俺の耳かきスキルで世界救っちゃいます!
第1章6話 VSリーニャ【前編】
試合をすると決まり、お互いにそれなりに用意を済ませ、会場(我が家のリビング)へ向かう。
「ミナギさん、用意できましたか?」
リーニャはもう既に待っていた。いつの間にか、さっきの青いパーカーから『必勝』と書かれたTシャツに着替えている。手荷物なんて全然なかったはずなのに……。不思議だ。
「ああバッチリだ。リーニャの喘ぎ声、聞かせて貰うぞ……!」
尋常に勝負。
「では、イアーゴスタート!」
今回の勝負は20分で両耳という風に決まった。片耳につき10分の計算だ。
「じゃあ、俺の膝に来て」
「ミナギさん、音声作品の真似事は、男の人がやるとキモイですよ…… 」
「うるせぇ!耳かきと言ったら膝枕が相場だろ!!」
まぁ膝枕だと上手く耳かきができない、って人は別だろうけど、そういう人以外は膝枕でしてほしい。
「ふふっ、それより早くしなくていいんですか?」
「……!」
そうか、既に勝負は始まっているんだ。時間稼ぎの雑談というのも、今回の勝負では有効な手だ……!
「よし、やるぞ」
「はいはい、ごろーんしますよ〜」
よし、膝枕できた。近づくとめちゃくちゃ甘い香りがして、耐性があまりない俺にはキツいものがあるが、頑張るぞ。
「ふっ、俺の聖剣を食らうが良い」
個人的に気持ちいいと思う所をカリカリとしていく。人によって好みが違うのはあるだろうから、早めに弱点を見つけたいところ。
……厨二チックな言動はご愛嬌ってことで。
「おー、流石に上手ですね。耳かきパワーの力ですかね?」
「まぁ鍛えてるからな。もう耳かきパワーとやらは影響してるのか?」
雑談しながらも手は休めない。表情の変化を見逃さないようにしないと。
「うーん、どうでしょう?多分、私には効果がないと思いますけど」
「どうしてだ?俺の異能ってのはそんなに微妙なのか?」
うーん、どこかにツボみたいなところはあるはずなんだよ。まぁまだ焦る時間じゃない、探っていくんだ。
「そういうわけではないんですが……そもそも考えた事はないんですか?」
「何がだ?」
会話への意識は最小限でいい。耳かきに集中しよう。
「貴方だけが異能を使えるわけがない、と」
「!!」
そ、そうか!つまりリーニャも能力者の可能性がある……というか恐らくそうだろう!
そんな俺TUEEEEの世界じゃないよな。
「おい、リーニャの能力ってーー」
「あっれれー?もう残り3分で片耳終わっちゃいますよ〜?」
くっ、戦術勝ちだな……。まぁ仕方あるまい、それなりに気持ちよさそうなところはあったはずだ。全然表情が変わらないのが嫌な感じだが……。
「あとで詳しく話せよ、まだ足りない情報は沢山ある」
「はいはい、分っかりました〜。」
くー、塩対応も上手いな。素を見せないようにできるって、かなり強いんじゃないのか……?
「よし、反対側行くぞ」
「はいはいどうぞ〜」
不利な状況に変わりはないが、やるしかない。なんとか少しくらい喘がせてやりたいものだな……。いや、そもそも耳かきで喘ぐってのもおかしい気はするけどな。
「こうなったら必殺、梵天落としだ」
皆は知っているだろうか。あの上のもふもふが梵天と呼ばれている事を。
「……落とす必要ありました?」
「おっしゃやるぞオラ!」
だってカッコイイやん!今のところネーミングクソダサいし、これくらいええやん!
……ちなみに、右耳は無駄にテンション上げてしまい、タイムロスが多くて梵天できなかったぜ★
「オラオラオラァ!」
「……気持ち良くない事はないんですが、その掛け声、耳かきとしては酷いですよ……」
……うん、そうだね。俺も美少女から耳かきされてもこんなテンションだったら冷めるわ……。正直すまんかった……。
しょぼくれながら耳かきする。
そしてーー。
「はい、前半戦しゅーりょーです!」
あぁ、これは完敗だった……。耳かきの技術は悪くなかったが、無駄に熱くなってしまったことと、リーニャの話術に翻弄された事がでかいか。
しっかし、表情の一つも変えないなんてできるんだなぁ。これが耳かきの星の力か……?
「さぁ、私の番ですね」
まぁ、まだ勝負がついた訳じゃない。ここを耐えれば勝つチャンスはあるんだから!次回、海凪死す!
「って負けねえからなああああああ!?」
盛大な負けフラグと共に、後半戦が始まった。
どうも作者です。約1ヶ月も期間が空いてしまいましたが、読んでくれている人はいるでしょうか?
中々忙しい日々が続くので、不定期更新にはなると思いますが、少しでも面白い!と思って頂けると幸いです!
