人間として転生した元創造神〜テンプレ通り、人生という名のストーリーを急ピッチで進めていく〜

ぱんれお

1話~想像と創造、破壊の果てに




 「世界を語り、神を名乗るこの殺人者が…お前を殺してやる。お前の遊びの為に死んだ人達の為に。」

 「…………………………」

 「死ね」


 


 俺は、完璧な世界を求めた。求め続けた。19億年も……

 完璧な世界を求めるが故に半端な世界を破壊してきた。

 
 だが、俺は完璧な世界を創ることを諦めた。

 俺は思ったんだ…。

 完璧じゃないやつが完璧なものを創れるものか…と……

 完璧じゃないやつが完璧かどうか判断できるのか…と……

 完璧とは…一体なんだ…と……

 完璧など存在するのか…と……

 

 最後の世界となるはずだった『カスタム・マジック』

 俺がこの世界を消そうとした日。俺が創った人間に殺された。

 創造者を創造物が超えたのだ。


 圧倒的な力の差により、殺し合いと言えるほどのものではなかった。

 わずか数秒で勝負がついた…。


 俺は、死んだ。


 だが、神に人生はない。なぜなら、終わりがないから。

 

 どれだけの年月がかかるか分からないが、おそらく、俺は転生するだろう。


 人間として……



 


 殺されてから数日。

 予想を遥かに上回り、俺は転生した。

 創造神としてのプライドや意地は捨て、1人の人間として暮らしていくことにした。

 



 生まれてから1年半もの月日が経った。

 恥ずかしながら、俺が創造した人間の言葉を創造主たる俺が分からないときた。


 まあ、1年半も暮らしていれば、そこそこは理解できるようになってきたのだが…


 どうやら俺は、カスタム・マジックの小大陸国『ウィーキスト』の中央都市、『ホープ』に生まれたらしい。

 そして、転生した俺の名前は
発再    神はつさい    こう 』だそうだ。実にいい名前だ。俺にふさわしい。

 1年半も人間生活していれば、分かってきたことがいくつかある。


 創造神候補のプメラに世界の『仕組み』を丸投げ…ゲフンゲフン……勉強の一環として練習させていたのだが、まさか『パラメーター』という概念を創るとは…フッ成長したな…あいつも。

 そして他に分かったことが、神してた頃にはなかった『心』と呼ばれるものが出来たらしい。

  
 だからだろうか…この1年半が、とても大変だったように思える。

 両親が、泣きすぎたら泣きすぎたで、泣かなかったら泣かなかったでうるさいし。
 寝返ったり、立ち上がっただけでもうるさいし。
 「まま、ぱぱ」と口に出した時には号泣ものだし。

 だが、不思議と悪い気はしなかった。


 この1年半をふりかえっていると、母がやってきた。

 「こう〜。明日から学校頑張ってね。応援してるから。」
 は?と、口にしそうになったが、ギリギリのところでこらえた。
 でも、は?という言葉しか思いつかない。…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………「なんでぇ?」ようやくこの言葉を絞り出せた。
 いや、マジでなんでぇ?だって俺1歳だよ?……本気!?

 「魔法適性を持って生まれた子は、1歳から学校に行かなければならないのよ」
 
 あ、はい。そーですか…あいつめ(プメラめ)
 俺が創った世界の中でも、1番入学が早かったのが、3歳だったのに…
 馬鹿じゃねぇの?

 「お勉強したくなぁい」
 「だめよ?魔力があるのにお勉強しないと、王家直属のお偉いさん方に殺されるわよ?」
 なにそれ怖い……
 やだ何この物騒な世界…早く消しとくんだった…


 こうして、俺の魔法学校生活が始まったのだった。




 うっわ、めんどくさっ…






 読んでくれた方、ありがとうございます。
 文才の欠片も見当たらないような小説ですが、次回も見てくれたら幸いです。

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