俺の耳かきスキルで世界救っちゃいます!
1章1話
物語の主人公。そう呼ばれる人たちには、異能があるケースがほとんどである。
そして、そんな俺に眠っていた異能……。そう、それこそ耳かきパワー…………?
「そんな訳あるかい!」
いや無理だよ。世界救えるビジョン皆無だよ。
「いやいや、貴方の耳かきパワーは凄まじいんですよ?」
褒められてるようだが、驚く程嬉しくない。なんだこの気持ち……。
「耳かきでどうやったら世界を救えるのか、詳しく教えて頂けないでしょうか?」
煽りスマイルが浮かんでしまった。仮にも美少女相手に俺としたことが……。くっ、コミュ力が欲しい人生だったぜ……。
「ええと……それには身の上話が必要なんですけど、長くなります。……話してもいいですか?」
俺のスマホから美少女が出てくるまでの仮定、どう考えても長そうだもんなぁ。流石に聞かざるを得ないよな。
「ありがとうございます!」
こうして彼女は語り始めた。……が、正直なところ、ちゃんと聞き終わっても、全く理解がついてこなかったので、改めて俺と彼女の会話を整理しよう。
まず、彼女はイルック星から来たらしい。皆さんこの星知ってますか?僕は知りません。ま、彼女の説明によると、
「いわゆるパラレルワールドって奴ですね」
だそうだ。そうなると疑問が浮かぶ。何故そのパラレルワールドから俺のスマホに来たのか?
「あはは…逃げてきたので、正当な入り方じゃないのが大きいんですよね」 
と。いやそれ不法入国的な感じじゃん!俺のスマホを通して犯罪するんじゃないよ!
「まぁまぁ、細かいことはいいじゃないですか。それよりですね、イルック星はですね……」 
「“耳かき“で全ての勝負が決するんです」
何それ、某カードゲームとかポケットに入っちゃうモンスターとかと似た雰囲気感じちゃうな?
「まぁ単純に言うと、耳かきで国家予算が決まったり、世界が救えたりしますね」 
ここかぁ!!ここでようやく、俺の耳かきパワーが関わってくるのか!
「まああくまで簡略化しただけで、ホントは法に乗っ取って耳かきバトルは行われるんですけどね」 
year…なんだって?
「イアーゴです、イアーゴ。要するに耳かきで勝負をつける時の正当な対戦方法ですね」
要するに試合ってことね。把握した。
「ってことは、俺がその……なんだっけ、クックルー星に行って、耳かきパワーとやらでスパーンと勝てばいいんだな?」
つまり異世界転生して俺TUEEEEできると!!神様ありがとう!今まで存在すら信じてなかったけど!
「そんな風に単純なら良かったんですけどね……。そもそも、私がなんで逃げてきたと思いますか?」
「えーっと……そっちの世界がピンチで、救世主たるこの俺に助けを求めに来た……とか?」
「急に自信過剰ですね……。むしろ逆ですかね、私はあのシステムを壊したかったんです」
……what?耳かきで全ての勝負が決まるシステムの何が不満なんだ……?
「落ち着いて考えてくださいよ。例えばプロ野球の試合とかで、負けそうになって急に耳かきし始める様子」
……それはないわ。スポーツの根幹揺らいじゃうよ。耳かきが万能すぎるというか、異種格闘技戦というか……。つまり、何にでも耳かきが干渉してきて、結果が決まってしまうのはおかしいと。ふむ、納得だ。
「分かって頂けたようですね。で、私は改革をしようと、色々秘密裏に動きました」
「そして、私は……王と対決しました」
王と!?こ、この少女、さっきからの行動の残念さの割に凄いんだな……。
「失礼な事考えないでくださいね。こう見えても王女なんですから」
「……はあ!?」
あ、つい声に出ちゃった。た、確かに見た目は可愛いし……。うん、まぁ見ようによっては……アリ?
「……も、もういいです。それで……、私は王に……イアーゴで負けました」 
……っ…!それはそうか、勝てばこんなところにいる理由はない。薄々分かってはいたが……。
「そして、なんとか協力してくれた人のおかげで、命からがらここに逃げ出してきたというわけです」
……あれ、ここにこの娘居るのって、俺的に相当やばくないか?ちょっと状況整理だ。
俺の部屋に、王に改革を仕掛け敗北し、不法入国(多分)して、逃亡中の王女。
「速やかにお引き取り頂けませんか」
「ひどい!こんなに悲しい身の上を語り、貴方に助けて貰おうと必死なのに!」
いや我ながら失礼とは思ったよ、うん。たださ、我が身が一番大事なんだよね。こんなに自己中な男の元に来たのを__
 
「いやだから勝手に追い出しにかからないでくださいって!貴方にはこの世界を救う力があるんですって!」
めっちゃ必死な美少女。なんかちょっとだけSに目覚めそう。……違う違う、そんな事はどうでもいいんだ。そうだ、確かに大事なこと聞いてなかったな。
「結局俺の耳かきパワーって……なんなんだ?」
曖昧な概念すぎるだろ。厨二チックな名称もないし。そして結局……世界を救えるのか?この美少女の耳かきで通じない相手だぞ……?男に耳かきやられて喜ぶか?
「貴方の耳かきパワーは、異能と言えるほどのものではありません。ですが、貴方の経験が積み重なって、力になっているんです」
「ど、どういうことだ……?」
「貴方は!これまで聴いた耳かき音声の分強くなる!!」
「な、なんだと……!?」
俺の趣味が活きてくる…だと…?
「この地球でなら、貴方は!最強の耳かき剣士になれる!」
「……え、地球!?」
ちょっと肩透かしを食らった気分だが、それでも……面白くなってきた。俺の耳かきパワーとやらが、最強と聞いて、黙ってられないよな。
さぁ、教えてくれ。耳かきバトルの事を。
そして、そんな俺に眠っていた異能……。そう、それこそ耳かきパワー…………?