そして、面白い!と思った人からのいいねやお気に入り登録を貰えると、僕のモチベーションが上がりますので、何卒よろしくお願いします!笑
では、VSリーニャ【後編】もお楽しみに〜。
「ミナギさん、用意できましたか?」
リーニャはもう既に待っていた。いつの間にか、さっきの青いパーカーから『必勝』と書かれたTシャツに着替えている。手荷物なんて全然なかったはずなのに……。不思議だ。
「ああバッチリだ。リーニャの喘ぎ声、聞かせて貰うぞ……!」
尋常に勝負。
「では、イアーゴスタート!」
今回の勝負は20分で両耳という風に決まった。片耳につき10分の計算だ。
「じゃあ、俺の膝に来て」
「ミナギさん、音声作品の真似事は、男の人がやるとキモイですよ…… 」
「うるせぇ!耳かきと言ったら膝枕が相場だろ!!」
まぁ膝枕だと上手く耳かきができない、って人は別だろうけど、そういう人以外は膝枕でしてほしい。
「ふふっ、それより早くしなくていいんですか?」
「……!」
そうか、既に勝負は始まっているんだ。時間稼ぎの雑談というのも、今回の勝負では有効な手だ……!
「よし、やるぞ」
「はいはい、ごろーんしますよ〜」
よし、膝枕できた。近づくとめちゃくちゃ甘い香りがして、耐性があまりない俺にはキツいものがあるが、頑張るぞ。
「ふっ、俺の聖剣を食らうが良い」
個人的に気持ちいいと思う所をカリカリとしていく。人によって好みが違うのはあるだろうから、早めに弱点を見つけたいところ。
……厨二チックな言動はご愛嬌ってことで。
「おー、流石に上手ですね。耳かきパワーの力ですかね?」
「まぁ鍛えてるからな。もう耳かきパワーとやらは影響してるのか?」
雑談しながらも手は休めない。表情の変化を見逃さないようにしないと。
「うーん、どうでしょう?多分、私には効果がないと思いますけど」
「どうしてだ?俺の異能ってのはそんなに微妙なのか?」
うーん、どこかにツボみたいなところはあるはずなんだよ。まぁまだ焦る時間じゃない、探っていくんだ。
「そういうわけではないんですが……そもそも考えた事はないんですか?」
「何がだ?」
会話への意識は最小限でいい。耳かきに集中しよう。
「貴方だけが異能を使えるわけがない、と」
「!!」
そ、そうか!つまりリーニャも能力者の可能性がある……というか恐らくそうだろう!
そんな俺TUEEEEの世界じゃないよな。
「おい、リーニャの能力ってーー」
「あっれれー?もう残り3分で片耳終わっちゃいますよ〜?」
くっ、戦術勝ちだな……。まぁ仕方あるまい、それなりに気持ちよさそうなところはあったはずだ。全然表情が変わらないのが嫌な感じだが……。
「あとで詳しく話せよ、まだ足りない情報は沢山ある」
「はいはい、分っかりました〜。」
くー、塩対応も上手いな。素を見せないようにできるって、かなり強いんじゃないのか……?
「よし、反対側行くぞ」
「はいはいどうぞ〜」
不利な状況に変わりはないが、やるしかない。なんとか少しくらい喘がせてやりたいものだな……。いや、そもそも耳かきで喘ぐってのもおかしい気はするけどな。
「こうなったら必殺、梵天落としだ」
皆は知っているだろうか。あの上のもふもふが梵天と呼ばれている事を。
「……落とす必要ありました?」
「おっしゃやるぞオラ!」
だってカッコイイやん!今のところネーミングクソダサいし、これくらいええやん!
……ちなみに、右耳は無駄にテンション上げてしまい、タイムロスが多くて梵天できなかったぜ★
「オラオラオラァ!」
「……気持ち良くない事はないんですが、その掛け声、耳かきとしては酷いですよ……」
……うん、そうだね。俺も美少女から耳かきされてもこんなテンションだったら冷めるわ……。正直すまんかった……。
しょぼくれながら耳かきする。
そしてーー。
「はい、前半戦しゅーりょーです!」
あぁ、これは完敗だった……。耳かきの技術は悪くなかったが、無駄に熱くなってしまったことと、リーニャの話術に翻弄された事がでかいか。
しっかし、表情の一つも変えないなんてできるんだなぁ。これが耳かきの星の力か……?
「さぁ、私の番ですね」
まぁ、まだ勝負がついた訳じゃない。ここを耐えれば勝つチャンスはあるんだから!次回、海凪死す!
「って負けねえからなああああああ!?」
盛大な負けフラグと共に、後半戦が始まった。
どうも作者です。約1ヶ月も期間が空いてしまいましたが、読んでくれている人はいるでしょうか?
中々忙しい日々が続くので、不定期更新にはなると思いますが、少しでも面白い!と思って頂けると幸いです!
そして、面白い!と思った人からのいいねやお気に入り登録を貰えると、僕のモチベーションが上がりますので、何卒よろしくお願いします!笑
では、VSリーニャ【後編】もお楽しみに〜。
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