だ。   

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