VRMMOをガチャで生き抜くために

りっきー

101話─再会

その個人チャットはなんと、サクラからだった。チャット内容は

『旅行が終わって、久しぶりにログインしたら、俺の事を見つけて、声をかけようと思ったら既に見当たらなくて、個人チャットをした。』

「久しぶりだなー。少し時間あるし、ちょっと会えるかな?」
俺は返信をした。チャットの左上の名前の横が緑だったらログインしていて、黄色だったら取り込み中、赤ならログアウト中だ。ちょうどログインしているようだ。

「おっ! きたきた。」
すぐに返信が帰ってきた。俺達は街で1番高い【ムーンツリー】で会うことになった。最初の頃にマイさんに教えて貰ったが言ってなかった場所なのだ。

「ふぅ。着いたな。」
ムーンツリーはとても高く、本当に月まで届きそうな高さだ。しかも、夜には星のようにムーンツリーが光るらしい。俺は【ムーンツリー】の近くにあるベンチで座って待っていた。

「おーい。リュウくーん!」
サクラが手を振りながら走ってきた。

「おー! サクラー! 久しぶり! 元気だったか?」
俺はベンチから立ってサクラの方に駆け寄った。

「はい! 元気ですよ! 旅行も楽しかったですし、リュウくんこそ元気でしたか?」

「俺は元気に決まってるだろー!」

「ですよねー! ってか、装備がすごくなってませんか?」

「そうだな。結構やり込んだからな。」

「じゃあ前みたいに一緒には出来ないですかね?」
少し悲しそうに言ってきた。

「俺今ちょうど友達のために指南モードやってるから出来るぞ?」

「ほんとですか!? じゃあやりましょうよ!」

「いいけど、友達も一緒でいいか?」

「全然いいですよ!」

「そっか。それは良かった。じゃあ行くか!」

「はい!」





「おーい! リュウ! 遅かったなー!」

「ごめんごめん。ちょっと知り合いと話してて。その知り合いも今日一緒にダンジョン入っていいか?」

「俺はいいぞー? 風夏は?」

「いいよ...」
少し不貞腐れたように言ったのは気の所為だろう。

「サクラです。よろしくお願いします。」

「サクラちゃんよろしく!」

「よろしく...」
やっぱり風夏が少し怒っているような気がする。

「サクラは【魔法使い】だ。因みにPS(プレイヤースキルのこと。)は結構あるぞ。」

「分かった! じゃあ風夏と一緒に後ろから魔法を撃ってもらう感じでいいのか?」

「そうだな。サクラもそれでいいか?」

「はい。大丈夫です。」

「じゃあ行くか!」
俺達は【虜の塔】5階層へ向かった。

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