VRMMOをガチャで生き抜くために

りっきー

48話──本物の幽霊...?

「グレイス帰ったら何する?」俺達は街まで帰る途中だ。

(我は寝るぞ?)

「えー!また?それはよくないと思うよ。でも、寝る子は育つって言うからいいかな?」

(そうだぞ。俺は早く大きくなりたい)

「そうだね!楽しみにしてるよ。」そんな話をしてると全く街の方向じゃない方へ歩いていた。

「グレイスここどこ?」

(知らんぞ?)

「マジで?ちょっと霧が濃くなってきてるんだけど大丈夫かな?」この場所は攻略情報では、まだ謎があるから近寄らない方がいいと書いてあるところだが、リュウはそんなことを知らない。

(大丈夫であろう。多分...)

「ちょっ多分って、」

(知らん!先に進むぞ。)

「おいてかないでよーーー!」
俺達は霧の中右左もわからないまま歩いて行った。

〜〜数分後〜〜

「ねえグレイス、帰れるかな?心配だよ...」

(きっと大丈夫だろう。まあ、分からんけどな。)

「えー!って何あれ!?」
俺が見たのは建物のようなものだった。

(ほ、ほらあっただろう。)

「いや、これ幽霊の館じゃない?」

???「そんな事ないですよ。」

「やっぱそうだよねー!じゃあグレイス行こうか。」

(お、おうそうだな。)グレイス怖がってるのかな?

???「ようこそ、幻の村へ。」

「ぎゃーーーーーーーーー!!!!でたーー幽霊だーー!!」

(よく見てください。ただの人ですよ。)

「あ、ほんとだ...すいません。」

「いえいえ大丈夫ですよ。ここに来る人は珍しいですが、皆さん同じ反応するので、」

「やっぱりそうですよね。怖いですもん。で、ここって村なんですか?」

「一応村ですかね?昔、村長が魔神の怒りを買ってしまって、ここに孤立させられてしまったんですよ。この村に住んでる人、ここで生まれた人はこの霧のせいで外の世界には行けなくなってしまったんです。この霧が無害だったのが幸いして、農業と家畜で何とか生きていくことが出来てるんです。」

「それは良かったですね。じゃあちょっとだけ村にお邪魔させていただいてもよろしいですか?」悲しいエピソードだな。

「いいですよ!特に観光できるところとかは無いですけどね。」

「ありがとうございます。」俺はこの男の人について行って村に入った。

「因みに前回外から人が来たのはいつですか?」

「確か......5、6年前前だったかな。本当に久々で、あまり覚えてないんですよ。」

「そうなんですか!」

「はい。あ、これがその時に頂いた種で育ててる白菜です。」

「おぉ!立派ですね。」

「はい。この村には農家が沢山いるのでみんな試行錯誤してるんです。」

「なるほど...」俺も何か渡せないかとインベントリを見ることにした。

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