引きこもり14歳女子の異世界デビュー ─変わり者いじめられっ子の人リスタート─
28話 情報収集
控え室を出た俺は、リーシェとルナのいる観客席へと向かった。
今日俺はあと1試合だけ出ることになっているが、最後の方なのでしばらくの間はその辺ほっつき歩いてもいいことになっている。
そして運のいいことに、ちょうどその間にあのリヒトの試合が行われる予定になっている。
なので、観客席から存分に観戦させてもらおうという算段ってわけだ。
「よう、今戻ったぜ。」
「あ、ガイストさんおかえりなさい。」
「おかえり、ガイスト。」
観客席に座りつつ、俺は2人に話しかける。
「さっきまでここに、俺の試合の相手だったエリザが来てなかったか?せっかくだから、帰る前に2人に会ってくるって言ってたんだが。」
「うん、来てたわよ。3人で結構色々話し込んじゃった。……10分ぐらい前かな?に、『魔物狩りたくてうずうずしちゃう、我慢できない』って言って、文字通り物理的に飛んで帰っちゃったけど。」
「パンツめっちゃ見えてたけど、いいんですかねあれ……。」
「あんまりそういうの気にしないと思うぞ?エリザは。なんせ──」
その後、俺たちはひとしきりエリザの話題で盛り上がった。
あの女の子女の子した普段着は、実はエリザが自分で裁縫して作ったものだとか、ああ見えて辛い食べ物が大の苦手だとか。
試合中の様子からだけじゃわからない、色んな面があるもんだなと感心した。
まあ、案の定微妙にエロいこと言って2人を困惑させたりもしたようだが……。
エリザはまた村に遊びに来てくれると言っていた。
都からじゃ結構な距離があるはずだが、エリザなら飛んで来ることができるので大した労力でもないのかも知れない。
そう考えると、戦闘だけじゃなく日常生活でもすごい便利だよな、あの魔法。
そうこうしている内に、観客席に人の姿が戻って来る。
もうじきもう1人の優勝候補、リヒトの試合が始まるのだ。
「いよいよね、ガイスト。リヒトさん、どれだけ強いのかしら……。」
「ああ、この勝負は見逃せねぇ。天才の剣さばき、じっくり見させてもらうぜ。」
ルナは珍しく、大人しくしたまま闘技場を見つめてる。
リヒトは元の世界の知り合いみたいだから、俺とリヒトが勝負するであろうことについて、内心複雑なのかも知れない。
観客席が完全に埋まり、立ち見の客も出始めたところで、双方から選手が入場する。
その姿が見えたところで、観客席から歓声が一斉に沸き上がった。
片方は言わずと知れた「天才騎士」リヒト。
もはや説明は不要だろう。
対するは──
なんだありゃ、とんでもなくでけぇな。
身長は俺より大分高い。2mは超えてるだろう。
体重も100kg以上は確実にありそうだ。
純粋に筋力だけなら、俺よりも相当上だろう。
「巨漢の」ハーデス。
2つ名がえらくシンプルだな。
まあ俺もあんまり人のことは言えんが。
剣術の天才と言われるように、リヒトは恐らく「技」で戦うタイプ。
ハーデスは見るからに力押しのタイプ。
その細い体じゃハーデスの攻撃一発食らえば終わりそうだが……どう戦う?リヒト。
今日俺はあと1試合だけ出ることになっているが、最後の方なのでしばらくの間はその辺ほっつき歩いてもいいことになっている。
そして運のいいことに、ちょうどその間にあのリヒトの試合が行われる予定になっている。
なので、観客席から存分に観戦させてもらおうという算段ってわけだ。
「よう、今戻ったぜ。」
「あ、ガイストさんおかえりなさい。」
「おかえり、ガイスト。」
観客席に座りつつ、俺は2人に話しかける。
「さっきまでここに、俺の試合の相手だったエリザが来てなかったか?せっかくだから、帰る前に2人に会ってくるって言ってたんだが。」
「うん、来てたわよ。3人で結構色々話し込んじゃった。……10分ぐらい前かな?に、『魔物狩りたくてうずうずしちゃう、我慢できない』って言って、文字通り物理的に飛んで帰っちゃったけど。」
「パンツめっちゃ見えてたけど、いいんですかねあれ……。」
「あんまりそういうの気にしないと思うぞ?エリザは。なんせ──」
その後、俺たちはひとしきりエリザの話題で盛り上がった。
あの女の子女の子した普段着は、実はエリザが自分で裁縫して作ったものだとか、ああ見えて辛い食べ物が大の苦手だとか。
試合中の様子からだけじゃわからない、色んな面があるもんだなと感心した。
まあ、案の定微妙にエロいこと言って2人を困惑させたりもしたようだが……。
エリザはまた村に遊びに来てくれると言っていた。
都からじゃ結構な距離があるはずだが、エリザなら飛んで来ることができるので大した労力でもないのかも知れない。
そう考えると、戦闘だけじゃなく日常生活でもすごい便利だよな、あの魔法。
そうこうしている内に、観客席に人の姿が戻って来る。
もうじきもう1人の優勝候補、リヒトの試合が始まるのだ。
「いよいよね、ガイスト。リヒトさん、どれだけ強いのかしら……。」
「ああ、この勝負は見逃せねぇ。天才の剣さばき、じっくり見させてもらうぜ。」
ルナは珍しく、大人しくしたまま闘技場を見つめてる。
リヒトは元の世界の知り合いみたいだから、俺とリヒトが勝負するであろうことについて、内心複雑なのかも知れない。
観客席が完全に埋まり、立ち見の客も出始めたところで、双方から選手が入場する。
その姿が見えたところで、観客席から歓声が一斉に沸き上がった。
片方は言わずと知れた「天才騎士」リヒト。
もはや説明は不要だろう。
対するは──
なんだありゃ、とんでもなくでけぇな。
身長は俺より大分高い。2mは超えてるだろう。
体重も100kg以上は確実にありそうだ。
純粋に筋力だけなら、俺よりも相当上だろう。
「巨漢の」ハーデス。
2つ名がえらくシンプルだな。
まあ俺もあんまり人のことは言えんが。
剣術の天才と言われるように、リヒトは恐らく「技」で戦うタイプ。
ハーデスは見るからに力押しのタイプ。
その細い体じゃハーデスの攻撃一発食らえば終わりそうだが……どう戦う?リヒト。
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