俺の耳かきスキルで世界救っちゃいます!

砂浜

プロローグ

「まったく、耳かき音声は最高だぜ!!」
と俺は叫んだ。近所迷惑?……深夜テンションなので勘弁して頂きたい……。昨日から今朝にかけて、すっかり夜更かししてしまった。
「まぁ有意義な春休みの使い方だよな」
そう、何を隠そう春休みである。いくら夜更かししても怒られることもない。あ、でも、独り言は言う方だから、隣の家の人には申し訳ないとは思ってる。
「何はともあれ、流石に寝ないと…。今日のボイスはどれにしよっかな〜」
だが言うのをやめるとは言ってない。でもまぁ本当に眠くなってきたし、日課の耳かきボイスを聴いたら寝よう。あ、今日のはこれにしよ。
『お兄ちゃん、疲れてるみたいだね。私が耳かきしてあげよっか?』
おー、中々テンプレな出だしだ。妹系作品の時点で高評価だねぇ。
『じゃあ膝の上に……来て?』
「はい行きますー!!」
布団の上をゴロゴロした。おいそこ、キモイとか言うんじゃないよ!オタクなんて皆キモイに決まってるだろ!と、俺がツッコミをいれているうちに耳かきが始まっていた。カリ…カリ…という音が心地よく耳に響く。
『お兄ちゃn__』
ちょっとまどろみつつあったのだが、不意に音声が止まった。……ん?もしかして……
『私と一緒に世界を救って!!(爆音)』
「やっぱり広告だぁ!てめぇ俺の至福の時間を邪魔しおってぇぇぇぇ!!」
皆も音声作品を聴いてるときの広告には注意してくれよな!あれは絶対許さねぇからな……!
『あ、ごめんなさい……で、でも話を聞いてほしいの!』
なんだこの広告、俺の心理読んでるじゃん。ハイテクかよ、礼儀正しいかよ〜。
「しゃーない、聞いたるわ」
『ほ、ホントですか!?ありがとうございます!』
「おう感謝してく__ぇぇぇぇええ!?!」
ナンデ?会話成立ナンデ?流石に怖くなったので、慌ててスマホの画面を見る。そこには……

画面から飛び出そうとしている、金髪碧眼の美少女が居た。

「いやなんで貞子式の登場!?」
驚くところは間違いなくそこじゃないけど。
『流行りに乗った方がいいかと思いまして……』
「もう流行ってないからぁ!てかまぢ怖い…もう無理ぃ…リスカしょ…」
『急にメンヘラしないでくださいよ!話聞いてぐれるっでびっだじゃないでずがぁぁ…』
メンヘラするとかいう動詞が誕生してしまった。
「君もメンヘラしてるからな!いやでもなんかゴメンな!話聞いたげるからさ、落ち着こ?」
なんなんだこの美少女……。俺も色々深夜でおかしくなってるのを加味してもおかしいだろ…。
『絶対ですか?』
「うんうん、絶対絶対」
『ありがとうございます♪』
…………こいつ絶対嘘泣きじゃねぇかぁ!!だ、騙された……。と、悔やんでいるうちに彼女がスマホから出てきた。……絵面のシュールさは、スルーしておこう。
「さて、それでは早速本題です。私と一緒に世界を救ってくれませんか?」
「……マンガの読みすぎか?そこにいい病院あるぞ?」
「ちーがーいーまーす!本気です!」
ちょっとごめん、展開が早すぎてついていけない。
「……それマ?」
「マです」
現代語もちゃんと使えるらしい。まぁぱっと見JKくらいの歳みたいだしね。
「えーと、聞きたいことは山ほどあるんだけど、とりあえず……何で俺なの?」
単純に疑問が多すぎるけど、真っ先に気になったことを言った。俺に秘められた才能でもあって、貴方は選ばれました!系統だと嬉しい。
「それは、貴方がこの日本で、1番の耳かきパワーを持っているからです!」
……。
朗報です。どうやら俺、主人公デビュー、果たしちゃいそうです。

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