俺の耳かきスキルで世界救っちゃいます!

砂浜

第1章5話 この世界のルール

前回までのあらすじ。 
イルック星というパラレルワールドからやってきた、リーニャという女の子は俺に世界を救ってほしいと言う。そしてその後なんやかんやあって、耳かき法案が施行された。 
……訳が分からないよ。こうやってまとめて見ると尚更ね。

(って言っても、薄々この法案が施行された理由は勘づいてはいるんだけども)

流石に適応してきたものでな。

「おいリーニャ、これってお前が原因だよな?」

明日になったら分かるって、思わせぶりな発言してたしな。まぁ原因とまでは行かなくても、なんらかの関わりがある事は容易に想像できる。

「ビンゴです!私が、平行世界の扉を開けてしまったみたいですね」

そう言ってはにかむリーニャ。……ちょっと想定外だったっぽい?

「開けて“しまった”?」

「はい。ええと、私が正当でない方法でこの地球に入ったのは覚えてますか?」

「流石にな」 

「で、その私が逃げるときに使ったルートの扉が開けっ放しになっていたとしたら、どうです?」  

……ふむ。この話と、耳かき法案を掛け合わせて考えると……。あ、もしかしてこういうことか!?

「イルック星のルールが、こちらにまで流れてきた……!?」

多分この線だろう。だって、そうじゃなきゃ耳かき法案に説明がつかない。というかいきなり法律が成立するわけないよな。 

「はい、その認識でおっけーです!」

気持ちの良い笑顔を見ることができた。ふぅ、なんとか正解できたな。……ん?でも待てよ、となると違和感が……?

「じゃあ、どうして“しまった”なんて言ったんだ?」

そこがおかしいな。まぁ少なくとも狙い通りの状況ではないのだろうけど……。

「ははは…えっとですね……」

「その……思ったよりも大規模でして、ちょっとピンチかもしれません」

……??まぁ国に新たな法律を制定するくらいには大規模だもんな。……それが何か問題でも……?

「単純に言いますと、私が地球に逃亡したのがバレたと思われます」

あぁ、なるほどなるほど、地球全体(流石に日本だけという事はないだろう)にイルック星の影響が及んでるとなると、向こうにもなんらかの影響が出ているかもしれないな。ふむふむ……。

「って大ピンチやんけ!!」

逃亡の身の姫が地球に居ることがバレたって、割と危なくない?追っ手来るでしょこれ。

「だ、大丈夫ですよ、追っ手が来てもミナギさんに薙ぎ倒して貰いますから」

にこやかな表情なのだが、冷や汗がダラダラ出ている気がする。声も震えてたし。

「よしリーニャ、get out、星に帰りなさい」

さらばマイマスター。永遠に。

「いや帰りませんよ帰れませんよ!!もうこうなりゃやるしかないですよ!!」

リーニャは丁寧な言葉遣いではあるけど、やっぱり素はおてんばな感じなんだろうな。年相応の雰囲気が見てとれて嬉しいよ。
……はぁ……。……どうせ、俺が戦うしかないんだろうなぁ。

「はいはい、で、じゃあ俺はどうすればいいの?」

「今からミナギ二等兵には、リーニャちゃん特別講義、『実践!これで分かるイアーゴ講座』を行います!はーい、拍手!」

今朝からキャラのぶれ方が半端ないな。……相当ピンチなんだろうなぁ……。でも、可愛いから許す。

「はいはい、リーニャ教官、質問です!」

「なんだねミナギ君」

リーニャは、こういうノリが大好きなんだろうなぁ。

「まずイアーゴのルールがイマイチ分かりません。というか、耳かきで勝負って勝敗どうつけるん?」

いやもう耳かきで世界救うとか、控えめに言って意味わかんないよね。戦い方の想像すら出来なかったよ。

「そうですね、確かにイメージしにくいと思いますけど、実際シンプルなものですよ」

教官ごっこ終わるの早いなぁ。としょうもないことを考えていると、リーニャが近づいてきた。

「先に……気持ち良くなった方の負け、ですよ」

「っ〜〜!!」

耳元でそんなえっちぃ響きで囁かないで、ああテンション上がっちゃう助けて辛い尊い。

「顔が真っ赤ですねぇ……なーに考えてたんですかぁ?」

こういう責め方好き……。じゃないじゃない、リアルと2次の区別はしっかりできないとな。

「リーニャに罵られながらえっちいことされる、かなぁ」
(勿論日本の経済と国際問題がどのように相互に影響しているかに決まってるだろ、はっはっは)

ふぅ、俺が冷静で良かったなぁ。

「っ〜〜!!ミナギさんのえっち!」

おかしいな、冷静さをフルに使ったのになんで罵られてるんだろう。そしてリーニャ、お前のその言い方は某アニメのし〇かちゃんともろ被りだぞ。

「いやうん、俺が悪かった悪かった、大丈夫大丈夫、ウルトラ冷静な俺を信じろ」

「信じられる要素がどこにも見当たらないんですけど……」

ジト目で見つめてくる。どうもまた本音が出ちゃったパターンだったみたいだな、よくやっちゃうんだよなぁ……。反省せねばな。

「ま、それはともかくだな!……その……き、気持ち良くなった方が勝ちって、どう判定するんだ?」

基準が曖昧すぎるだろ。そしてルールが完全にえっちなコメディ作品系だよな、ちょっと面白そうな気がするなぁ!(実は内心結構テンションが上がっていたりする俺である。)

「えーと、どうやらこの国……日本に適用されたルールだと、政府公認シールを両者の背中に貼るそうなんですね」

背中に貼るって、中々難易度が高いよな。戦うには、両者の合意が基本的に必要になるように、簡単に戦えないようにしているのかもしれないな。

「で、一定以上の快楽に達すると、電流が流れて気絶します」

「無駄にハイテクだなぁ……」

日本の技術の発展って凄いな。もしくは、イルック星も似たようなルールだから、このようなルールになってる可能性もあるな。

「じゃあ早速、エキシビションマッチ、しましょうか」

おっと、いきなり試合させてくれちゃうのかぁ!まぁ敵襲が来てからじゃ遅いよな。

「よっしゃおっけー!俺の右腕に眠る暗黒の耳かき棒が疼くぜ……!」

「いやそれ指で掻いてないです?……あ、シールは明日から本格的に全国に出回るみたいなので、気持ち良すぎて、もう負けだと思ったら言ってくださいね」

ほんとにエキシビションな訳だね。正式な勝負だと、負ける事にリスクがそれなりにありそうだし、その方がありがたい。

「把握した。どっちから耳かきする?」

正直、耳かきパワーがどうのとかいうの抜きでも、俺は元々かなり耳かきが上手い自信はある。……自分の腕前を音声作品に近づけたかった時期があってな……。

「私からやると、ミナギさんが動けなくなりそうなので、ミナギさんからどうぞ」

めっちゃ強気じゃん。いいねぇ、燃えてきた。へっへっへ、美少女を俺の腕前で喘がせてやる……!

エキシビションマッチ、イアーゴスタート!!

「俺の耳かきスキルで世界救っちゃいます!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「学園」の人気作品

コメント

コメントを書く