学園内の最低ランクの学生がこの世の悪を成敗するそうです。(仮)

怪盗80

第28話:やる時は何だってやる。

「なぁ…カイト知らないか?部屋に行ってもいないんだが…」

「知らないですけど…シズカさん…毎回夜這い掛けてるんですか?」

「ん?そうだぞ?だって年頃の男の子なら嬉しがるもんだろだからやってる。こんなナイスボディな美少女に夜這いなんてご褒美物だぞ?」

呆れながら苦笑いをするアリス。
それを見ていたユリはシズカの耳元で何かを囁くとシズカのさっきまでの酔っていた目がどこに行ったのかはっきりとしていた。

「分かった…私も行こう、お前はアリスに説明を…」

「アリスちゃん、落ち着いて聞いてね…カイトと葵さん、冷斗くんが一緒に消えた、しかもホテルに聞いたところカイトはまだ帰ってチェックインもしていないみたい」

心配そうな目を向けるアリスを落ち着かせるために説明するユリの手にはアタッシュケースが握られており冗談抜きの話らしい。

「それって…何か」

「そう、何かあったんだと思うアリスちゃんはあの弓は?」

「えっと…あります!」

部屋から袋に入った弓を持ってから服を着替える。

「よし、急ごうカイトの場所は念の為につけておいた発信機で分かるから」

「えぇっ…」

ホテルを出てからユリは携帯を取り出すとそこに映されていたのは高い山の方に赤い点で記されていた。
その赤い点がカイトなのだろう。

「さぁ、行こう!カイト達を助けに行くよ!」



「なぁ…水とかないのかよ…」

「すまない…飲料水は…」

「あっ、カイト君♪少しびっくりするかもしれないけど涼しくなる方法あるよ?」

そう言うとおもむろに腰のホルスターから銃を取り出す冷斗。
くるくると銃を回している冷斗は笑顔で話してくるが全く涼しくない。
どうせ冷斗の事だからロシアンルーレットでもやる気なんだろう。

「全く…冷斗会長、ロシアンルーレットをするならちゃんと弾を全て込めてから最初は会長からですよね?」

「葵ちゃん、それは色々とルール上ダメだから」

「いや、ルールどころか元からこんな所でやる物じゃないよね!」

眼帯が乗り気味に突っ込むと冷斗は大人しくホルスターに銃をしまうとにぎにぎと自分の指を揉み始めた。

「なぁ、冷斗…その銃、古代武装なのか?」

「おっ、よく気がついたね♪そんなカイト君には生徒会に入れる権利を…」

「要らない、てか…この学園には古代武装を持ってる奴が合計4人もいるなんてな」

首を縦に振りながら頷く冷斗は指を折りながら数えた。

「えっと、アリスちゃん、僕、カイト君、燐ちゃんだね、でも燐ちゃんは戦う事すら出来ないだろうし現段階では三人だね」

「ですが、冷斗会長に期待はしない方がいいかと思いますよ?だって…」

「ちょ!それは言ったらダメ!」

何かを話そうとする葵の口を押さえてイチャつく二人を見ながら眼帯の青年はカイトと一緒に呆れながら歩いていた。

「止まって…あそこ見張りがいる。
どうする?あまり騒ぎにしない方がいいけど…」

深めの草陰で様子を伺うと頑丈そうな扉の前に見張りが二人立っていた。

「居るな…よし、少し待っててくれないか?」

そう言うとカイトは手袋から鎖を出して地面に這わせながら見張りの近くまで移動させた。
地面に落ちている石を向こう側に投げつけて注意を逸らして目線が石の方向に向いた瞬間に鎖を引っ張った。
気を取られている隙に鎖で二人とも縛り上げて草陰に無理矢理引きずり込んだ。
連絡手段のトランシーバー二つをすぐに破壊する。

「お前!何をするんだ!」

有無を言わせる隙すら与えずに田舎のヤンキー風の口調で顔を近づけてガンを飛ばす。

「おいゴラァ…お兄さんよぉ…その服少しくれないかなぁ?俺達困ってんだけどさぁ?」

「カイト君って…いつもこんな感じなの?」

「そうだけど?あー、この話し方か…これは少し前の仕事で目標が煽ってきたときの言葉を真似しただけだけど…この方が相手も話してくれるしな」

胸元を掴んで服を奪うカイトを見ている眼帯の青年は冷や汗をかきながらあたりを見た。
周りにはいつも通り笑っている冷斗、苦笑いの葵が居てくれた事に安心していた。

「よし…冷斗、これ着て行こうか…」

「了解♪」

見張りの服を着てニヤつくカイトに眼帯の青年は苦笑いだった。

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