「そんな訳あるかい!」
いや無理だよ。世界救えるビジョン皆無だよ。
「いやいや、貴方の耳かきパワーは凄まじいんですよ?」
褒められてるようだが、驚く程嬉しくない。なんだこの気持ち……。
「耳かきでどうやったら世界を救えるのか、詳しく教えて頂けないでしょうか?」
煽りスマイルが浮かんでしまった。仮にも美少女相手に俺としたことが……。くっ、コミュ力が欲しい人生だったぜ……。
「ええと……それには身の上話が必要なんですけど、長くなります。……話してもいいですか?」
俺のスマホから美少女が出てくるまでの仮定、どう考えても長そうだもんなぁ。流石に聞かざるを得ないよな。
「ありがとうございます!」
こうして彼女は語り始めた。……が、正直なところ、ちゃんと聞き終わっても、全く理解がついてこなかったので、改めて俺と彼女の会話を整理しよう。
まず、彼女はイルック星から来たらしい。皆さんこの星知ってますか?僕は知りません。ま、彼女の説明によると、
「いわゆるパラレルワールドって奴ですね」
だそうだ。そうなると疑問が浮かぶ。何故そのパラレルワールドから俺のスマホに来たのか?
「あはは…逃げてきたので、正当な入り方じゃないのが大きいんですよね」 
と。いやそれ不法入国的な感じじゃん!俺のスマホを通して犯罪するんじゃないよ!
「まぁまぁ、細かいことはいいじゃないですか。それよりですね、イルック星はですね……」 
「“耳かき“で全ての勝負が決するんです」
何それ、某カードゲームとかポケットに入っちゃうモンスターとかと似た雰囲気感じちゃうな?
「まぁ単純に言うと、耳かきで国家予算が決まったり、世界が救えたりしますね」 
ここかぁ!!ここでようやく、俺の耳かきパワーが関わってくるのか!
「まああくまで簡略化しただけで、ホントは法に乗っ取って耳かきバトルは行われるんですけどね」 
year…なんだって?
「イアーゴです、イアーゴ。要するに耳かきで勝負をつける時の正当な対戦方法ですね」
要するに試合ってことね。把握した。
「ってことは、俺がその……なんだっけ、クックルー星に行って、耳かきパワーとやらでスパーンと勝てばいいんだな?」
つまり異世界転生して俺TUEEEEできると!!神様ありがとう!今まで存在すら信じてなかったけど!
「そんな風に単純なら良かったんですけどね……。そもそも、私がなんで逃げてきたと思いますか?」
「えーっと……そっちの世界がピンチで、救世主たるこの俺に助けを求めに来た……とか?」
「急に自信過剰ですね……。むしろ逆ですかね、私はあのシステムを壊したかったんです」
……what?耳かきで全ての勝負が決まるシステムの何が不満なんだ……?
「落ち着いて考えてくださいよ。例えばプロ野球の試合とかで、負けそうになって急に耳かきし始める様子」
……それはないわ。スポーツの根幹揺らいじゃうよ。耳かきが万能すぎるというか、異種格闘技戦というか……。つまり、何にでも耳かきが干渉してきて、結果が決まってしまうのはおかしいと。ふむ、納得だ。
「分かって頂けたようですね。で、私は改革をしようと、色々秘密裏に動きました」
「そして、私は……王と対決しました」
王と!?こ、この少女、さっきからの行動の残念さの割に凄いんだな……。
「失礼な事考えないでくださいね。こう見えても王女なんですから」
「……はあ!?」
あ、つい声に出ちゃった。た、確かに見た目は可愛いし……。うん、まぁ見ようによっては……アリ?
「……も、もういいです。それで……、私は王に……イアーゴで負けました」 
……っ…!それはそうか、勝てばこんなところにいる理由はない。薄々分かってはいたが……。
「そして、なんとか協力してくれた人のおかげで、命からがらここに逃げ出してきたというわけです」
……あれ、ここにこの娘居るのって、俺的に相当やばくないか?ちょっと状況整理だ。
俺の部屋に、王に改革を仕掛け敗北し、不法入国(多分)して、逃亡中の王女。
「速やかにお引き取り頂けませんか」
「ひどい!こんなに悲しい身の上を語り、貴方に助けて貰おうと必死なのに!」
いや我ながら失礼とは思ったよ、うん。たださ、我が身が一番大事なんだよね。こんなに自己中な男の元に来たのを__
 
「いやだから勝手に追い出しにかからないでくださいって!貴方にはこの世界を救う力があるんですって!」
めっちゃ必死な美少女。なんかちょっとだけSに目覚めそう。……違う違う、そんな事はどうでもいいんだ。そうだ、確かに大事なこと聞いてなかったな。
「結局俺の耳かきパワーって……なんなんだ?」
曖昧な概念すぎるだろ。厨二チックな名称もないし。そして結局……世界を救えるのか?この美少女の耳かきで通じない相手だぞ……?男に耳かきやられて喜ぶか?
「貴方の耳かきパワーは、異能と言えるほどのものではありません。ですが、貴方の経験が積み重なって、力になっているんです」
「ど、どういうことだ……?」
「貴方は!これまで聴いた耳かき音声の分強くなる!!」
「な、なんだと……!?」
俺の趣味が活きてくる…だと…?
「この地球でなら、貴方は!最強の耳かき剣士になれる!」
「……え、地球!?」
ちょっと肩透かしを食らった気分だが、それでも……面白くなってきた。俺の耳かきパワーとやらが、最強と聞いて、黙ってられないよな。
さぁ、教えてくれ。耳かきバトルの事を。
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