引きこもり14歳女子の異世界デビュー ─変わり者いじめられっ子の人リスタート─

さんじゅーすい

41話 そういうのに興味あるお年頃

剣術大会決勝戦後の夜。
2度目の優勝を祝って、ガイスト、私、ルナちゃん、エリザさん、リヒトさんの5人で料理店に来ている所だったんだけど……。

リヒトさんがガイストに話があるとかで外に連れて行ってしまったため、今は私含めた女3人組が残ってる。


決勝は、もうすごかった。
リヒトさん、なんかすごい技使いすぎ。
天才どころじゃないと思う、あれは。
それに勝っちゃうガイストもガイストだけど。


ただ、何となくお互い釈然としない空気というか、そういう雰囲気あったような気がしないでもなかったり……。

だから今はその辺りのこと話し合ってるんじゃないかな?って勝手に予想してる。

2人が戻ってきた時、わだかまりみたいなのがなくなってたらいいな、と思う。


そうやってちょっと真面目なことを考えてると、またもエリザさんが爆弾発言を投下してきた。

「ねぇねぇ、ルナさんってさ、ガイストと付き合ってたりするの?」


「「はい?」」


予想外の言葉に、私とルナちゃんは声を上げ、お互いを見つめる。
当然、ルナちゃんは一体何言ってるんだろうって顔してる。
私も多分全く同じ顔してる。


私の希望的観測を抜きにしても、ルナちゃんとガイストの関係って、恋人とは一番縁遠いものなんじゃないかと思う。
エリザさん何でそう思ったんだろ?


「あれ?違った?いや、なんかさ。決勝の前に手握って見つめ合って、いい雰囲気だったからそうなの?とか思って。」


「あー、うん。……ルナちゃん確かに普段から抵抗なくガイストにくっついたりするけど、それって逆に全然異性として意識してないからじゃないかと……違うかな?」

ルナちゃんの方を見て、本人に確認をしてみる。


私はものすごく意識してるから、触れるのすらドキドキしちゃってダメなんだよね。
子どもの頃は、自然といくらでも手とか繋げたのに。


「そうですねー、ガイストさんは頼りになる感じですけど……好きとかそういうのは多分違う気がします。何て言うか……お父さ──あ、違った。じゃなくてほら、お兄ちゃん、みたいな?」


「そーなんだ。あたし勘はいい方だと思ってるんだけど、外れちゃったなー。……じゃあさ、ルナさん今誰か好きな人っているの?」


攻めるなぁ、エリザさん。

でも残念でした。
ルナちゃんはまだ恋を知らない乙女……って、ん?
なんかルナちゃんの様子がおかしいような?


「いや……好きって言うか、ちょっと気になる、みたいな?そういう人はいなくもなかったり……。」


俯いて頬を染め、恥ずかしそうに話すルナちゃんがかわいくてたまらない。
ついに、ついにあのルナちゃんが……。


「そうなの?誰?あたしの知ってる人?その人強いの?……あ、大丈夫。あたしこういうの応援する方だから!何だったらもの・・にするテクニックだって教えちゃう。」


「いや、あの……誰かは秘密です、ごめんなさい。でも、昔ちょっと一緒に居たことがあって、その時は何ともなかったんですけど……久しぶりに再開したらすごく雰囲気変わってて、それで何か気になっちゃって……。」


なるほどなるほど。

エリザさんにはわからないだろうけど、私にはわかるように言ってくれてる。
これに当てはまる人って、リヒトさんしかいない。

前にお風呂で私から好きな人聞き出したから、そのお返しだったりするのかな?
宿で再開したときも、多分異世界のよくわかんない話で盛り上がってたし、結構お似合いな気はする。


2度と会うことないはずの2人が、奇跡的に再開を果たすってシチュエーションもいい。

でも、まだまだ何となく気になるって段階で、はっきり好きって訳じゃないみたいだから、私の方で勝手に盛り上がっちゃうのも良くない。


ここは私からはどうこう言ったりせず、じっくりとルナちゃんの気持ちの変化を見守っていきたいところ。



考え事をする私をよそに、さっそく男をもの・・にするテクニックとやらをルナちゃんにレクチャーするエリザさんだけど──


「これね、意外と地味な方が男受けいいから。でも安物っぽいのもダメ。バランスが大事ってことかな?」

なんか自分でスカートをまくり上げて、男受けする下着について解説してる。


「そうなんですね!……あれ?でも別にパンツなんて見られることないから、別に何でもいいんじゃ……あ、まさか……?」


ルナちゃんがよからぬことに気付いてしまったらしい。例によって顔が真っ赤だ。
私も当然気付いている。


つまりエリザさんって──


いやでもエリザさん、私と同い年って言ってなかったっけ?ちょっと早くない?
都じゃそういうものなの?私が田舎者なの?カルチャーショック?

でもそういうのって結婚してからじゃないと……でもでも、男の人って我慢できないって言うし、そんなんじゃ振られちゃう?

ガイストあれで結構エロいとこあるからなぁ……って何考えてるんだ私。
私はそもそも、付き合えたら奇跡ぐらいのレベルだし……はぁ。


でも実際そういうの・・・・・がどういうものなのか、聞いてみたいとこはあるかも知れない。

別にエロい意図じゃなくて、今後のために……ほんとだよ?エロくないよ私?


「ふふふ、ルナさんも気付いたようね。そう、見せる機会はあるのよ。」


私はごくりと唾を飲んで、エリザさんの次の言葉を待った。


「──空を飛ぶときに見えるから、ちゃんと下着もお洒落しとかないといけないってこと!」

……。


エリザさん、これもうわざとやってない?


それとも私たちの心が汚れすぎてるのかも知れない。

この中で唯一ただ1人、エロいこと考えてなかったエリザさんの澄み切った表情が眩しい。


「エリザさん、あの……わたし、空飛べないです……。」

「あれ?ああ、そう言えばそうだね。じゃあ安物で全然いいかも、その分服に使った方がいいよー。あははは。」


どうやら3人ともまだ・・の模様。

安心したような、ちょっと残念なような……。

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コメント

  • さんじゅーすい

    エロい方(勘違い含む)のギャグ担当としてエリザさんには活躍してもらってます笑

    1
  • 美浜

    お年頃の3人が集まったら、こういう会話になっちゃうんですかね。

    そして、相変わらずのエリザさんw

    2
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